【米国株式市場】ニューヨーク市場
NYダウ: 40,669.36 △141.74 (4/30)
NASDAQ: 17,446.34 ▼14.98 (4/30)
1.概況
昨日の米国市場は、小幅に高安まちまちとなりました。寄付き前に公表されたADP雇用者数やGDPの結果が市場予想を下回る結果で、景気減速懸念から寄付き後は大幅に下落となりました。一方で、同日に公表されたFRB(米連邦準備制度理事会)がインフレ指標として重視するPCEコアデフレータがインフレの鈍化を示す内容となると、利下げ期待が高まり相場を支えました。また、対中貿易協議に楽観的な見方が広がったほか、ベッセント米財務長官がウクライナと交渉してきた同国の鉱物資源を共同開発する協定案について米国側が譲歩し署名する準備ができていると述べたことが支えとなり、指数を押し上げました。
ダウ平均は237ドル安で取引を開始すると、一時は781ドル安の39,745ドルまで下落する場面も見られました。安値を付けた後は下げ幅を縮めていくと、取引終盤にかけて買いの勢いが一段と強まりプラスに転じ、最終的に141ドル高の40,669ドルと高値圏で取引を終え、7日続伸となりました。
また、S&P500株価指数も8ポイント高の5,569ポイントで取引を終え、小幅に7日続伸しています。一方で、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は14ポイント安の17,446ポイントで取引を終え、小幅に反落となりました。
2.経済指標等
4月のADP雇用者数は6.2万人増となり、市場予想の12.5万人増を下回りました。第1四半期の米実質GDP速報値は前期比年率0.3%減となり、市場予想の0.2%減を下回りました。一方で、個人消費は前期比年率1.8%増となり、市場予想の1.2%増を上回りました。3月のPCEデフレータは前年比2.3%上昇となり前月の2.7%上昇から鈍化しました。変動の激しい食品とエネルギーを除いたPCEコアデフレータも前年同月比2.6%上昇となり、前回の3.0%から鈍化を示しました。また、総合・コアいずれも前月比ベースで0.0%と横ばいとなり、足元の物価の上昇スピードに落ち着きが見られました。4月のシカゴ購買部協会景気指数は44.6となり、市場予想の45.9を下回りました。
3.業種別動向
S&P500の業種別株価指数では、全11業種のうち7業種が上昇しました。ヘルスケアや資本財・サービス、生活必需品などが1%未満の上昇となっています。一方で、4業種が下落し、なかでもエネルギーが2%以上の下落、一般消費財・サービスが1%以上の下落となりました。
4.個別銘柄動向
ダウ平均構成銘柄は21銘柄が上昇となりました。なかでも、ベライゾン・コミュニケーションズ[VZ]が2%超上昇したほか、マクドナルド[MCD]やシャーウィンウィリアムズ[SHW]、ウォルマート[WMT]、ビザ[V]、アイビーエム[IBM]が1%超上昇しました。一方で、8銘柄が下落となり、なかでもシェブロン[CVX]が2%超下落しました。また、ナイキ[NKE]は2%近く下落し、アマゾン・ドットコム[AMZN]も1%超下落しました。
ダウ平均構成銘柄以外では、データストレージ企業のシーゲイト・テクノロジー・ホールディングス[STX]が11.6%上昇してS&P500株価指数構成銘柄の値上がり率ランキングでトップとなりました。同社は第3四半期決算でEPS(1株当たり純利益)が市場予想を上回ったほか、第4四半期決算のガイダンスも期待以上で、これらを好感した買いが入りました。また、同業のウェスタン・デジタル[WDC]も第3四半期決算で売上高が前年同期比31%増、営業利益が8.1倍と大幅に増加し、株価は8.0%上昇しました。一方で、スナップチャットを運営するスナップ[SNAP]は、第1四半期決算で売上高は市場予想通りだったものの、EBITDAが市場予想を下回ったほか、広告事業に対するマクロの逆風を理由に第2四半期決算の見通しを示さなかったことが嫌気され、12.4%下落しました。また、スターバックス[SBUX]は、第2四半期決算で既存店売上高が予想以上の減収となったほか、EPSも市場予想を下回ったことで、5.7%下落しました。
その他、メタ・プラットフォームズ[META]は取引終了後に第1四半期決算を公表し、売上高、EPSともに市場予想を上回ったことから時間外取引で上昇しています。また、マイクロソフト[MSFT]も取引終了後に公表した第3四半期決算が良好な内容となり、時間外取引で上昇しています。
5.為替・金利等
28日の米長期金利は、前週末から0.01%低い4.16 %で取引を終えました。ドル円は、143円付近で推移しています。
VIEW POINT: 今日の視点
本日の日本市場は、前日の米国市場でダウ平均が7日続伸となったほか、取引終了後に良好な決算を公表したメタ・プラットフォームズやマイクロソフトが時間外取引で上昇していることなどから、続伸して始まることが予想されます。
日経平均は、心理的節目である3万6000円以上での値固めが出来るかが焦点となります。こうしたなか、本日は日銀金融政策決定会合の結果発表が予定されており、事前予想ではおおむね現状維持が見込まれているものの、先行き不透明感が高まるなか、植田総裁の発言などに関心が集まっており、結果公表までは神経質な展開となりそうです。
(マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 岡 功祐)
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