2024年度版【ふるさと納税ランキング～カニ編～】
ふるさと納税の返礼品で「カニ」がもらえる自治体を調査し、特に魅力的なおすすめの5つの自治体を紹介！

「ふるさと納税」で「カニ」の返礼品を手に入れよう！
ズワイガニなどのおいしいカニを大量にもらえる5つの自治体を発表！

 「カニ」といえば“冬の味覚”の代表格。食卓も華やかになる食材だが、スーパーや鮮魚店でズワイガニやタラバガニなどを買おうとしても、お値段が気になってしまう人もいるだろう。そこでおすすめしたいのが「ふるさと納税」を活用すること。「ふるさと納税」では、さまざまな種類のカニが返礼品として用意されているので、購入するよりもお手頃にゲットできるからだ。

　そこで今回、ザイ・オンライン編集部は「ふるさと納税」で「カニ」がもらえる自治体を独自調査。今回は“寄付金額3万円以下”の気軽に申し込める返礼品に限定して“寄付金額に対して、どれだけ多くの「カニ」がもらえるか”を基準としたランキングを作成した。なお、今回は、カニの中でも人気の「ズワイガニ」「タラバガニ」「毛ガニ」の返礼品だけをピックアップした。

　ちなみに、現在は「ふるさと納税」の規定が厳格化され、「返礼品の調達費や送料といった経費の総額は寄付金額の5割以下」といった規定に違反した自治体は「ふるさと納税」の対象団体から除外されているが、今回紹介する自治体は、すべて「ふるさと納税」の対象になっているので安心してほしい。

　それでは、さっそく、2024年度の「ふるさと納税ランキング～カニ編～」を発表しよう。おいしい「カニ」をたっぷり堪能したい人は、ぜひ、今回のランキングを参考にしてみてほしい。

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【1位】1万2000円の寄付でカニ4kg（＝1万円あたり約3.33kg）！
味が濃くて身質もしっかりとした北海道噴火湾産の
「オオズワイガニ」がもらえる「北海道森町」！

　2024年度の「ふるさと納税ランキング～カニ編～」第1位に輝いたのは「北海道森町（もりまち）」。

 「噴火湾（内浦湾）」と「駒ヶ岳」に囲まれた自然豊かな「森町」は、ホタテやボタンエビなどの海の幸が豊富な町。イカの胴にもち米を詰めて甘辛く煮た「いかめし」の発祥の地としても有名で、「森町」の「いかめし」は全国の物産展でも人気の品となっている。また、町内には、国内最大級の縄文時代の環状列石（ストーンサークル）や、幕末の箱館戦争時の貴重な史跡も多く残されており、観光都市としての魅力も兼ね備えている。

　そんな「森町」に1万2000円を寄付すると「【訳あり】オオズワイガニ（ボイル済） 約4.0kg」がもらえる。「オオズワイガニ」はカニの種類の名称で「大きなズワイガニ」という意味ではないが、味が濃くて身質もしっかりしており、一般的なズワイガニと比べても遜色ないおいしさとなっているそうだ。この返礼品は、そんなオオズワイガニを浜茹でし、おいしさを逃さないよう急速冷凍しているので鮮度が抜群なのも特徴。ちなみに“訳あり”となっているのは、足折れや足もげ、爪先のないカニなどが混ざっているのが理由だが、その味には問題ないそうだ。

　このほかにも、海の幸が豊富な「森町」では、1万4000円の寄付でもらえる「北海道・噴火湾産 一口サイズの小粒冷凍玉冷ほたて 約1kg」などがある。この返礼品は、一口サイズの食べやすいホタテとなっており、刺身やバター焼きにして食べるのがおすすめとのこと。海鮮が好きな人は、一度「森町」の返礼品をチェックしてみてはどうだろうか。

　なお、本記事の最後では「森町」のふるさと納税担当者へのインタビューも掲載している。「【訳あり】オオズワイガニ（ボイル済） 約4.0kg」の特徴などを聞いたので、ぜひ、最後まで読んでほしい。

【同率2位】1万円の寄付でカニ2kg！
“カニの女王”とも呼ばれるロシア産の
「本ズワイガニ」がもらえる「北海道紋別市」！

　2024年度の「ふるさと納税ランキング～カニ編～」第2位は、1万円の寄付でカニ2kgがもらえる3つの自治体が同率でランクインする結果となった。まずは「北海道紋別市（もんべつし）」から紹介しよう。

