IPO株の銘柄分析&予想

「雪国まいたけ」のIPO情報総まとめ!スケジュールから幹事証券、注目度、銘柄分析、他の農産品の生産販売企業との比較や予想まで解説![2020年9月17日 情報更新]

2020年8月14日公開(2022年3月29日更新)
ザイ・オンライン編集部
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会社名 雪国まいたけ
市場・コード/業種 東証一部・1375/水産・農林業
上場日 9月17日
申込期間(BB期間) 9月2日~9月8日
おすすめ証券会社 SMBC日興証券大和証券SBI証券楽天証券DMM.com証券
フィスコ分析による
市場の注目度
★★★★最高★5つ
初値(初値騰落率) 2100円(-4.55%)
最新チャート 【クリックで最新チャートへ】

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雪国まいたけが9月17日にIPO(新規上場)!

「雪国まいたけ」の公式サイトより

 雪国まいたけは、2020年8月14日、東京証券取引所に上場承認され、2020年9月17日にIPO(新規上場)することが決定した。

 雪国まいたけは2017年7月14日(実質上は1983年7月21日)に設立された。

 同社グループはきのこ類(まいたけ、エリンギ、ぶなしめじ、本しめじ、はたけしめじ、マッシュルーム等)及びきのこ加工食品の生産及び販売を主たる事業としている。また、その他事業として、健康食品の製造(外部委託)及び販売、培地活性剤の製造及び販売、並びにレストラン・物産館の運営を行っている。

【目次】(クリックで該当する情報へ移動します)
▼いつ申し込んで、いつ購入する?(ブックビルディング期間、上場日など)
▼どこの証券会社で申し込める?(幹事証券会社)
▼いくらで買える?(仮条件・公募価格・予想PER・初値・初値騰落率など)
▼発行株数・単元数・公開規模は?

▼どんな会社?
▼業績データ/業績コメント
▼企業の詳細情報/銘柄紹介
▼投資のポイント

 

雪国まいたけのIPOは、いつ申し込んで、いつ購入する?
(ブックビルディング期間、上場日など)

■スケジュール
仮条件提示 9月1日
ブックビルディング(抽選申込)期間 9月2日~9月8日
売出価格決定 9月9日
購入申込期間 9月10日~9月15日
払込日 -月-日
上場日 9月17日

雪国まいたけのIPOは、どこの証券会社で申し込める?
(主幹事証券会社・幹事証券会社・委託販売証券会社など)

■取り扱い証券会社(2020年9月10日時点。割当は変更になる場合があります)
証券会社名
(※青文字はクリックで詳細ページへ)
引受シェア 口座開設
SMBC日興証券(主幹事証券)
[最短3日で取引可能]
42.1
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大和証券(主幹事証券)
[最短翌日に取引可能]
23.7
公式サイトはこちら!
SBI証券
[最短翌日に取引可能]
0.5
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楽天証券
[最短翌日に取引可能]
0.5%
公式サイトはこちら!
DMM.com証券
※委託販売の配分がなかったため取扱中止
 
みずほ証券 6.2  
※海外販売分 27.0  

雪国まいたけのIPOは、いくらで買える? 割安/割高?
(仮条件・公募価格・予想PER・初値・初値騰落率など)

■価格情報
想定売出価格(※1) 2330
仮条件
[予想PER(※2)
2000~2400円
15.6倍~18.8倍]
公募価格 2200円
初値 2100円
初値騰落率 -4.55%
予想トレーディングレンジ(※3) 2000円~3500円
最新チャート 【クリックで最新チャートへ】
※1 有価証券届出書提出時。※2 予想EPS=今期(IPO時)予想純利益÷上場時発行済株式数、から計算したもの。※3 期間は上場後1年を想定。
■類似会社3社の予想PER(2020年8月31日終値の株価と会社側予想から計算)
会社名 ※クリックで最新チャートへ 予想PER
【3社平均】 21.4倍
ホクト<1379> 24.5倍(連)
日本ハム<2282> 22.4倍(連)
伊藤米久<2296> 17.3倍(連)

 予想EPSから割り出した仮条件の予想PERと、類似会社3社の平均PERと比較すると、本銘柄の公開価格は類似会社より割安と判断できる。

雪国まいたけの発行株数・単元数・公開規模は?

