自民党総裁選では高市早苗氏が小泉進次郎氏を破って初の女性総裁に選出
日経平均株価は2175円高、歴代総裁のパフォーマンスで堂々のトップに―。
10月4日(土)の自民党総裁選。決選投票で高市早苗氏が小泉進次郎氏を破って初の女性総裁に選出された。ちょうど1年前の石破茂氏との決戦で涙を飲んだ雪辱を果たしたことになる。
今回の決選投票もドラマチックだった。下馬評では小泉氏が大差で新総裁に選ばれるとの報道ばかりだったが、小泉氏を上回る国会議員票を集めた高市氏が地方票での圧勝とともに正真正銘の勝利を収めた。石破政権で衆院選に続いて参院選でも過半数を割り込み少数与党に転落した自民党の危機感の強さが素直に出た結果だと思う。それを裏方で主導したのが新副総裁の麻生太郎氏だったのは皆さまもご存知の通りだ。ステマ戦略や総裁選前日での祝勝会開催など小泉氏は批判を浴びており、明確な政治理念を持つ高市氏が選ばれるべくして選ばれたのは本当に喜ばしいことだと思う。
高市氏の勝利で日経平均は急騰し、10月6日に4万7944円の最高値を更新
政治という圧倒的男性社会、世襲議員が絶対的に有利な社会。そういう環境にあっても、一般家庭の出身で女性として初の自民党総裁に選ばれるのは凄いことだ。想像を絶する努力と苦難、そして挫折の日々があったと想像する。世代や性別を超えた新たなリーダーとして国民に勇気を与えてくれたように思う。総裁選後のスピーチにおいて「自民党を代表して党員一同、一致団結して日本が置かれた状況にスピード感を持って改革していく」との覚悟と決意がひしひしと伝わってきて、総裁選の生中継を観ながら胸が熱くなった。「初の女性」として注目されるだけではなく、政策と実行力でも大きな功績を残してくれるものと期待している。
株式市場にとっても今回の決着はベストシナリオとして認識されている。週明け10月6日(月)の東京市場では日経平均が2175円高もの急騰を演じ4万7944円の最高値を更新した。初の女性首相誕生で日本が旧態依然とした状況から脱却することへの期待値が高く、海外投資家からも大いに注目を集めている。日経平均がNYダウを一気に逆転したのも頷ける。新総裁決定の翌営業日における日経平均の騰落率を見ると、高市氏が断然トップの+4.8%、2位が田中角栄氏の+1.0%、3位が安倍晋三氏の+0.7%、4位が小泉純一郎氏の+0.6%となっている。一方、ワーストは石破茂氏の-4.8%だ。この1年間において最高のパフォーマンスと最低のパフォーマンスを我々は経験したことになる。株式市場がすべてを物語っている。
高市総裁が掲げる政策は石破政権と真逆。三菱重工業など関連銘柄が物色
高市政権のポイントは4つある。①サナエノミクス(アベノミクスを継承、強い経済力を作り上げる)、②規律ある積極財政&減税も選択肢(日本を成長させるためのエンジン)、③防衛力強化(日本が日本を自ら守る)、④外国人政策の見直し(従来の理不尽な政策を是正、日本人を重視)だ。日本を取り戻す政策、諸外国に媚びない政策、経済・防衛重視という真っ当な路線であり、石破政権とはほぼ真逆のスタンスだ。株式市場では防衛関連の三菱重工業を筆頭に関連銘柄が物色されている。
一方、為替市場では急速な円安が進んでおり、10月9日時点でドル円は153円台を付けた。積極財政重視の姿勢から財政悪化への懸念がくすぶっていることが円売りの要因となっている。高市氏がこれまで金融緩和重視の発言を行っていたことで日銀の利上げが遅れるとの観測が出ている。とは言うものの、円安が進めば当然ながら中央銀行はインフレ対策を行わなければならない。要するに利上げだ。いつまでも金融緩和を続けているのでは先進国の中で日本だけがインフレを放置している国となる。実質金利は大幅なマイナスが続いている。植田和男総裁はこの状況を看過できるはずがない。9月の金融政策決定会合では政策金利を据え置いたが、10月の金融会合では0.25%の利上げをする可能性が濃厚だと私は見ている。じりじりと国内長期金利が上昇しているのはこのシナリオを織り込んでいる証左である。
推奨ポートフォリオは高市トレードの効果もあり、10月9日に+131.1%
前回のコラムでは『勝者のポートフォリオは5年目に突入、複利効果で運用資産5倍を目指す』と題してコメントした。太田忠投資評価研究所とダイヤモンド・フィナンシャル・リサーチ(DFR)がコラボレーションして投資助言を行う「勝者のポートフォリオ」。2021年10月にサービスを開始したが、先日10月1日に4周年を迎えると同時に5年目に突入した。4年間の累計パフォーマンスは+122.4%、昨年来+74.0%、年初来+31.8%といずれの期間においてもマーケットに対して圧勝。今年の第一目標+100%を7月に早々と達成したが、高市トレード効果は絶大で10月9日時点での累計パフォーマンスは+131.1%まで一気に飛躍した。運用資産はすでに2.5倍近くに増えた。「勝者のポートフォリオ」の組み入れ銘柄は今後株価が2倍、3倍になるポテンシャルのあるものがゴロゴロしており、さらに倍増を目指している。すなわちトータルの運用資産を5倍にするというのがミッションである。

10年間のスパンで日経平均10万円時代が到来。その前提で運用戦略を構築
10月8日(水)20時より開催した毎月恒例のWebセミナーにおいて「今後のマーケットはこうなる」というシナリオを参加者に提示した。10月3日(金)時点の日経平均 4万5769円を基準にしたものであるが、以下にご紹介しよう。
① 日経平均 5万円
~現状の企業収益が+10%で到達、PER18倍~
② 日経平均 6万円
~企業収益がさらに+10%、PER 20倍~
③ 日経平均 7万円
~現在のPBR1.6倍が世界のマーケット並みの2.5倍になる~
④ 日経平均 10万円
~今後10年以内に起こる:利益成長&バリュエーション拡大~
詳しくはアーカイブにアップされたセミナー動画をご視聴いただきたい。これが長期投資家としての見立てだ。もちろんマーケットサイクルの変化とともに山あり谷ありを経ながらの動きとなるが、今後10年間のスパンでは「日経平均10万円時代」が必ずやって来る。そういう前提に立った資産運用、銘柄選択が重要になってくると思う。短期トレードをしていても報われない。短期トレードは短気トレードでもあり、全くオススメできない投資スタンスだと強くアドバイスしておきたい。
●太田 忠 DFR投資助言者。ジャーディン・フレミング証券(現JPモルガン証券)などでおもに中小型株のアナリストとして活躍。国内外で6年間にわたり、ランキングトップを維持した。現在は、中小型株だけではなく、市場全体から割安株を見つけ出す、バリュー株ハンターとしてもDFRへのレポート提供による「勝者のポートフォリオ」メルマガ配信などで活躍。
国内外で6年連続アナリストランキング1位を獲得した、
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