　オホーツク海沿岸のほぼ中央に位置する「紋別市」は、流氷が見られることで有名で、沿岸を白一色に埋めつくす雄大な景色は、北海道遺産にも登録されているほど。そんな流氷が漂う冷たい海では、カニやホタテ、ウニといった豊富な海産物が獲れるという。また、海産物だけでなく、赤身のしっかりした味わいが特徴の「オホーツクはまなす牛」など、酪農や畜産業も盛んだ。

　そんな「紋別市」に1万円を寄付すると「特盛ボイル本ずわいがに小足 約2kg」がもらえる。この返礼品は“カニの女王”とも呼ばれる「本ズワイガニ」の一番小さい足だけを集めた“訳あり品”だが、小分けにされていて少しずつ楽しむことができるので、日々の食卓を華やかにしてくれるはず。さらに、おすすめの剥き方や食べ方が載った説明書が付属しているのも嬉しいポイントだ。

　また「紋別市」の返礼品の中でも見逃せないのが、1万6000円の寄付でもらえる「北海道オホーツク海産ホタテ玉冷（1kg）」。この返礼品は、さまざまな「ふるさと納税サイト」の「人気の返礼品ランキング」で第1位を獲得したことがあるほど、申し込みが殺到している返礼品。冷たいオホーツク海の荒波に揉まれて育ったホタテは濃厚な甘みと旨味が詰まっていて絶品とのことなので、この機会に、大人気の「北海道オホーツク海産ホタテ玉冷（1kg）」にも申し込んでみては？

【同率2位】1万円の寄付でカニ2kg！
身の甘みが特徴のえりも沖で獲れた
「活オオズワイガニ」がもらえる「北海道えりも町」！

　続いて紹介する同率2位の自治体は「北海道えりも町」。

　北海道の東南端に位置する「えりも町」は、漁業が盛んで、昆布やサケ、ウニなどの豊かな水産資源を有しているほか、全国的に知られている「襟裳岬（えりもみさき）」や、ハートの形をした「豊似湖（とよにこ）」などの雄大な自然に囲まれ、年間30万人以上の観光客が訪れているという。

　そんな「えりも町」に1万円を寄付すると「『訳あり』活オオズワイガニ2kg入【えりも産】」がもらえる。えりも沖で水揚げされたオオズワイガニは身の甘みが特徴で、発送直前まで水槽で管理しているので、活きがいいのも嬉しいポイント。なお、この返礼品が“訳あり”となっているのは、脱皮後で身入りが悪いカニや、足が欠損しているカニが混ざっているからだが、その味や品質には問題ないとのことなので安心しよう。

　また、サケも特産品の「えりも町」では、3万4000円の寄付でもらえる「えりも産 時鮭切身（80g×10切）」なども用意している。希少価値が高い「時鮭（ときしらず）」は、脂の乗りが良く、一般的なサケでは味わえないふっくらと柔らかい身が特徴。そんな希少な味覚を「ふるさと納税」で味わってみてはいかがだろうか。

【同率2位】1万円の寄付でカニ2kg！
小ぶりなので味噌汁などの具にもピッタリな
「オオズワイガニ」がもらえる「北海道白老町」！

　3つめの同率2位の自治体は「北海道白老町（しらおいちょう）」。

 「白老町」は、海・山・川・湖などの豊かな自然に恵まれているほか、豊富な湯量と多彩な泉質を誇る温泉も魅力の町。また、2020年には、北海道初の国立博物館となる「国立アイヌ民族博物館」と、アイヌをテーマにしたナショナルセンターである「民族共生象徴空間（愛称：ウポポイ）」が開設され、アイヌの歴史伝承や文化復興の拠点として重要な役割を果たしている。

　そんな「白老町」に1万円を寄付すると「訳あり オオズワイガニオス 小サイズ （約100-250ｇ）浜ゆで2kg（8～20尾入）」がもらえる。この返礼品は、濃厚な味噌と繊細な身の甘さが楽しめるオオズワイガニを新鮮なうちに急速冷凍しているので、オオズワイガニのおいしさを存分に楽しめるはず。また、通常よりも小ぶりなカニが多めだが、身入りは6～7割ほどとのことなので、味噌汁や鍋などに入れれば、カニの出汁がたっぷり染み出した料理を楽しめるだろう。

