成長する米国&世界に投資する最強のFIRE計画(プロジェクト)

私が配信してきたFIREポートフォリオのパフォーマンスはS&P500を大きく上回り、2年5ヵ月の累計リターンは140%超! その成功の要因はどこにあるのか?

2025年1月15日公開(2025年1月14日更新)
ポール・サイ
facebook-share
twitter-icon
このエントリーをはてなブックマークに追加
RSS最新記事

 2025年が始まりました。今回は私がメルマガで配信しているFIREポートフォリオのパフォーマンスなどについて振り返ってみたいと思います。このポートフォリオはテクノロジー株とエネルギー株を中心に構成されていますが、それがどのような効果を持ってきたか、ポートフォリオの分析もしてみたいと思います。

FIREポートフォリオの累計リターンはS&P500を大きく上回り、2年5ヵ月の累計リターンは140%超!

 FIREポートフォリオは、AIをテーマにしたテクノロジー株とエネルギー株に重点を置いた分散型ポートフォリオです。

 そのパフォーマンスデータを分析してみます。

 以下のグラフで青いラインはFIREポートフォリオの累計リターンの推移、オレンジのラインはS&P500連動ETFの累計リターンの推移を示しています。

FIREポートフォリオの累計リターンの推移(青いライン)とS&P500連動ETFの累計リターンの推移(オレンジのライン)

 FIREポートフォリオのメルマガ配信をスタートしたのは2022年8月でしたが、そこから2024年末までの2年5ヵ月でその累計リターンは140%を超えました。そして、この右肩上がりのグラフを見れば、ほぼどのタイミングで投資を開始しても利益を出せたことは明らかでしょう。

 特に、月次リターンがマイナスに終わった月はわずか9回です。これは投資家にとって、このポートフォリオをキープすることが、安定した選択肢であることを示しています。S&P500を下回った月は29ヵ月のうちで5ヵ月のみ。全体の6分の1ぐらいです。

 上のグラフで一目瞭然ですが、FIREポートフォリオの累計リターンは、S&P500を大きく上回っています。

 特に2024年5月には累計リターンが100%を超え、同時期のS&P500のリターンを大幅に凌駕しています。このような結果は、AI関連株やエネルギー株が市場で高い成長を示したことによるものであり、テーマ投資の重要性を示しています。

[参考記事]
推奨ポートフォリオの2024年年間パフォーマンスは約60%上昇! S&P500の約2倍のリターンを上げたポール・サイが予想する2025年の経済環境、株式市場は?
「推奨ポートフォリオが2024年に約60%上昇」ポール・サイの投資術は、AIで市場が悲観的になった時に買う! 市場が過熱している時は売るか待つ

FIREポートフォリオのボラティリティはS&P500より高いが、それが悪いこととは言えない

 しかし、FIREポートフォリオのボラティリティは、比較対象としたS&P500よりも高くなっています。

 これは、テクノロジー株という成長性の高いセクターに重点を置いたためですが、結果として最終的なリターンが高かったことを考えれば、ボラティリティがある程度高かったことは悪いこととは言えません。

 ボラティリティがある程度高いと、一時的な下げ局面がそれ相応に大きなものとなり、そこで強気を維持できない投資家が振り落とされ、それがその後のより一層の上昇につながっていることも考えられます。

 注目すべきは、累積リターンが一度上昇すると、非常に大きくは下がっていない点です。FIREポートフォリオは短期的な調整局面があっても、急激なリターン低下は回避し、着実に上昇トレンドを維持してきたのです。

 この安定感は、長期投資を志向する投資家にとって非常に魅力的な特徴でしょう。市場全体の波にあまり左右されることなく、テーマ株への集中がポートフォリオ全体の強さを支えています。

FIREポートフォリオの6ヵ月間のローリング・リターンはほとんど常にプラス

 さらに注目したいのは、6ヵ月間のローリング・リターン(※)がほとんど常にプラスである点です。これは、このポートフォリオを保有する投資家にとって、半年間の保有期間中に損失を経験する可能性が極めて低いことを示しています。