■株数などに関する情報
発行済株式数(上場時) 3985万株(予定)
売出株式数 売出1767万2700株
(オーバーアロットメントによる売出265万800株)
想定公開規模(※1) 473.5億円(OA含む)
※1 有価証券届出書提出時における想定発行価格で計算。

雪国まいたけはきのこ大手の再上場

 まいたけ、エリンギ、ぶなしめじ等の生産販売及びきのこの加工食品の製造販売を行う。コロナ禍を背景に健康志向の高まりや家庭での食事機会の増加が見られる点は追い風。2015年に米ベインキャピタルグループによる株式公開買付け(TOB)で上場廃止。2017年に株式の49.0%をコメ卸最大手の神明HDが取得した。

 投資ファンドの売出しを伴う再上場案件であること、公開規模が非常に大きいことから警戒感が先行しそうだ。一方、株価バリュエーションはやや割安感のある水準。また、上場時時価総額が1000億円近くに達し、一般投資家に加え機関投資家らの取引参加も期待される。

 公開規模については400億円台後半となる見込み。ベインは保有株全てを放出する予定(OAによる売出し含む)であり、神明HDは売出株の一部を引受けて同社を連結子会社化する。

◆「雪国まいたけ」IPOに申し込めるおすすめ証券会社
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雪国まいたけの業績データ

■業績推移(単位:百万円・% )
決算期 売上高
(伸び率)
経常利益
(伸び率)
純利益
(伸び率)
2018/3
(―)
▲ 668
(―)
▲ 669
(―)
2019/3
(―)
▲ 5
(―)
▲ 6
(―)
2020/3
(―)
▲ 16
(―)
▲ 17
(―)
2021/3予
(―)

(―)

(―)
■連結業績推移(単位:百万円・% )
決算期 売上高
(伸び率)
経常利益
(伸び率)
純利益
(伸び率)
2019/3 47,592
(―)
6,321
(―)
4,389
(―)
2020/3 50,759
(6.7%)
6,646
(5.1%)
4,346
(-1.0%)
2021/3予 52,678
(3.8%)
7,783
(17.1%)
5,099
(17.3%)
2020/6 1Q 10,624
(―)
775
(―)
487
(―)
予想EPS(※)
/配当
単独:-円 連結:127.95円/42.00円
予想EPSは「今期(IPO時)予想純利益÷上場時発行済株式数」で計算したもの

雪国まいたけの業績コメント

 2021年3月期の業績は、収益が前期比3.8%増の526.7億円、税引前利益が同17.1%増の77.8億円と増収増益の見通しとなっている。

 同社グループを取り巻く事業環境は、原材料価格の高騰、人件費の上昇とそれに伴う物流費の上昇など厳しい状況だが、一方で、国内きのこ市場は新型コロナウイルス感染拡大を受けた外出自粛に伴う家庭での調理機会の増加や、健康意識の高まりを背景とした機能性食材の需要拡大などにより、堅調に推移している。

 なお、通期計画に対する第1四半期末時点における進捗率は、収益106.2億円で20.1%、税引前利益7.7億円で9.9%となっている。

雪国まいたけの詳細情報

■基本情報
所在地 新潟県南魚沼市余川89番地
代表者名(生年月日) 代表取締役社長 足利 厳(昭和38年5月21日生)
設立 平成29年7月14日
資本金 1億円(令和2年8月14日現在)
従業員数 新規上場会社1034人 連結会社1115人(令和2年7月31日現在)
事業内容 まいたけ、エリンギ、ぶなしめじ等の生産販売及びきのこの加工食品の製造販売
■売上高構成比率(2020/3期 実績)
品目 金額 比率
茸事業 まいたけ 19,785 百万円 57.3%
茸事業 エリンギ 3,426 百万円 9.9%
茸事業 ぶなしめじ 6,700 百万円 19.4%
茸事業 茸その他 2,713 百万円 7.9%
その他 1,892 百万円 5.5%
合計 34,517 百万円 100.0%
■大株主上位2位
順位 株主名 保有株数 保有シェア
1 Bain Capital Snow Hong Kong Limited 2032万3500株 51.00%
2 (株)神明ホールディングス 1952万6500株 49.00%
合計   3985万株 100.00%
■その他情報
手取金の使途
関係会社 Bain Capital Snow Hong Kong Limited (親会社) 持株会社
株式会社雪国まいたけ(旧雪国まいたけ④) (連結子会社) 茸事業
※2020年4月1日付で同社に吸収合併され、消滅
瑞穂農林(株) (連結子会社) 茸事業
他、連結子会社2社、その他の関係会社1社
VC売却可能分(推定) 株(売出し・保有期間などの制限があるもの以外)
直近有償第三者割当 年月日 2017年10月3日
割当先 Bain Capital Snow Hong Kong Limited、(株)神明ホールディングス
発行価格 500円 ※株式分割を考慮済み
◆「雪国まいたけ」IPOに申し込めるおすすめ証券会社
SMBC日興証券[最短3日で取引可能]
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大和証券[最短翌日に取引可能]
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SBI証券[最短翌日に取引可能]
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雪国まいたけの銘柄紹介

