成長する米国&世界に投資する最強のFIRE計画(プロジェクト)

トランプ・ゼレンスキー会談決裂は地政学的な大転換点に! トランプの意図は米国が構築した戦後の国際秩序破壊! 波乱の時代に一番安定しているのは実は米国

2025年3月5日公開
ポール・サイ
facebook-share
twitter-icon
このエントリーをはてなブックマークに追加
RSS最新記事

 先週、一番驚いた出来事は2月28日(金)の会談での、トランプ政権サイドとゼレンスキー大統領の口論でした。

 日本ではそこまで大きく報道されていないかもしれませんが、これは地政学的に大きな転換点となる出来事です。日本株、米国株、世界株にも影響を及ぼすでしょう。

トランプ大統領はプーチン大統領を信じ、プーチン大統領もトランプ大統領は裏切らないと考えている

 2025年2月28日(金)、ホワイトハウスで行われたトランプ米大統領とウクライナのゼレンスキー大統領の会談では、ウクライナの鉱物資源に関する協定の締結が期待されていましたが、激しい口論の末に両者は決裂しました。

 トランプ大統領は、ウクライナへの米国の支援に対する感謝の欠如を指摘し、ゼレンスキー大統領を非難。一方、ゼレンスキー大統領は、ロシアのプーチン大統領との外交的解決策に強い不信感を示し、過去の合意が破られてきたことを指摘しました。

 トランプ大統領は会談の中で、1回目の政権時にロシアとの「共謀疑惑(Collusion)」で攻撃され、プーチン大統領は自分と共に困難な時期を過ごしたと発言しました。それはまるでプーチン大統領が戦友のようなニュアンスでした。

 つまり、トランプ大統領はプーチン大統領を信じ、プーチン大統領もトランプ大統領は裏切らないと考えているということです。これにより、トランプ大統領がいかにプーチン大統領に近いかが改めて明らかになりました。

トランプ大統領とゼレンスキー大統領の口論自体は夫婦喧嘩のような話。しかし、会談は決裂し、協定への署名は見送られた

 トランプ大統領とゼレンスキー大統領が対立した結果、予定されていた共同記者会見はキャンセルされ、協定への署名も見送られました。

 口論の内容自体は、あまり本質的なものではないように思えます。「感謝されていないから非難する」というのは、ちょっと夫婦喧嘩のような話です。通常、外交の場ではこのようなやり取りは表に出さないものです。

 一方、ゼレンスキー大統領のプーチン大統領への不信感は単なる感情論ではなく、1回目のトランプ政権時にプーチン大統領がトランプ大統領を裏切ったという事実に基づいた指摘でした。

ホワイトハウス公式X(旧ツイッター)ホワイトハウス公式X(旧ツイッター)のポスト。トランプ・ゼレンスキー会談後、しばらくしてから投稿されたもの。

トランプ大統領は戦後、アメリカが構築してきた国際秩序を破壊しようとしている。大国が小国をいじめる可能性が高まってきた

 トランプ大統領は、おそらく世界を3つの「勢力圏(Sphere)」に分けたいと考えているのでしょう。欧州はロシアの勢力圏、アジアは中国の勢力圏、アメリカ大陸はアメリカの勢力圏ということです。

 このような世界観は、第二次世界大戦前の状況に近いところがあり、戦後、アメリカが構築してきた国際秩序を破壊することを意味します。

 そうなれば、大国が小国をいじめる可能性が高まり、アメリカの後ろ盾がなくなった日本、韓国、台湾などは自国の防衛を自力で担わなければならず、それらの国々が核兵器を持とうとするシナリオも現実味を帯びてきます。

地政学的な不安定さを高めているのはアメリカのトランプ大統領だが、歴史的に見て、このような時に安定感があるのはアメリカ。ポートフォリオ内に米国株は不可欠

 こうした背景の中、地政学的な不安定さは高まる傾向にあります。

 その地政学的な不安定さを高めている中心的存在がトランプ大統領とも言えるわけですが、そのようなトランプ氏が大統領を務めるアメリカこそが実は最も変化しない国なのです。

 第二次世界大戦の前後を見ても、アメリカは一貫して安定していました。戦火が直接アメリカ本土に及ぶことはなく、経済的にも強固な地位を維持してきました。

 そのため、分散投資されたポートフォリオの中でも、米国株は不可欠な存在と言えるでしょう。

 

 

☆ポール・サイ氏は、「米国株&世界の株に投資しよう!」というメルマガを毎週配信しています。米国株を中心としたFIREのためのポートフォリオ(2年半で2倍以上のパフォーマンス!)の提案や米国株の分析、シアトル在住の強みを生かした現地のニュースなどのレポートなどを配信しています。登録後10日以内の解約は料金が無料となりますのでぜひご登録をお願いします

 