 このようなポートフォリオの特徴は、リスクを軽減しながら確実なリターンを追求したい投資家に大きな安心感を与えていると言えるでしょう。

(※編集部注:「ローリング・リターン」とは、リターン計測期間の起点と終点を少しずつずらしながら一定の保有期間となるすべてのリターンを計算したもの)

 また、月次のマイナスリターンの少なさも、FIREポートフォリオの強みです。

 今回、分析対象とした29ヵ月の中で、S&P500が11回の月次マイナスリターンを記録したのに対し、FIREポートフォリオはそれが9回に過ぎず、下落局面での安定感を示しています。これは、投資家が長期的な資産形成を目指す上で安心して選択できる要素です。

AI関連の成長株とエネルギー株の組み合わせは、安定的な資産の成長を目指すのに適している

 それに加え、このポートフォリオの成功は、現在、市場の注目を集めるテーマに沿った銘柄と、それとは対照的に堅実な収益基盤を持つ銘柄の組み合わせに支えられています。

 具体的には、市場の注目を集めるAI関連の成長株はポートフォリオの主力ですが、そういった銘柄は金利に敏感であり、金利上昇がマイナス要因になります。

 その一方、それとはまったく異なるエネルギー株もポートフォリオに組み入れていますが、そういった銘柄はインフレヘッジになる側面を持っています。インフレが進むと、金利上昇リスクが高まるわけですが、AI関連のテクノロジー株とエネルギー株を両方、ポートフォリオに組み入れることで、うまくバランスをとっているのです。

 FIREポートフォリオのアプローチは、安定的な資産の成長を目指したい投資家にとって、非常にリーズナブルな選択肢であると言えるのではないでしょうか。

メタのザッカーバーグCEO「バイデン政権はテクノロジー業界に厳しすぎた」 トランプ政権下での政策転換に期待!

 最近、アメリカの有名なポッドキャスト番組「ジョー・ローガン・エクスペリエンス」にメタのマーク・ザッカーバーグCEOが出演し、ジョー・ローガンにインタビューを受けているのを聞きました。そこで、私が特に感じたことがあります。

[ジョー・ローガン・エクスペリエンスに関する参考記事]
トランプ氏が人気番組でジョー・ローガンに語ったオドロキの内容とは? 関税収入を活用すれば、所得税をゼロにできるって本当? その実現性を検証!

 ザッカーバーグCEOは、バイデン政権がさまざまな意味でテクノロジー業界を厳しく取り締まっていたと話していました。

 また、世界の他の国々がそれを参考にして、同様にテクノロジー業界を制限する動きを見せていたとのことです。

 アメリカでは法制度が整備されているため、そのような締め付けに対しては訴訟などで対応できる場面も多いのですが、他の国々ではそのような体制が整っておらず、結果として世界的に業界全体へ大きな影響が及んでいたようです。

 もうすぐアメリカはトランプ政権に再び戻ります。そうなると、アメリカのテクノロジー企業、すなわちアメリカの強みを象徴する企業が世界で競争力を持てるよう、支援が行われると予想されます。

 イデオロギーを中心とした政策よりも、アメリカの競争力強化に焦点を当てた政策が展開されることが期待できるのです。

 

●ポール・サイ  ストラテジスト。外資系資産運用会社・フィデリティ投信にて株式アナリストとして活躍。上海オフィスの立ち上げ、中国株調査部長、日本株調査部長として株式調査を12年以上携わった後、2017年に独立。40代でFIREし、現在は、不動産投資と米国株式を中心に運用。UCLA機械工学部卒、カーネギーメロン大学MBA修了。台湾系アメリカ人、中国語、英語、日本語堪能。米国株などでの資産運用を助言するメルマガを配信中。