 同社グループ(同社及び同社の子会社)は、同社(旧雪国まいたけホールディングス、2020年4月1日に旧雪国まいたけを吸収合併し、同日付で(株)雪国まいたけに商号変更)と子会社3社で構成され、きのこ類(まいたけ、エリンギ、ぶなしめじ、本しめじ、はたけしめじ、マッシュルーム等)及びきのこ加工食品の生産及び販売(茸事業)を主たる事業としている。

 同社では、まいたけの人工栽培に成功した後、まいたけの工業生産による安定的な生産・供給体制及び品質管理体制並びに小売事業者への直接販売を中心とした流通ルートの整備を図るとともに、そのノウハウをエリンギ・ぶなしめじの商品化に活かし、「きのこ総合企業」としての体制を確立してきた。各事業の特徴等は以下のとおり。

○茸事業

・まいたけ:まいたけでは、2015年8月より販売開始した「極」ブランドが市場、小売、消費者のいずれからも高く評価されており、同社まいたけ(生茸)販売高の増加に寄与している。同社の調査によれば、「極」ブランドは、旨味成分が従来品と比べて多く、濃厚で旨味・風味があり、バランスのとれたすっきりとした味わいと、従来品と比べて強い歯ごたえや弾力性を有するまいたけとなっている。

・エリンギ:エリンギでは、2017年8月より新しい菌種を導入するなど、品質改善による販売単価の向上を目指している。

・ぶなしめじ:ぶなしめじでは、顧客ポートフォリオ(アイテム構成)を見直し、販売単価の向上を目指している。また、商品のパッケージリニューアルによる生産コスト低減にも取り組んでいる。なお、(株)きのこセンター金武は、沖縄地域での地産地消を目的にぶなしめじの生産を行っている。

・本しめじ:本しめじについては、高級料亭などだけでしかなかなか食べることのできなかった「幻のきのこ」とも呼ばれ、松茸同様に難しいとされていた栽培に成功し、「大黒本しめじ」と呼ばれる、見た目の美しさと旨味成分を兼ね備えた本しめじを届けている。

・はたけしめじ:はたけしめじは、きのこ特有の苦味がなく、子供にもおすすめのきのこであるうえ、低カロリーで、食物繊維に加えビタミンやミネラルも含まれているヘルシー食材となっている。

・マッシュルーム:同社グループは、2019年10月に(有)三蔵農林(現(株)三蔵農林)の買収を通じて、マッシュルームの製造販売に参入した。創業45年超の歴史があり、マッシュルーム市場において高い知名度を誇る「ミツクラ」ブランドの下で、ホワイトマッシュルームやブラウンマッシュルームを展開している。

○その他

 同社グループでは、その他の事業として、健康食品の製造(外部委託)及び販売、レストラン・物産館の運営、並びに瑞穂農林(株)にて培地活性剤の製造及び販売を行っている。

雪国まいたけの投資のポイント

 投資ファンドの売出しを伴う再上場案件であること、公開規模が非常に大きいことから警戒感が先行しそうだ。再上場案件では、昨年3月の日本国土開発<1887>が公開価格比+22.4%と堅調な初値を付けたが、これは公開規模が80億円弱と東証1部上場案件としては比較的小さかったため。公開規模が500億円を超えた2018年9月のワールド<3612>は、アパレル大手として知名度こそあったものの、-5.0%と公開価格を下回る結果となっている。

 一方、株価バリュエーションはやや割安感のある水準。今期業績はコロナ禍を背景に健康志向の高まりや家庭での食事機会の増加が見られたことで、増収増益を見込んでいる。また、上場時時価総額が1000億円近くに達し、一般投資家に加え機関投資家らの取引参加も期待される。

