先週6月12日(金)の米国市場ではテスラ[TSLA]のCEO(最高経営責任者)であるイーロン・マスク氏が率いるスペースX[SPCX]が米ナスダック市場に新規上場しました。また巨大企業2社のオーナーとして、同氏の保有資産が世界で初めて1兆ドル(約160兆円)超え、トリリオネアとなったことも話題になりました。
一方で、13日の日本経済新聞にもあるように、スペースXにおける同氏の持つ議決権は80%超とされています。そのことから、基本的にはマスク氏の意向に沿った経営が実施されていくと言え、支配株主以外によるエンゲージメントの余地は相対的に小さいでしょう。日本においてもカリスマ的なCEOが企業価値を向上させる可能性を考え、今回は国内企業において、CEOまたはそれに相当する役職者が、その企業の株式保有率が高く、利益成長の実績がある銘柄を以下の条件でスクリーニングしてみました。
<スクリーニング条件>
・5年前比でEBIT(利子及び税金支払前利益)の年平均成長率が20%以上
・過去5年間すべてでEBITがプラス成長
・CEOまたはそれに相当する役職者の保有する発行済み株式数保有比率の高い銘柄を上から順位15銘柄ピックアップ
リストを見ると、エネルギー事業を展開するグリムス(3150)やアパートのDX支援サービスのrobot home(1435)などがスクリーニングされました。傾向としては時価総額が1000億円未満の小型株が多いことがわかります。また、株価の5年リターンもスクリーニング条件である同期間の利益成長率と比較するとまちまちであることもわかります。
ピックアップされた銘柄の株価材料を確認すると、ラウンドワン(4680)が直近5月の既存店売上高が前年同月比21.6%増と増収発表をしています。また、ビッグデータを人工知能(AI)で解析するといった事業のユーザーローカル(3984)は2026年6月期の期末配当を従来の10円から4円増配する方針を発表したほか、新たに株主優待制度の導入も始めるなど株主還元に力を入れています。
小型株などはIR(インベスター・リレーションズ、企業が投資家向けに行う投資活動)が重要と言えます。利益成長の実績に加え、会社の中長期的なビジョンなどが具体的に示される場合には、オーナー企業のメリットが前面に出せるでしょう。IR活動にも注目しながら、投資判断を行う上での参考材料としてご活用ください。
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