●ポール・サイ  ストラテジスト。外資系資産運用会社・フィデリティ投信にて株式アナリストとして活躍。上海オフィスの立ち上げ、中国株調査部長、日本株調査部長として株式調査を12年以上携わった後、2017年に独立。40代でFIREし、現在は、不動産投資と米国株式を中心に運用。UCLA機械工学部卒、カーネギーメロン大学MBA修了。台湾系アメリカ人、中国語、英語、日本語堪能。米国株などでの資産運用を助言するメルマガを配信中。

※メルマガ「ポール・サイの米国株&世界の株に投資しよう!」募集中! 米国株&世界の株分析毎週届き、珠玉のポートフォリオの提示も! 登録から10日以内の解約無料。


【クレジットカード・オブ・ザ・イヤー 2023年版】2人の専門家がおすすめの「最優秀カード」が決定!2022年の最強クレジットカード(全8部門)を公開!
【クレジットカード・オブ・ザ・イヤー 2023年版】2人の専門家がおすすめの「最優秀カード」が決定!2021年の最強クレジットカード(全8部門)を公開! 最短翌日!口座開設が早い証券会社は? おすすめ!ネット証券を徹底比較!おすすめネット証券のポイント付き
ZAiオンライン アクセスランキング
1カ月
1週間
24時間
楽天カードは年会費永年無料で、どこで使っても1%還元で超人気! 【マイルの貯まりやすさで選ぶ!高還元でマイルが貯まるおすすめクレジットカード!
楽天カードは年会費永年無料で、どこで使っても1%還元で超人気! 【マイルの貯まりやすさで選ぶ!高還元でマイルが貯まるおすすめクレジットカード!
ダイヤモンド・ザイ最新号のご案内
ダイヤモンド・ザイ最新号好評発売中!

株で1億円をつくるワザ
気の株500&
米国株150激辛診断

5月号3月21日発売
定価950円(税込)
◆購入はコチラ!

楽天で「ダイヤモンド・ザイ」最新号をご購入の場合はコチラ!Amazonで購入される方はこちら!

[株で1億円をつくるワザ]
◎創刊25周年企画
●桐谷さんと振返る日本株の25年史
25年で私たちの投資環境はかなり改善された!
◎第1特集
勝ち組の個人投資家8人に聞いた!
株で1億円をつくるワザ

●億り人の歩んだ道のりから学ぶ1億円への必勝法!
●これだけは押さえよう!1億円達成のための心構え8

●億り人に聞いた!暴落時にどうする?

◎第2特集
買っていい高配当株が94銘柄も!
人気の株500+Jリート14激辛診断

●儲かる株の見つけ方①旬の3大テーマ
今期も来期も連続増益の好調株/連続で増配予想の高配当銘柄/円高が追い風の株
●儲かる株の見つけ方②5大ランキング
来期に売上が大きく伸びる株/営業利益率が高い株/配当利回りが高い株/少額で買える株/理論株価より割安な株
●儲かる株の見つけ方③セクター別平均
株価は業種で騰落真っ二つ!
●2025年春のイチオシ株
10万円株/高配当株/株主優待株/Jリート
●気になる人気株
大型株/新興株/Jリート

◎第3特集
今後25年も上がり続ける期待大!
人気の米国株150診断 2025年4-6月

●爆上がりの25年間を振返り!米国株の強さのヒミツ
●新政権でますます強く!2025年のS&P500を大予測
●GAFAMの最新決算判断も!Big8定点観測&買いの高配当株
●人気の133銘柄買い売り診断
●進化する指数だからS&P500は買い続けろ!

◎第4特集
NISA向き!インデックス投信より好成績!

運用実績25年以上!
儲かる長寿投信ベスト10

【別冊付録】
増益でさらに割安な株は1701銘柄
上場全3909社の最新理論株価

◎新連載・第3回

17億円トレーダー・ジュンのFX成り上がり戦略
◎連載も充実!

●10倍株を探せ!IPO株研究所2025年2月編
●ZAiのザイゼンがチャレンジ!目指せ!お金名人Vol.08
●おカネの本音!VOL.33 髙橋史好さん
●株入門マンガ恋する株式相場!VOL.101
●マンガどこから来てどこへ行くのか日本国
●人気毎月分配型100本の「分配金」速報データ!


>>「最新号蔵出し記事」はこちら!


「ダイヤモンド・ザイ」の定期購読をされる方はコチラ!


>>【お詫びと訂正】ダイヤモンド・ザイはコチラ

【法人カード・オブ・ザ・イヤー2023】 クレジットカードの専門家が選んだ 2023年おすすめ「法人カード」を発表! 「キャッシュレス決済」おすすめ比較 太田忠の日本株「中・小型株」アナリスト&ファンドマネジャーとして活躍。「勝つ」ための日本株ポートフォリオの作り方を提案する株式メルマガ&サロン

ダイヤモンド不動産研究所のお役立ち情報

ザイFX!のお役立ち情報

ダイヤモンドZAiオンラインαのお役立ち情報