IPO株の銘柄分析&予想

「関通(カンツウ)」のIPO情報総まとめ!スケジュールから幹事証券、注目度、銘柄分析、他の配送物流センター企業との比較や予想まで解説![2020年3月25日 情報更新]

2020年2月13日公開(2022年3月29日更新)
ザイ・オンライン編集部
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会社名 関通(カンツウ)
市場・コード/業種 東証マザーズ・9326/倉庫・運輸関連業
上場日 3月19日
申込期間(BB期間) 3月3日~3月9日
おすすめ証券会社 SBI証券SMBC日興証券マネックス証券岩井コスモ証券岡三オンライン証券DMM.com証券
フィスコ分析による
市場の注目度
★★★最高★5つ
初値(初値騰落率) 1032円(+110.61%)
最新チャート 【クリックで最新チャートへ】

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関通が3月19日にIPO(新規上場)!

「関通」の公式サイトより

 関通は、2020年2月13日、東京証券取引所に上場承認され、2020年3月19日にIPO(新規上場)することが決定した。

 関通は1986年4月28日に設立された。主にEコマース及び通信販売事業を展開する顧客の販売商品の入庫、在庫管理及び出庫等の配送センター業務を代行するEC・通販物流支援サービスを主たるサービスとして物流サービス事業を展開している。

【目次】(クリックで該当する情報へ移動します)
▼いつ申し込んで、いつ購入する?(ブックビルディング期間、上場日など)
▼どこの証券会社で申し込める?(幹事証券会社)
▼いくらで買える?(仮条件・公募価格・予想PER・初値・初値騰落率など)
▼発行株数・単元数・公開規模は?

▼どんな会社?
▼業績データ/業績コメント
▼企業の詳細情報/銘柄紹介
▼投資のポイント

 

関通のIPOは、いつ申し込んで、いつ購入する?
(ブックビルディング期間、上場日など)

■スケジュール
仮条件提示 2月28日
ブックビルディング(抽選申込)期間 3月3日~3月9日
公開価格決定 3月10日
購入申込期間 3月11日~3月16日
払込日 3月18日
上場日 3月19日

関通のIPOは、どこの証券会社で申し込める?
(主幹事証券会社・幹事証券会社・委託販売証券会社など)

■取り扱い証券会社(2020年3月3日時点。割当は変更になる場合があります)
証券会社名
(※青文字はクリックで詳細ページへ)
引受シェア 口座開設
SBI証券
[最短翌日に取引可能]
1.7
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SMBC日興証券
[最短3日で取引可能]
1.7%
公式サイトはこちら!
マネックス証券
[最短翌日に取引可能]
0.9
公式サイトはこちら!
岩井コスモ証券
[最短3日で取引可能]
0.9%
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岡三オンライン証券
[最短2日後に取引可能]
公式サイトはこちら!
DMM.com証券
※委託販売の配分がなかったため取扱中止
 
みずほ証券(主幹事証券) 91.3  
エース証券 0.9%  
岡三証券 0.9%  
極東証券 0.9%  
むさし証券 0.9%  

関通のIPOは、いくらで買える? 割安/割高?
(仮条件・公募価格・予想PER・初値・初値騰落率など)

■価格情報
想定発行価格(※1) 470
仮条件
[予想PER(※2)
470~490円
[10.1倍~10.5倍]
公募価格 490円
初値 1032円
初値騰落率 +110.61%
予想トレーディングレンジ(※3) 1000円~2000円
最新チャート 【クリックで最新チャートへ】
※1 有価証券届出書提出時。※2 予想EPS=今期(IPO時)予想純利益÷上場時発行済株式数、から計算したもの。※3 期間は上場後1年を想定。
■類似会社4社の予想PER(2020年2月27日終値の株価と会社側予想から計算)
会社名 ※クリックで最新チャートへ 予想PER
【4社平均】 23.9倍
ファイズHD<9325> 62.2倍
SBSHD<2384> 10.2倍(連)
ハマキョウ<9037> 8.9倍(連)
トランコム<9058> 14.2倍(連)

 予想EPSから割り出した仮条件の予想PERと、類似会社4社の平均PERと比較すると、本銘柄の公開価格は類似会社より割安と判断できる。

関通の発行株数・単元数・公開規模は?