　このほかにも「白老町」は海産物の返礼品を400種類ほど用意しており、たとえば、1万5000円の寄付でもらえる「虎杖浜仕込み　鮮冷たらこ良品きれこ　500g×2パック」などもある。この返礼品は、小粒でサラサラとした粒立ちが特徴の白老町産の「たらこ」を辛口の酒とまろやかな塩で上品に味付けした逸品。白米と一緒に食べるだけで絶品とのことなので、手軽に食べられる海の幸を探している人は、こちらもチェックしてみよう。

【同率5位】1万4000円の寄付でカニ2kg（＝1万円あたり約1.42kg）！
獲れたその日に発送されて鮮度抜群な
「活オオズワイガニ」がもらえる「北海道浦河町」！

　2024年度の「ふるさと納税ランキング～カニ編～」第5位は「北海道浦河町（うらかわちょう）」と「北海道根室市（ねむろし）」が同率でランクインする結果となった。今回は、ザイ・オンラインおすすめの「北海道浦河町」を紹介しよう。

　日高山脈を背に、太平洋に面している「浦河町」は、農業と漁業で栄える町。また、競走馬の生産頭数は国内有数で、町内のいたるところで馬のたたずむ様子を見ることができるほか、町全体で乗馬にも力を入れており、子どもからお年寄りまで馬と触れ合う環境が整っているという。さらに、馬上結婚式をはじめ、ポニー馬車や引き馬乗馬体験、ホースショーなどのイベント行事も行われおり、馬好きにはたまらない町になっている。

　そんな「浦河町」に1万4000円を寄付すると「訳あり 活オオズワイガニ約2kg（8尾前後入）」がもらえる。この返礼品は、サイズが不揃いだったり、足折れなどで身が少なかったりするので“訳あり品”となっているが、獲れたその日に冷蔵で発送されるので、鮮度抜群なのが魅力。茹でて食べるのはもちろん、鍋や味噌汁に入れるなど、冬ならではの味わい方をしてみるのもおすすめだ。

　このほかにも「浦河町」では、1万円の寄付でもらえる「北海道日高産 ブリ切身2kg」なども用意している。この返礼品は「浦河町」の「前浜」で獲れたブリの切り身がたっぷり2kgも入っているので、塩焼きや煮付け、照り焼きやブリ大根など、さまざまな料理に活用することができる。このほかにも「浦河町」では、カレイやサケ、キンキといった魚の返礼品を数多く取り揃えているので、一度チェックしてみてはどうだろうか。

　さて、改めて今回紹介した自治体のランキングをまとめると以下のとおり。

※ マークのものは、自治体がその特産品に関する「ふるさと納税」の受け付けを終了、もしくは一時的に中断しています。
※同じ自治体の同じような返礼品でも「ふるさと納税サイト」ごとに自治体が支払う手数料が異なり、返礼品の内容量や寄付額が違う場合もあるので、このランキングで返礼品を上手に選ぼう！

