2026年1月28日(水)、米国・シアトルからザイ投資戦略メルマガ「ポール・サイの米国株&世界の株に投資しよう!」で情報配信をしている元フィデリティ投信トップアナリストのポール・サイさんが、ストックボイス社が手掛ける経済・マーケット番組「WORLD MARKETZ」(TOKYO MX 月~金 22時~23時)に生出演した。

民主党が優勢なミネソタ州ミネアポリスで、移民局捜査課による市民射殺事件が2度起きたことは、トランプ政権の潮目の転換点になるかも
番組は、前回の来日でスキーをしに長野県に行った後、東京でスタジオ生出演したポールさんが、シアトルに戻っても近場のスキー場に行ったことを、アシスタントの新宮志保さんが紹介するところから始まった。
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ポールさんの家から1時間半ほどのスキー場は温暖化のせいか、雨は降っても雪はそんなに積もっていなかったそう。雪質の違いを新宮さんに聞かれると「長野の雪質は吹雪でよかったけれど、こちらはちょっと固まっていた」と返したポールさんだった。
続いて、番組MCの渡部一実さんがアメリカの政治情勢の話題を切り出した。
ミネソタ州ミネアポリスで移民局捜査官による市民射殺事件が2度続き、トランプ大統領が移民対応の「緊張緩和を図る」と発言したことは、マーケットに直接は影響していないけれど、ポールさんはどう見ているのか質問した。
ポールさんは、政治を長期投資のストーリーにはしないとしつつも、「短期のエントリーポイントやマーケットのセンチメントを把握するために注目する必要がある」とのこと。
そのうえで今回の射殺事件は、市民のスマホで撮影されたビデオや画像から、被害者がどう見ても悪くなかったように見えるため、移民対応を進めるトランプ政権の潮目の転換点になるかもしれないようだ。
射殺された1人のアレックス・ブレッティさんは白人で、アメリカでステータスが高く尊敬されている退役軍人の病院の看護師だったことに、政治的な意味があるそう。
また、共和党が優勢で不法移民が多いテキサスやアリゾナでは取り締まりが緩いなか、民主党が優勢で不法移民が少ないミネソタ州で射殺事件が発生したことは、民主党への攻撃ともある意味受け取れるとのこと。中間選挙の議会改選で民主党が勝つ可能性がより高まるという見方もできるようだ。
ただ、トランプ大統領は移民対応で「緊張緩和を図る」と発言しており、民意が変わると政治も動くというシステムは壊れていないことも確認できたとポールさん。
経済に対しては、暴動が起きると消費マインドが冷え込みやすく、1月の消費者信頼感指数が下がってきているとのことだった。
AIのエネルギー需要で原子力のセンチメントが非常にいい! ファンダメンタルズが変わらないなら、衝動的に買わず下がるのを待つことが大事
次は、商品(コモディティ)投資の話題に。
金(ゴールド)が放送時点で5270ドルまで上がっているのは、地政学リスクが理由だとポールさん。
NY金先物 日足 (出所:TradingView)
トランプ政権が世界を揺さぶるなか、仮に世界大戦となった場合、金融戦争も同時に起きて米ドルや米国債が売られるため、中央銀行の準備金が金に移動していること。インフレや各国政府の負債が大きいことも金のプラス要因だけれど、地政学リスクが落ち着けば金にはネガティブのようだ。
すると渡部さんが、前回の放送でも取り上げたハイテクとエネルギーのバーベル投資で見ると、WTI原油がそれほど上昇していないことをどのように見るのか質問した。
ポールさんは「中長期で原油に強気の見方だ」とキッパリ。今はお金の価値が下がり、金や原油などのコモディティが上がりそうだし、AIによってエネルギー需要も高まるため、しばらく悪くないようだ。
渡部さんが「これもエネルギーと言っていいウランですが、以前うかがったカメコも上昇している。これもエネルギー安定供給による需要なのでしょうか」と続けると、AIのパワーセンターなどの話が出てきて、ウランのセンチメントが非常にポジティブとポールさん。
カメコ 週足 (出所:TradingView)
エネルギーを安定供給するのにソーラーや風力では賄えず、石炭に行くわけでもないため、水力や原子力が重要だという長期トレンドが存在するそう。カメコも1年で何倍も上昇しており、その分ダウンサイドリスクもあるけれど、全体的なファンダメンタルズに変わりがないため、ポールさんは保有し続けているとのことだった。
カメコのような急上昇を見ると、今たくさん買うという衝動的な気持ちになりやすいけれど、そこを抑えるのが大事なのだそう。今は大きく動かず、下がった時に買うという認識で待ち続けるほうがいいようだ。
AIへの投資やAIによる生産性の改善というテーマは変わらず、ビッグテックの決算は悪くなりそうな理由が見当たらない
最後はビッグテックの決算の話題に。
銀行の決算が微妙な内容となるなか、番組放送日(1月28日)のマイクロソフトとメタ、テスラ、翌日(1月29日)のアップルの決算発表をポールさんはどう見るか、渡部さんが質問した。
AIへの投資やAIによる生産性の改善というテーマは変わっておらず、決算が悪くなりそうな理由も見当たらないため、普通の決算になりそうとポールさん。アマゾンがかなり人員削減するというニュースも、AIの長期トレンドが続いていることを示しているようだ。
アップルが自前のAIではなく、グーグルのGeminiを採用するというニュースも、アップルがもともとAIの会社でないことを考えれば理解できると渡部さんが返すと、ポールさんも同意。
ポールさんは長年のiPhoneユーザーで、アップルの強みであるいい商品と、各商品の連携がスムーズなエコシステムは変わっていないそう。ただ、AIではかなり出遅れていて、その状況が続くとiPhone離れになるリスクがあったところを、グーグルとパートナーシップを結ぶことで補えることは評価できるようだ。
ここまで、1月28日(水)に放送された「WORLD MARKETZ」の模様をお伝えした。
記事冒頭で触れたとおり、ポールさんが情報配信しているザイ投資戦略メルマガ「ポール・サイの米国株&世界の株に投資しよう!」は登録後、10日間は無料だ。米国株投資をしてみたい、すでにしているけどもっと現地からの情報が欲しい、ポールさんが推奨する個別銘柄やポートフォリオ(直近2年半で140%上昇)を見てみたいという人は、こちらをぜひ登録してみてほしい。
●ポール・サイ ストラテジスト。外資系資産運用会社・フィデリティ投信にて株式アナリストとして活躍。上海オフィスの立ち上げ、中国株調査部長、日本株調査部長として株式調査を12年以上携わった後、2017年に独立。40代でFIREし、現在は、不動産投資と米国株式を中心に運用。UCLA機械工学部卒、カーネギーメロン大学MBA修了。台湾系アメリカ人、中国語、英語、日本語堪能。著書『台湾系アメリカ人が教える米国株で一生安心のお金をつくる方法』を発売中。























