東京市場まとめ
1.概況
本日の日経平均は、小幅に続伸となりました。前日比297円高の39,575円で寄り付いた日経平均は、昨日の米国市場にて主要3指数が揃って上昇したことが支えとなり、買いが先行して始まりました。
寄付き後の前場は、堅調に推移したものの、上値では利益確定の売りが入り段々と上げ幅を縮小する展開となりました。午前の終値は前日比117円高の39,395円で取引を終えました。
後場に入ると、上値の重い展開が続きました。今晩発表される米国CPI等が意識され、様子見姿勢がうかがえました。最終的には、102円高の39,380円で取引を終えました。
新興市場では、東証グロース250指数が反落、前日比1.1%安となりました。
2.個別銘柄等
昨日決算の銘柄では、明暗がわかれる結果となりました。イオン(8267)が前日比一時、366円(9.4%)安の3,512円まで売られ4日続落となりました。2025年2月期の中間決算において、人件費や販促費といったコスト増が原因で連結営業利益が前年同期比16.2%減の986億円であることを発表したこと、通期予想は据え置くも連結営業利益の進捗率は37%と不確実性も懸念され、売りが先行しました。
吉野家ホールディングス(9861)は前日比一時、174円(5.7%)高の3,245円を付ける場面がありました。2025年2月期の中間決算において、連結営業利益が前年同期比6.9%減の37億円となるも、従来の会社予想であった35億円を上回った点等が市場で評価されました。通期の業績は据え置かれ、連結営業利益は70億円で着地すると見込まれています。
サイゼリヤ(7581)は前日比270円(4.7%)安の5,450円と大幅反落となりました。2024年8月期の本決算にて連結当期純利益は前期比58.1%増の81億円と好業績となるも、今期の業績見通しが103億円と、市場コンセンサスである121億円を下回るガイダンスを発表したことから、売りにつながっています。
エービーシー・マート(2670)は一時、前日比118円(3.8%)高の3,209円をつけました。2025年2月期の中間決算にて、連結売上高は前期比11.2%増の1,883億円、連結当期純利益は14.7%増の241億円と堅調な業績を発表したことが好感され、また通期業績見通しもそれぞれ上方修正したことが買いを呼びました。
英語学習支援、コーチングサービスのプログリット(9560)が前日比164円(14.0%)高の1,343円をとなりました。2024年8月期の本決算で単独税引き利益は6億1,000万円となったことを発表しました。同時に2025年8月期の通期での単独税引き利益予想を前期比28.5%増の7億8,400万円を見込みであること、また年間配当は1株当たり18円と前期から5円増額することも発表し、株価はポジティブな反応を示しました。
VIEW POINT: 明日への視点
本日の日経平均は、0.3%高と小幅に続伸となりました。
本日引け後に予定されているセブン&アイ・ホールディングス(3382)、ファーストリテイリング(9983)といった主要企業の決算や、今晩21時30分ごろ発表予定である9月の米国CPI(消費者物価指数)を前にポジションを取りづらい1日となりました。
注目される米国CPIはヘッドラインで前年同月比2.3%上昇、コア指数で前年同月比3.2%上昇が市場予想とされています。ディスインフレ基調に変わりないことを確認でき、リスクオンの流れを継続できるか注目です。
(マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 山口 慧太)
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