※メルマガ「ポール・サイの米国株&世界の株に投資しよう!」募集中! 米国株&世界の株分析毎週届き、珠玉のポートフォリオの提示も! 登録から10日以内の解約無料。


【クレジットカード・オブ・ザ・イヤー 2023年版】2人の専門家がおすすめの「最優秀カード」が決定!2022年の最強クレジットカード(全8部門)を公開!
【クレジットカード・オブ・ザ・イヤー 2023年版】2人の専門家がおすすめの「最優秀カード」が決定!2021年の最強クレジットカード(全8部門)を公開! 最短翌日!口座開設が早い証券会社は? おすすめ!ネット証券を徹底比較!おすすめネット証券のポイント付き
ZAiオンライン アクセスランキング
1カ月
1週間
24時間
楽天カードは年会費永年無料で、どこで使っても1%還元で超人気! 【マイルの貯まりやすさで選ぶ!高還元でマイルが貯まるおすすめクレジットカード!
楽天カードは年会費永年無料で、どこで使っても1%還元で超人気! 【マイルの貯まりやすさで選ぶ!高還元でマイルが貯まるおすすめクレジットカード!
ダイヤモンド・ザイ最新号のご案内
ダイヤモンド・ザイ最新号好評発売中!

「株」全予測
人気株500激辛診断
優待年末年始

2月号12月20日発売
定価780円(税込)
◆購入はコチラ!

楽天で「ダイヤモンド・ザイ」最新号をご購入の場合はコチラ!Amazonで購入される方はこちら!

[「株」全予測/人気株500激辛診断]
◎新春特別企画
2024年に儲けた株&損した株も大公開!
桐谷さんのゆく年くる年

2025年も全力優待ライフ
◎第1特集
2年目NISAの必勝法!
112人のプロに聞いた!
2025年「株」全予測&儲け方

●日経平均は5万円へ!日本株の高値・安値予測
●生成AIブームも半導体は苦戦!
上がる株・下がる株
●国内利上げで銀行・金融が有望!
上がる業種&テーマ
●中央銀行の買いが継続!金(ゴールド)
●トランプ政権下でも下落傾向!原油
●ドル円は年後半に140円台に!為替
●オルカンの次に買う1本も!投資信託

◎第2特集
買っていい10万円株は97銘柄!
<2025新春>人気の株500+
Jリート14激辛診断

●投資判断に異変アリ!
買いに躍進!》トヨタ自動車、ホンダ…など
強気に転換!》ソニーグループ…など
●儲かる株の見つけ方[1]旬の3大テーマ
通期で上ブレ期待/AI関連で恩恵他
●儲かる株の見つけ方[2]5大ランキング
PBRが低く改善に期待の株/アナリストが強気な株/配当利回りが高い株
●2025年新春のイチオシ株
10万円株/高配当株/株主優待株/Jリート
●気になる人気株
大型株/新興株/Jリート

【別冊付録】
増益割安株は1178銘柄
上場全3916社の最新理論株価

◎第3特集
トランプ政権下でどうなる!?
人気の米国株150診断
●S&P500指数をプロが大予測

●Big8を定点観測!GAFAM+αを分析!
●買いのオススメ株
トランプ株/高配当株
●人気の124銘柄を徹底診断
ナスダック/ニューヨーク証券取引所

◎第4特集
ザイクラブ拡大版!2024年はどうだった?
ザイ読者の悲喜こもごも&2025年の投資戦略
ザイ編集部員のプチ反省&自慢大会も!


◎連載も充実!

◆目指せ!お金名人
◆10倍株を探せ!IPO株研究所2024年10月編
◆おカネの本音!VOL.29兒玉遥さん
◆株入門マンガ恋する株式相場!
◆マンガどこから来てどこへ行くのか日本国
◆人気毎月分配型100本の「分配金」速報データ!


>>「最新号蔵出し記事」はこちら!


「ダイヤモンド・ザイ」の定期購読をされる方はコチラ!


>>【お詫びと訂正】ダイヤモンド・ザイはコチラ

【法人カード・オブ・ザ・イヤー2023】 クレジットカードの専門家が選んだ 2023年おすすめ「法人カード」を発表! 「キャッシュレス決済」おすすめ比較 太田忠の日本株「中・小型株」アナリスト&ファンドマネジャーとして活躍。「勝つ」ための日本株ポートフォリオの作り方を提案する株式メルマガ&サロン

ダイヤモンド不動産研究所のお役立ち情報

ザイFX!のお役立ち情報

ダイヤモンドZAiオンラインαのお役立ち情報