IPO株(新規上場株)は、抽選に当たれば10倍株ゲットの可能
ダイヤモンド・ザイでは「これから10倍になる株」を大特集! 未来の10倍株を探し当てるのは簡単なことではないが、「ニトリ」や「ファーストリテイリング」など、身近にも株価10倍を達成した株はある。そこで特集では、全体を「上場直後の若い株」「まだ脚光を浴びていない優良成長株」の2パートに分けて、注目銘柄を公開している。
今回は、「上場したばかりの株の成長の勢いに乗れ!」のパートから、IPO株の魅力や投資のコツについての記事を抜粋してみよう。
IPO株の儲け方には2つのパターンがある!
ブックビルディングに申し込む方法は運も必要!
2015年に上場した郵政3社(「日本郵政(6178)」「かんぽ生命保険(7181)」「ゆうちょ銀行(7182)」)や、2016年に上場した「JR九州(9142)」など、昔からある会社が新規に上場するケースもときどきあるが、ほとんどの新規上場株(IPO株)は、設立年数が浅く、成長期まっただ中の会社だ。このような業績が勢いよく成長している若い会社に投資することができれば、株価の大化けは夢ではない。
IPO株の儲け方のパターンは2つ。1つ目は、上場承認が下りた後に、“どの値段で買いたいか”を投票するブックビルディングに申し込み、抽選で当選して公開価格(最初に売り出す価格)で購入すること。公開価格より上昇して初値がつくことが多く、そこで一旦利益を得る、または、持ち続けて大化けを狙うのだ。もしくは、株価が上がりすぎていなければ、上場直後に買って保有する方法もある。
ただし、IPO株の人気にもよるが、抽選で当選する確率は高くはない。また、人気が高いと初値が思いのほか高くついてしまい、上場直後は株価が割高なことが多いので注意が必要だ。
IPO株は「社会人1年生」のようなもの
上場後に低迷しても、簡単に見捨てないこと!
そこで、多くの人が実践しやすいのが、2つ目のパターン。新規上場直後の狂乱人気が終わり、適正な株価に落ち着いたときに、決算で好業績を確認しつつ買うのだ。
「IPO株は人生に例えれば社会人1年生。上場後の株価が低迷しているからといって、見捨てるのはもったいない。好業績を確認してから買っても高成長が続けば十分間に合います」(「IPOジャパン」編集長の西堀敬さん)
フィスコのアナリスト・小林大純さんも、「株価が10倍になる"10倍株"を狙うなら、上場時に公開される『成長可能性に関する説明資料』などをもとに、長期の視点で投資することが重要」と力説する。
では、10倍株を狙うためのIPO株の銘柄選びのポイントとは何か。
「かつての『ヤフー(4689)』のように、まったく新しい事業を展開する会社や、今まであった事業でも、ネットで展開するなど新しい技術やノウハウなどに置き換えて展開する会社が有望です」(西堀さん)
「人材不足や高齢化など社会構造的なニーズに合っていたり、独自の事業モデルで同業他社にない強みを持つ会社に注目します」(小林さん)
なお、右のリストは2006年に上場してから10年間で大きく上昇し続けている企業を並べたものだ。フィットネスジムや小売り、外食など地道な事業で業績を伸ばした会社が顔をそろえる。
つまり、必ずしもAIやバイオなどの最先端技術を保有する会社ばかりに注目する必要はなく、身近な会社に注目するのが得策なのだ。
◆2006年上場の「時価総額伸び率」上位10銘柄をチェック! | ||||
順位 | コード・市場 | 銘柄名 | 上昇率 | 最新の株価 |
1位 | 2928・札ア | RIZAPグループ | 21倍 | |
2位 | 2127・東1 | 日本M&Aセンター | 19倍 | |
3位 | 3398・東1 | クスリのアオキHD | 18倍 | |
4位 | 3064・東1 | MonotaRO | 17倍 | |
5位 | 3046・東1 | ジンズ | 15倍 | |
6位 | 3397・東1 | トリドールHD | 10倍 | |
7位 | 3053・東1 | ペッパーフードサービス | 9倍 | |
8位 | 2485・東1 | ティア | 8倍 | |
9位 | 3825・東2 | リミックスポイント | 8倍 | |
10位 | 2492・東1 | インフォマート | 6倍 |
■「IPO株が当たらない!」という人は、まずこちらの記事へ!
⇒IPOに当選して儲けたいなら「主幹事証券」を狙え! 通常の引受証券の50~100倍も割当がある主幹事と主幹事のグループ会社の攻略がIPOで勝つ秘訣!
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【2024年12月2日時点】
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◆SMBC日興証券 | ||||
主幹事数(上)/取扱銘柄数(下) | ネット配分・抽選方法 | 口座数 | ||
2023 | 2022 | 2021 | ||
19社 52社 |
24社 47社 |
26社 80社 |
10%:1人1票の平等抽選 最大5%:「ステージ別抽選」※1 |
345万 |
【ポイント】 大手証券の中でもIPOに力を入れており、例年、主幹事数・取り扱い銘柄数ともに全証券会社中でトップクラス! また、国内五大証券会社のひとつだけあり「日本郵政グループ3社」や「JR九州」「ソフトバンク」などの超大型IPOでは、主幹事証券の1社として名を連ねることも多い。10%分の同率抽選では、1人1単元しか申し込めないので資金量に関係なく誰でも同じ当選確率となっているのがメリット。さらに、2019年2月からは、預かり資産などによって当選確率が変わる「ステージ別抽選」がスタート。平等抽選に外れた人を対象にした追加抽選で、最高ランクの「プラチナ」だと1人25票が割り当てられて当選確率が大幅にアップする。 ※1 預かり資産残高などによって決まる「ステージ」ごとに、別途抽選票数が割り当てられる。 |
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【関連記事】 ◆【SMBC日興証券のおすすめポイントは?】信用取引完全無料、NISAや積立投資にも便利な株が小分けで買える「キンカブ」がおすすめ! ◆「日経テレコン」「会社四季報」が閲覧できる証券会社を解説! 利用料0円ながら、紙媒体では読めない独自記事や先行情報を掲載し、記事の検索機能も充実 |
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◆SBI証券 | ||||
主幹事数(上)/取扱銘柄数(下) | ネット配分・抽選方法 | 口座数 | ||
2023 | 2022 | 2021 | ||
21社 91社 |
13社 89社 |
21社 122社 |
60%:1単元1票の平等抽選 30%:「IPOチャレンジポイント」順に配分 10%:知識・経験・資力と取引状況を踏まえて配分 |
1245万 ※ |
【ポイント】 ネット証券にもかかわらず、主幹事数、取扱銘柄数ともに大手証券会社に引けをとらない実績を誇る。特に取扱銘柄数がダントツで、2023年は全96社中91社と約95%のIPO銘柄を取り扱った。つまり、SBI証券の口座さえ持っていれば、ほとんどのIPO銘柄に申し込めると考えていいだろう。個人投資家への配分の100%がネット投資家へ配分されるのも魅力。1単元1票の抽選なので、多くの単元を申し込むほど当選確率は高くなる。当選確率がアップする「IPOチャレンジポイント」が、資金量・取引量と関係なく、IPOに申し込み続ければ誰にでも貯められるのもメリットだ。また、スマートフォン専用サイトでIPOの申し込みや情報確認ができるのも便利。 ※SBIネオトレード証券、FOLIOの口座数を含んだSBIグループ全体の口座数。 |
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※ 主幹事数、取扱銘柄数はREITを除く。口座数は2023年12月末時点。 |