 同社グループは、きのこ類(まいたけ、エリンギ、ぶなしめじ、本しめじ、はたけしめじ、マッシュルーム等)及びきのこ加工食品の生産及び販売を主たる事業としている。2019年3月期におけるきのこ製品に関する市場での生産量シェアは、まいたけ52%、エリンギ26%、ぶなしめじ16%、本しめじ99%、はたけしめじ87%、マッシュルーム34%。売上収益に占める割合は、まいたけ57.3%、ぶなしめじ19.4%、エリンギ9.9%。

 2015年8月より販売開始した「極」ブランドが高く評価されており、特に健康意識の高いアクティブシニアからの支持が強いという。2020年3月末における有利子負債比率は490.9%。2015年に米ベインキャピタルグループによる株式公開買付け(TOB)で上場廃止。2017年に株式の49.0%をコメ卸最大手の神明HDが取得した。

 業績面について、2021年3月期は収益が前期比3.8%増の526.7億円、税引前利益が同17.1%増の77.8億円と増収増益の見通しとなっている。第1四半期(2020年4-6月)の収益は前年同期比9.8%増の106.2億円、税引前利益は同188.3%増の7.7億円。進捗率で見ると低調だが、きのこの需要には季節変動があり、9~12月が最需要期、1~3月が需要期、4~8月が非需要期に当たるという。

 想定仮条件水準の今期予想PERは17~19倍程度となり、類似企業であるホクト<1379>を下回る。年間配当は1株当たり42.0円(うち中間配当14.0円)を予定しており、想定仮条件水準の予想配当利回りは1.7~1.9%となる。連結配当性向30%程度を中期的な目標としている。

 公開規模については400億円台後半となる見込み。ベインはオーバーアロットメントによる売出しを含めれば保有株全てを放出する予定であり、神明HDは売出株の一部を引受けて同社を連結子会社化する。公募はなく、売出株の一部は海外販売分となる。上場後の大株主による追加売出しへの懸念は少ないが、公開規模の大きさに警戒感が強まるだろう。

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[データ提供・銘柄分析]フィスコ 

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主幹事数(上)/取扱銘柄数(下) ネット配分・抽選方法 口座数
2023 2022 2021
19社
52社
24社
47社
26社
80社
10%:1人1票の平等抽選
最大5%:「ステージ別抽選」
※1
345万
【ポイント】
大手証券の中でもIPOに力を入れており、例年、主幹事数・取り扱い銘柄数ともに全証券会社中でトップクラス! また、国内五大証券会社のひとつだけあり「日本郵政グループ3社」や「JR九州」「ソフトバンク」などの超大型IPOでは、主幹事証券の1社として名を連ねることも多い。10%分の同率抽選では、1人1単元しか申し込めないので資金量に関係なく誰でも同じ当選確率となっているのがメリット。さらに、2019年2月からは、預かり資産などによって当選確率が変わる「ステージ別抽選」がスタート。平等抽選に外れた人を対象にした追加抽選で、最高ランクの「プラチナ」だと1人25票が割り当てられて当選確率が大幅にアップする。
※1 預かり資産残高などによって決まる「ステージ」ごとに、別途抽選票数が割り当てられる。
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◆SBI証券
主幹事数(上)/取扱銘柄数(下) ネット配分・抽選方法 口座数
2023 2022 2021
21社
91社
13社
89社
21社
122社
60%:1単元1票の平等抽選
30%:「IPOチャレンジポイント」順に配分
10%:知識・経験・資力と取引状況を踏まえて配分
1245万
【ポイント】
ネット証券にもかかわらず、主幹事数、取扱銘柄数ともに大手証券会社に引けをとらない実績を誇る。特に取扱銘柄数がダントツで、2023年は全96社中91社と約95%のIPO銘柄を取り扱った。つまり、SBI証券の口座さえ持っていれば、ほとんどのIPO銘柄に申し込めると考えていいだろう。個人投資家への配分の100%がネット投資家へ配分されるのも魅力。1単元1票の抽選なので、多くの単元を申し込むほど当選確率は高くなる当選確率がアップする「IPOチャレンジポイント」が、資金量・取引量と関係なく、IPOに申し込み続ければ誰にでも貯められるのもメリットだ。また、スマートフォン専用サイトでIPOの申し込みや情報確認ができるのも便利。
※SBIネオトレード証券、FOLIOの口座数を含んだSBIグループ全体の口座数。
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