◆2024年度  「ふるさと納税」で「カニ」が多くもらえる自治体ランキング！ （※2024年11月19日時点）
順位	返礼品の寄付金額と量	備考
	寄付金の使い道
1位	北海道森町
	≪1万円換算/約3.33kg≫ ・1万2000円⇒【訳あり】オオズワイガニ（ボイル済） 約4.0kg ・1万1000円⇒【訳あり】オオズワイガニ（ボイル済） 約3.0kg  ・1万2000円⇒【訳あり】浜茹でオオズワイガニ 3.0kg 詰め込みセット 北海道噴火湾産 ・1万円⇒【訳あり】オオズワイガニのメス（ボイル済） 約2.0kg	ほか、1万4000円で「北海道・噴火湾産 一口サイズの小粒冷凍玉冷ほたて 約1kg＜海鮮問屋 株式会社 瑞宝＞」などがある
	【寄付金の使い道】森町の健康、医療及び福祉の充実に関する事業/森町の豊かな自然環境を守る事業/青少年の健全育成と教育、スポーツ及び文化・芸術の振興に関する事業/地域防災に関する事業/地域産業の振興に関する事業など
2位	北海道紋別市
	・1万円⇒特盛ボイル本ずわいがに小足 約2kg ・1万3000円⇒ボイル紅ずわいがに脚（2kg前後）	ほか、1万3000円で「どどーんと30個（1.5kg）ホタテステーキセット」などがある
	【寄付金の使い道】1. アザラシの保護活動などオホーツク海の海洋環境に関する事業/2.森林、湖沼、河川等の環境保全啓発活動に関する事業/3.市内経済の活性化に関する事業/4.次代を担う人材の育成に関する事業など
2位	北海道えりも町
	・1万円⇒『訳あり』活オオズワイガニ2kg入【えりも産】 ・1万4000円⇒えりも【マルデン特製】オオズワイガニセット2kg（生冷1kg・ボイル1kg） ・8000円⇒えりも【マルデン特製】ボイルオオズワイガニ姿1kg（4尾～5尾）	ほか、3万4000円で「えりも産 時鮭切身（80g×10切）」などがある
	【寄付金の使い道】映画「北の流氷」（仮題）の製作の実現/産業、観光の振興に関する事業/保健、福祉及び医療の充実に関する事業/生活環境の整備に関する事業/教育、文化活動の振興に関する事業/赤潮被害を受けた事業者等の支援/指定なし（町長におまかせ）
2位	北海道白老町
	・1万円⇒訳あり オオズワイガニオス 小サイズ （約100-250g） 浜ゆで 2kg （8～20尾入） ・1万3000円⇒訳あり オオズワイガニオス 中サイズ （約200-350g） 浜ゆで 2kg （6～10尾入） ・1万3500円⇒訳あり オオズワイガニオス 大サイズ （約400-500g） 浜ゆで 2kg （4～5尾入） ・1万4500円⇒訳あり オオズワイガニメス （約100-200g前後） セコガニ 浜ゆで 2kg （10～20尾入）	ほか、1万5000円で「虎杖浜仕込み 鮮冷たらこ良品きれこ 500g×2パック」などがある
	【寄付金の使い道】（1） 「元気な白老の子どもたち（ゲンキッズ）の育成」のために/（2） 「貴重な開拓の歴史やアイヌ文化の伝承、その他文化活動」のために/（3）「ふるさとの味を伝え育てる食材王国づくり（一次産業の育成）、地域産業の振興」のためになど
5位	北海道浦河町
	≪1万円換算/約1.42kg≫ ・1万4000円⇒◆期間・数量限定◆訳あり 活オオズワイガニ約2kg（8尾前後入） ・1万5000円⇒◆期間・数量限定◆訳あり ゆでオオズワイガニ約2kg（8尾前後入） ・9000円⇒◆期間・数量限定◆訳あり 活オオズワイガニ約1kg（約4尾入） ・1万円⇒◆期間・数量限定◆訳あり ゆでオオズワイガニ約1kg（約4尾入）	ほか、1万円で「北海道日高産 ブリ切身2kg」などがある
	【寄付金の使い道】浦河町出身の田中光敏監督による映画「北の流氷」（仮題）の製作実現/町長が必要と認める事業（産業振興、福祉・健康、生きがいづくりなど）/子どもたちが元気に健やかに育つための事業/うらかわの海の再生に向けた取組み/馬文化を活かしたまちづくり事業
5位	北海道根室市
	≪1万円換算/約1.42kg≫ ・1万4000円⇒ トゲズワイガニの脚2kg（6～7肩前後） ・2万9000円⇒カット済み生紅ズワイガニ（生食可）1～1.2kg×3P ・1万4000円⇒ボイル本ずわいがにハーフカット700g×2P（計1.4kg） ・1万4000円⇒ボイル本ずわいがにハーフカット700g×2P（計1.4kg）	ほか、2万3000円で「【12月11日決済分まで年内配送】 エゾバフンウニ100g×1折」などがある
	【寄付金の使い道】根室市一任/ふるさと未来創生に関する事業/住み続けられる「安心」と「支え合い」のまちづくりプロジェクト/住みたいと思える「ひと」と「しごと」を呼び込むプロジェクト/みんなで実践する「市民協働」の推進プロジェクトなど
■以降のランキングはこちら！⇒【ふるさと納税】カニがもらえる自治体ランキング（2024年度版）人気の「カニ」の返礼品の“重量”を比較して、おすすめの自治体をランキングで発表！

