東京市場まとめ
1.概況
本日の日経平均は大幅に3日続伸となりました。外国為替市場での円安ドル高進行を支えに輸出関連株を中心に買いが集まり、日経平均は104円高で取引を開始しました。本日は12月期決算銘柄の配当権利落ち日で、日経平均を46円ほど下押ししたものの、その落ち分を十分に埋めて、その後も上げ幅を広げる展開となりました。取引時間中としては12月12日以来約2週間ぶりに4万円台に乗せ、前場は506円高の40,074円で引けました。
後場に入ってからも上昇基調は続き、終日堅調に推移しました。15時頃に830円高の40,398円で本日の高値を付けた後、引けにかけてはやや上げ幅を縮めたものの、結局713円高の40,281円で取引を終え、終値ベースでは7月19日以来の約5ヶ月ぶりに4万円台を回復しました。
新興市場では、東証グロース250指数が前日比2.0%高で大幅上昇、3日続伸となりました。
2.個別銘柄等
円安を追い風に輸出関連株に買いが集まり、トヨタ自動車(7203)は一時2.5%高となり、3日続伸しました。また、半導体関連株も強く、アドバンテスト(6857)は3%超上昇、東京エレクトロン(8035)やディスコ(6146)、KOKUSAI ELECTRIC(6525)、SCREENホールディングス(7735)は2%超上昇、信越化学工業(4063)やルネサスエレクトロニクス(6723)、SUMCO(3436)、レーザーテック(6920)は1%超上昇となりました。商社株も軒並み上昇しました。三菱商事(8058)や三井物産(8031)、伊藤忠商事(8001)はいずれも1%以上の上昇となりました。
一方、自動車株では、日産自動車(7201)が一時14.9%安と大幅下落となりました。本田技研工業(7267)との経営統合を巡り、日産自動車と本田技研工業の統合比率はおよそ1:5が協議の出発点となりそうだとの試算が報じられ、現在の時価総額ベースから想定される比率と比べ、日産の割高感が意識されました。一方、これを受け本田技研工業は、一時3%超の上昇となりました。
ディー・エヌ・エー(2432)は、前日にゲーム事業の見通しを発表し、10月に配信開始したスマートフォン向けゲーム「Pokemon Trading Card Game Pocket(通称ポケポケ)」が好調で収益を押し上げるとみられ、株価は15.6%上昇し年初来高値を更新しました。
工作機械大手の牧野フライス製作所(6135)は、ニデック(6594)が同社の完全子会社化を目指してTOBを実施すると発表したことを受けて、ストップ高となりました。これを受け、ニデックは4.1%上昇しています。
VIEW POINT: 明日への視点
「閑散に売りなし」や「掉尾の一振」といった格言通りの展開となり、日経平均は大幅に上昇して3日続伸となり、終値ベースで約5ヶ月ぶりに4万円台を回復しました。
また、本日からは2025年の新NISAの投資枠を利用した買いが可能となり、需給面での追い風も大きく、投資家心理が好転した状態で大納会を迎えることから、大台の4万円を上回ったままでの越年に期待が高まります。
(マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 岡 功祐)
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