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テンセント・ショックで中国のネトゲ株が低調な今、ゲーム・ストリーミング関連株の「フヤ」に妙味が!世界的流行の兆しを見せる「eスポーツ観戦」とは!?

2018年8月20日公開(2022年3月29日更新)
広瀬 隆雄
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中国の大手ネット企業「テンセント」が
13年降りの減益を発表!

 先週、中国の大手ネット企業テンセントが、第2四半期決算を発表しました。「はっ」と息を呑む、悪い決算でした。

 純利益は予想186億人民元を下回る178.7億人民元、売上高も予想780億人民元を大幅に下回る736.8億人民元でした。テンセントが減益になったのは、実に13年ぶりのことです。

 テンセントは、色々なネット関連サービスを展開していますが、中核事業はゲームです。

 オンラインゲームを取り締まる監督当局で、最近人事異動がありました。その関係で認可の事務が一旦ストップしています。テンセントの場合、人気ゲーム『パブジー』のゲーム内でのアイテム販売の許可が下りず、収益機会を逃しました。

 なお今回は、テンセントだけが当局から意地悪されているというわけではなく、遅れは他社でも同様だそうです。過去にも同様の事が何度か起き、その度ごとに業界はそれを乗り越えてきました。したがって、今回も一過性の問題だと考えられます。

 ただテンセントの場合、次のドル箱になると期待されていた『モンスター・ハンター』も承認が宙ぶらりんになっているので、アナリストのコンセンサス予想はしばらく下がり続けると覚悟しておいたほうが良いでしょう。

 別の言い方をすれば、株価が出直すには未だ早いということです。

中国のネトゲ関連株が落ちる中
ゲーム・ライブストリーミング関連への影響は軽微

 そこで、「今回の中国のネトゲ関連株の下落で、他に何か買える銘柄は無いだろうか?」ということを考えてみたいと思います。

 私は、ゲーム・ライブストリーミング関連株が面白いと思います。ゲーム・ライブストリーミングとは、ゲームの実況中継を指します。この分野ではアマゾン(ティッカーシンボル:AMZN)傘下のトウィッチ(Twitch)という企業が有名です。

 典型的なゲーム・ライブストリーミングでは、ゲームに詳しいブロードキャスターと呼ばれる解説者がチャンネルを設け、そこで現在進行中のゲームを実況・解説します。ブロードキャスターは、必ずしもカリスマ的に上手いゲーマーである必要はありません。でもテレビのプロ野球解説者と同じで、専門分野での深い知識と洞察を必要とされます。

 このようにゲーム・ライブストリーミングは市民権を得て来ているのです。いや、将来は野球やサッカーよりも、eスポーツの観戦のほうが市場としては大きくなるかもしれません!

 eスポーツとは、マルチプレーヤー・ビデオゲームで参加者が勝敗を競うことを指します。既にeスポーツは世界的に流行していますが、中国の場合、こんにち2.29億人のeスポーツ参加者が居ます。別の言い方をすれば、中国のゲーム人口のうち35%がeスポーツに参加しているのです。

 ゲーム・ライブストリーミングは、トーナメントのようなイベントをきっかけに盛況となります。また、「ブロードキャスターたちがどれだけ活発に実況するか?」に左右されます。したがって。今回テンセントが躓いたような当局からの認可のタイミングの問題は直接関係しません。

 市場調査会社フロスト&サリバンによれば、2015年から2017年にかけてのeスポーツ人口の年間平均成長率は24.6%でした。さらにeスポーツ人口は2022年にかけて5.37億人に増えると見込まれています。

 次にeスポーツの市場規模ですが、2017年の時点で116億ドルでした。また2015年から2017年の3年間の年間平均成長率は40.6%でした。2018年から2022年にかけての予想年間平均成長率は23.0%と見込まれており、2022年の時点での市場規模は326億ドルになると予想されています。

中国No.1のゲーム・ライブストリーミング企業である
「フヤ」に注目!

 さて、銘柄ですが中国No.1のゲーム・ライブストリーミング企業は、フヤ(ティッカーシンボル:HUYA)です。同社の売上高は、主にライブストリーミング中に販売されるバーチャル・アイテムから上がっています。加えて広告収入もあります。

 フヤは、ライブストリーミングのブロードキャスターとの関係を重視しています。誰でもがフヤのプラットフォーム上でブロードキャスターとして登録することができ、ライブストリーミングを始めることができます。2017年末の時点で61万人がブロードキャスターになりました。

 ブロードキャスターは、ライブストリーミング中に販売したバーチャル・アイテムの収入をフヤと折半します。

フヤの第2四半期決算は
来期のガイダンスが今ひとつ

 先週発表されたフヤの第2四半期決算は、EPSが予想0.29人民元に対し0.37人民元、売上高が予想9.9億人民元に対し10.4億人民元、売上高成長率は前年同期比+125.0%でした。

 月次アクティブユーザー(MAU)は前年同期比+10.8%の9150万人、モバイルMAUは前年同期比+24.7%の4270万人でした。課金ユーザーは前年同期比+40.7%の340万人でした。

 第3四半期売上高は、予想12.2億人民元に対し新ガイダンス11.9〜12.2億人民元が提示されました。

 今回発表された業績のうち、来期のガイダンスだけが落胆すべき内容でした。しかし、フヤが急成長することへの投資家の期待が極めて高かった関係で、このちょっと弱いガイダンスを見て株価は暴落しました。

【今週のまとめ】
ゲーム・ライブストリーミングという
新しいジャンルの今後の成長に期待!

 先週、中国を代表するネット企業、テンセントが悪い決算を出し市場関係者を「あっ!」と言わせました。現在、中国のネット企業を巡るセンチメントは悪いです。

 しかし、ゲーム・ライブストリーミングという新しいジャンルは、新製品サイクルに無関係です。eスポーツの観戦は今、世界的に流行の兆しを見せています。フヤはこのトレンドに乗った企業なので、株価が低迷している現在は良い仕込み場だと思います。

■フヤ(HUYA)チャート/日足・6カ月
フヤ(HUYA)チャート/日足・6カ月フヤ(HUYA)チャート/日足・6カ月(出典:SBI証券公式サイト)
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