　第7位以降のランキングについては「【ふるさと納税】カニがもらえる自治体ランキング！（2024年度版）」で紹介しているので、ぜひ、こちらも参考にしてほしい。

　この記事を見て「ウチの返礼品のほうがすごいぞ！」という自治体関係者の方や、「こっちのほうがおすすめだよ」という情報をお持ちの方は、下記メールアドレスまで情報をお寄せください。確認のうえ、追記させていただきます。
◆情報はコチラまで！（zol-furusato@diamond.co.jp）

2024年度の「ふるさと納税ランキング～カニ編～」第1位に輝いた
「北海道森町」のふるさと納税担当者にインタビュー！

　今回、ザイ・オンライン編集部では、2024年度の「ふるさと納税ランキング～カニ編～」第1位に輝いた「北海道森町」のふるさと納税担当者・手繰（てぐり）さんにインタビューを行なった。さっそく「森町」に1万2000円を寄付するともらえる「【訳あり】オオズワイガニ（ボイル済） 約4.0kg」の魅力について聞いてみた。

 「やはり、合計で約4kgのオオズワイガニが届くというボリューム感が魅力です。訳あり品なので、足折れや足もげ、ミソや身入りが少ないカニが入っていたり、サイズにもばらつきがあったりしますが、たくさんのカニを一度に味わえる贅沢さを感じることができますよ。寄付者の皆様からは『一度にたくさんのカニが届いて、冷凍庫に入りきらないよ』といった嬉しい悲鳴もありました。また『新鮮で驚いた』という声もよくいただいており、私自身も『やはり北海道の水産物はとても新鮮なんだ』と改めて感じました。実際に『森町』の水産物は、どれも自信を持っておすすめできるものになっています」

　そんなオオズワイガニの返礼品を提供するようになったのは“ある理由”からなのだとか。

 「2年ほど前から急にオオズワイガニが大量に水揚げされるようになったんですが、オオズワイガニは、カレイ漁やエビ漁の漁網を食いちぎる“厄介者”なんです。しかし、最近ではサイズが大きく、身入りがいいオオズワイガニも増えてきて、新たな海の幸として価値ある形で皆様にお届けしたいという思いから、この返礼品が誕生しました」

　つまり「ふるさと納税」を通じてオオズワイガニの返礼品に申し込めば、寄付者はおいしいカニを存分に味わえて、地元漁師は効率よく“厄介者”が減って助かるというわけだ。

　また、手繰さんによると、穏やかな内浦湾と雄大な駒ヶ岳に囲まれた「森町」は、ホタテや毛ガニなどの海の幸に加えて、温泉熱を利用したハウス栽培などによる山の幸も豊富な“食の都”となっているという。

　続いて、そんな魅力的な食材が豊富な「森町」の「ふるさと納税」の寄付状況を聞いてみた。

 「今年度は、10月末時点で約3万2000件のご寄付をいただいております。昨年度は、10月に『ふるさと納税』の制度改正に向けた駆け込み需要の影響と、中国の水産物禁輸を受けて、ホタテをはじめとした水産物にたくさんの応援やご寄付をいただきました。この場をお借りして感謝申し上げます」

 「森町」では「ふるさと納税」の寄付金をどのように活用しているのだろうか。

 「たとえば『青少年の健全育成と教育、スポーツ全般及び文化・芸術の振興に関する事業』としてGIGAスクール構想事業を実施しました。この事業により、児童生徒1人につきモバイル通信ができるタブレット1台を配布し、感染症や自然災害の発生などによる学校の臨時休業時でも、ICTを活用して子どもたちが家庭で学習を継続できる環境を整えました。今後の目標としては、『ふるさと納税』が『生まれ育ったふるさとに貢献できる制度』『自分の意思で応援したい自治体を選ぶことができる制度』として創設された経緯から、その本旨に沿った『応援したい！』や『貢献したい！』と思っていただけるような町づくりを目標としています」

 「ふるさと納税」は、寄付者が返礼品をもらえるだけでなく、その自治体の活性化にも貢献できる制度。また、返礼品を通じて、それまで知らなかった自治体の魅力に触れることができる貴重な機会でもあるだろう。今年も残りわずかだが、ぜひ、今回のランキングを参考にして「ふるさと納税」をフル活用してほしい。

（取材・文／瑠璃光丸凪[A4studio]）