■株数などに関する情報
発行済株式数(上場時) 287万5000株(予定)
公開株式数 公募60万株  売出25万株
(オーバーアロットメントによる売出12万7500株)
想定公開規模(※1) 4.6億円(OA含む)
※1 有価証券届出書提出時における想定発行価格で計算。

関通はEコマース事業者の配送センター業務を代行

 Eコマース及び通信販売事業を展開する顧客の販売商品の入庫、在庫管理及び出庫等の配送センター業務を代行するEC・通販物流支援サービス(旧 配送センター代行サービス)を主たるサービスとして物流サービス事業を展開している。

 17年3月上場で、アマゾン向けを中心にEコマース関連の物流サービスを手掛けるファイズ(現ファイズHD<9325>、公開規模7.9億円)は公開価格比+220.8%という高い初値を付けた。同社に関しては、提携先の楽天が送料無料問題で一部出店者の反発を招き、公正取引委員会の立ち入り検査を受けたことがやや気掛かり。ただ、今回のIPOへの影響はさほど大きくないとみられる。

◆「関通」IPOに申し込めるおすすめ証券会社
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関通の業績データ

■業績推移(単位:百万円・% )
決算期 売上高
(伸び率)
経常利益
(伸び率)
純損益
(伸び率)
2016/2 3,739
(―)
0
(―)
2
(―)
2017/2 4,263
(14.0%)
30
13700.9%
▲ 25
2018/2 5,254
(23.3%)
139
353.5%
55
2019/2 6,468
(23.1%)
103
-25.5%
78
40.4%
2020/2予 7,391
(14.3%)
210
102.0%
134
70.5%
2019/11 3Q 5,319
(―)
154
(―)
104
(―)
予想EPS(※)
/配当
単独:46.61円/0.00円
※予想EPSは「今期(IPO時)予想純利益÷上場時発行済株式数」で計算したもの。

関通の業績コメント

 2020年2月期の業績は、売上高が前期比14.3%増の73.9億円、経常利益が同102.0%増の2.1億円と増収増益の見通しとなっている。

 足元では、同社事業とかかわりの深い物流業界においては、宅配業界を中心とした働き方改革の動きは活発なものの、運賃の値上げや総量規制等には一部緩和の動きがみられ、また新規の物流センターのテナント物件に対する需要は高く、賃料相場は引続き上昇基調となった。

 同社においては、引続き既存の顧客に対する物流サービスの生産性向上への取組み等の効率化を推進し、新規の顧客獲得にあたっては、毎月開催する学べる倉庫見学会等への参加者増加のための誘導強化等、インターネットを通じた効果的な顧客の獲得に取組んでいる。

 物流サービス事業においては、環境整備活動及び行動分析による改善、並びにRPA(ロボティックプロセスオートメーション)の活用等を通じて、EC・通販物流支援サービス及び受注管理業務代行サービスの業務を中心に、継続した生産性の向上のための改善活動を推進し、また既存の顧客との接点強化による顧客満足度の向上を図る一方で、増床した物流センターにおける顧客の新規導入に取組んでいる。

