東京市場まとめ
1.概況
前日に最高値を更新した日経平均は28円安の69,288円と下落して取引を開始しました。もっとも、前日の米国市場は人工知能(AI)・半導体銘柄が堅調で主要3指数が揃って上昇しており、前場は上昇に転じる場面も見られました。前引けは83円安の69,234円となりました。
日銀の金融政策決定会合の結果が市場予想通りの内容で、政策金利は0.25%引き上げられ、1.0%とされたことが伝わると、材料消化による安心感から、後場寄りで上昇した日経平均は初の7万円台を超えました。12時45分には703円高の70,020円をつけ、取引時間中の史上最高値を更新しました。その後は大引け後に予定される内田日銀副総裁の会見を控えて上げ幅を縮小すると最終的に87円高の69,404円で大引けとなりました。
TOPIXは8ポイント安の3,991ポイントで反落しました。新興市場では東証グロース250指数が1ポイント高の714ポイントで反発しました。
2.個別銘柄等
キオクシアホールディングス(285A)は一時7.4%高の97,610円をつけ、連日で上場来高値を更新しました。15日の米国市場では、主要な半導体関連銘柄で構成するフィラデルフィア半導体株指数(SOX)が5.4%高となったほか、同社とメモリーを共同で開発しているサンディスク[SNDK]も6.5%上昇したことで、強含みました。
JX金属(5016)はストップ高水準となる18.6%高の4,466円をつけ、大幅続伸となりました。15日、日本経済新聞が、光通信に使う半導体材料「インジウムリン基板」の生産能力増強に乗り出すと報じ、将来的な業績拡大を期待した買いが殺到しました。
三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306)は0.4%安の3,228円をつけ、3営業日ぶりに反落となりました。金融政策決定会合をサプライズなく通過したことで、銀行株には当面の材料出尽くしとの受け止めから売りが出ました。政策金利は1.0%となり、1995年以来31年ぶりの高さとなります。
森永乳業(2264)は2.2%安の4,824円をつけ、5日続落となりました。16日、日本経済新聞が、「アイスクリームの希望小売価格で価格カルテルを結んだ疑いが強まったとして、公正取引委員会は16日、明治や森永乳業(2264)など食品メーカー6社を独占禁止法違反(不当な取引制限)の疑いで立ち入り検査した」と報じました。違反が認定された場合、公取委は再発防止に向けた排除措置や課徴金納付の命令を出せるとあって、今後の業績下押し懸念が売りを呼びました。
本日から東証グロース市場に上場したGO(581A)は公開価格比10.0%高の2,640円で初日の取引を終えました。タクシー配車アプリを展開する同社は、公開価格2,400円で上場を果たし、東証グロース市場の売買代金ランキングでは首位となるなど、初日から堅調な値動きとなりました。
VIEW POINT: 明日への視点
日経平均は一時、初めて7万円を超えました。もっとも、大引け後に控える日銀の金融政策決定会合記者会見を前に、後半は様子見ムードが広がりました。日銀の金融政策決定会合は内田副総裁が会見予定で、年内の追加利上げなどが焦点となる見込みです。中東情勢の影響による物価の上振れなど、金融政策決定会合の審議委員メンバーがどう評価するなどが注目されます。また明日は、トヨタ自動車(7203)や日本郵船(9101)などが株主総会を実施する予定です。
(マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 山口 慧太)
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