 なお、通期計画に対する第3四半期末時点における進捗率は、売上高53.1億円で71.9%、経常利益1.5億円で73.3%となっている。

関通の詳細情報

■基本情報
所在地 大阪府東大阪市長田一丁目8番13号
代表者名(生年月日) 代表取締役社長 達城 久裕(昭和35年5月12日生)
設立 昭和61年4月28日
資本金 1億1075万円(令和2年2月13日現在)
従業員数 229人(令和2年1月31日現在)
事業内容 主に E コマースを展開する顧客の配送センター業務を代行する「EC・通販物流支援サービス」等
■売上高構成比率(2019/2期 実績)
品目 金額 比率
物流サービス事業 6,405 百万円 99.0%
その他の事業 63 百万円 1.0%
合計 6,468 百万円 100.0%
■大株主上位10位
順位 株主名 保有株数 保有シェア
1 ロジ・エステート株式会社 125万株 54.95%
2 達城 久裕 50万株 21.98%
3 楽天株式会社 22万5000株 9.89%
4 達城 利卓 5万株 2.20%
4 達城 利元 5万株 2.20
4 達城 裕佳 5万株 2.20%
4 達城 太貴 5万株 2.20%
8 株式会社紀陽銀行 3万5000株 1.54%
9 朝倉 寛士 2万5000株 1.10%
9 松岡 正剛 2万5000株 1.10%
合計   226万株 99.34%
■その他情報
手取金の使途 設備投資資金に充当する予定
関係会社
VC売却可能分(推定) -社 -株(売出し・保有期間などの制限があるもの以外)
直近有償第三者割当 年月日 2019年2月28日
割当先 楽天(株)、(株)紀陽銀行、紀陽リース・キャピタル(株)
発行価格 660円 ※株式分割を考慮済み
◆「関通」IPOに申し込めるおすすめ証券会社
SBI証券[最短翌日に取引可能]
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SMBC日興証券[最短3日で取引可能]
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マネックス証券[最短翌日に取引可能]
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岩井コスモ証券[最短3日で取引可能]
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岡三オンライン証券[最短2日後に取引可能]
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DMM.com証券 ※委託販売の配分がなかったため取扱中止
 
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関通の銘柄紹介

 同社は、主にEコマース及び通信販売事業を展開する顧客の販売商品の入庫、在庫管理及び出庫等の配送センター業務を代行するEC・通販物流支援サービス(旧 配送センター代行サービス)を主たるサービスとして物流サービス事業を展開している。

(1) 物流サービス事業
(EC・通販物流支援サービス)

 EC・通販物流支援サービスは、主にEコマース及び通信販売事業を展開する顧客の販売商品の入庫、在庫管理及び出庫等の配送センター業務を顧客から受託し、顧客に代わって配送センター業務を行うサービスである。同社は2000年頃のインターネット通販の黎明期から培ってきたノウハウをもち、そのノウハウを同社開発の倉庫管理システム「クラウドトーマス」に機能として搭載すること等により、サービス提供を行っている。

(受注管理業務代行サービス)

 受注管理業務代行サービス(以下「受注管理サービス」という。)はEC・通販物流支援サービスの上流工程に位置し、Eコマースにおける購入者の注文内容を確認し、電子メール対応や入金確認、出荷指示データ作成等の業務を顧客から受託している。EC・通販物流支援サービスと連携することで、顧客から販売活動のバックヤード業務をワンストップでアウトソーシングできることが可能になっている。

(ソフトウエア販売・利用サービス)

 ソフトウエア販売・利用サービスは、同社で開発して利用し、成果につながったソフトウエアを顧客に提供するサービスである。

(物流コンサルティングサービス)

 同社は、EC・通販物流支援サービスで培われたノウハウを活用し、物流現場改善による生産性の向上による効率化等を目的としたコンサルティングサービスを提供している。

(楽天スーパーロジスティクスサービス)

 同社は2019年2月に楽天株式会社と資本・業務提携し、同年3月に「Rakuten Fulfillment Center Amagasaki」(兵庫県尼崎市)を開設し、サービス提供を開始した。楽天株式会社が主に楽天市場の出店者向けに提供する物流サービスである「楽天スーパーロジスティクス」の業務を受託し、これまでのEC・通販物流支援サービスで培ったノウハウを活用して、楽天株式会社の顧客に楽天スーパーロジスティクスサービス(「RSLサービス」)を提供している。

(2) その他の事業
(外国人技能実習生教育サービス)

 同社がミャンマーから外国人技能実習生受入れを行う際に、ミャンマーで行った現地教育カリキュラムを、顧客にも提供するサービスである。

(その他教育サービス)

 障がいを持つ子供向け教育事業として、放課後等デイサービスの教室を運営している。発達障害を抱える児童の学童保育と呼ばれる放課後デイサービスを通じて発達に課題を抱える子供の成長と自立をサポートしている。

関通の投資のポイント

 Eコマース拡大に伴い物流サービス事業の成長が期待される。経済産業省がまとめた「平成30年度  我が国におけるデータ駆動型社会に係る基盤整備(電子商取引に関する市場調査)報告書」によると2018年のBtoC-EC(消費者向け電子商取引)市場規模は18.0兆円(前年16.5兆円、前年比8.96%増)、EC化率はBtoC-ECで6.22%(前年比0.43ポイント増)となっており、物販系分野におけるBtoCのEC市場規模は2017年の8.6兆円から2018年には9.2兆円(伸び率8.12%)と推移している。

 我が国の2018年EC化率は6.22%で、2010年の2.84%と比較すると大きく伸びたが海外では、中国は15%、米国は10%を超えており伸びしろはまだまだ大きい。

 日本のEC化率が諸外国と比較し低い理由として、日本の企業風土が古く、オンライン化に対応できていない企業が多いこと、シニア層は特に現金決済が主流であり、クレジットカードを使うことに抵抗があること、食品業界など市場規模の大きい分野でEC化率が進んでいないことなどがあげられるが、19年10月からキャシュレス・ポイント還元事業がはじまるなど、政府もキャッシュレス決済の普及に本腰を入れており、今後キャッシュレス普及とともにEC市場の拡大はその速度が増す可能性があろう。

 17年3月上場で、アマゾン向けを中心にEコマース関連の物流サービスを手掛けるファイズ(現ファイズHD<9325>、公開規模7.9億円)は公開価格比+220.8%という高い初値を付けた。同社に関しては、提携先の楽天が送料無料問題で一部出店者の反発を招き、公正取引委員会の立ち入り検査を受けたことがやや気掛かり。ただ、今回のIPOへの影響はさほど大きくないとみられる。

 ロックアップに関しては※制度ロックアップによる継続保有を含め、上位10株主については上場予定日を含む180日目の2020年9月14日まで、主幹事会社の事前の書面による同意なしには、同社株式の売却を行わないことに合意している。

※制度ロックアップ=取引所の規則により定められたロックアップ。上場準備会社が直前期首以降に行った第三者割当による株式または新株予約権の割当てを受けた者は、当該株式または新株予約権を一定期間、継続的に保有することが求められる。

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◆SMBC日興証券
主幹事数(上)/取扱銘柄数(下) ネット配分・抽選方法 口座数
2023 2022 2021
19社
52社
24社
47社
26社
80社
10%:1人1票の平等抽選
最大5%:「ステージ別抽選」
※1
345万
【ポイント】
大手証券の中でもIPOに力を入れており、例年、主幹事数・取り扱い銘柄数ともに全証券会社中でトップクラス! また、国内五大証券会社のひとつだけあり「日本郵政グループ3社」や「JR九州」「ソフトバンク」などの超大型IPOでは、主幹事証券の1社として名を連ねることも多い。10%分の同率抽選では、1人1単元しか申し込めないので資金量に関係なく誰でも同じ当選確率となっているのがメリット。さらに、2019年2月からは、預かり資産などによって当選確率が変わる「ステージ別抽選」がスタート。平等抽選に外れた人を対象にした追加抽選で、最高ランクの「プラチナ」だと1人25票が割り当てられて当選確率が大幅にアップする。
※1 預かり資産残高などによって決まる「ステージ」ごとに、別途抽選票数が割り当てられる。
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◆SBI証券
主幹事数(上)/取扱銘柄数(下) ネット配分・抽選方法 口座数
2023 2022 2021
21社
91社
13社
89社
21社
122社
60%:1単元1票の平等抽選
30%:「IPOチャレンジポイント」順に配分
10%:知識・経験・資力と取引状況を踏まえて配分
1245万
【ポイント】
ネット証券にもかかわらず、主幹事数、取扱銘柄数ともに大手証券会社に引けをとらない実績を誇る。特に取扱銘柄数がダントツで、2023年は全96社中91社と約95%のIPO銘柄を取り扱った。つまり、SBI証券の口座さえ持っていれば、ほとんどのIPO銘柄に申し込めると考えていいだろう。個人投資家への配分の100%がネット投資家へ配分されるのも魅力。1単元1票の抽選なので、多くの単元を申し込むほど当選確率は高くなる当選確率がアップする「IPOチャレンジポイント」が、資金量・取引量と関係なく、IPOに申し込み続ければ誰にでも貯められるのもメリットだ。また、スマートフォン専用サイトでIPOの申し込みや情報確認ができるのも便利。
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