ヤフージャパンの業績が絶好調だ。2017年3月期の第3四半期の売上高は2213億円で、前年同期比で12.7%増と過去最高。営業利益は517億円(同20.0%増)、四半期利益は356億円(同24.0%増)だった。
好調の要因の1つとして挙げられるのが「Yahoo!ショッピング」で、2016年10月~12月期の取扱高は前年同期から20%もアップした。その躍進の原動力は間違いなく、買い物によってじゃかじゃかと付与されるTポイントだろう。
この連載の第1回の記事で書いたように、ヤフーと楽天のポイント戦争が本格化して以来、どちらのサイトを利用して買い物をしてもポイントがじゃかじゃかと付与されるようになった。
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とはいえ、ヤフーも無制限にじゃかじゃかとポイントを大盤振る舞いし続けるわけにはいかず、方針を変更して、ポイント付与率を徐々に下げ始めた。その代わり、この2017年2月からは特定の顧客だけをポイント優遇することで、顧客の囲い込みを始めたようだ。“特定の顧客”とは、ひとつはネットオークションサイトの「ヤフオク!」などを利用する「Yahoo!プレミアム会員」、そしてもうひとつが「ソフトバンク携帯のユーザー」だ。
「Yahoo! プレミアム会員」で「ソフトバンクユーザー」なら
ポイント還元率16%は簡単に実現できる!
2017年2月以降、ヤフーでじゃかじゃかTポイントを貯めるためには、以下の3つの条件をクリアする必要がある。
一つ目は「Yahoo! JAPANカード」(年会費無料)に入会することだ。通常、Yahoo!ショッピングで買い物をした際のポイント還元率は1%だが、Yahoo! JAPANカードを使って買い物をすれば、プラス2%が付与されて、ポイント還元率は3%になる。
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⇒「Yahoo! JAPANカード」はTポイント利用者必携!年会費無料で還元率1%、Tカード機能も搭載し、Yahoo!ショッピングではポイント3倍の高スペック!
■Yahoo! JAPANカード | ||
還元率 | 1.0~3.0% | |
発行元 | ワイジェイカード | |
国際ブランド | VISA、Master、JCB | |
年会費 | 永年無料 | |
家族カード | あり(年会費永年無料) | |
ポイント付与対象の 電子マネー |
モバイルSuica、ICOCA、 nanaco(JCBのみ)、au WALLET(Masterのみ) |
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おすすめポイント | Yahoo! JAPANが新発行したカードで、年会費無料ながら、通常還元率1%、Yahoo!ショッピングでは還元率2%(+Yahoo!ショッピングで付与される1%と合計3%!)で「Tポイント」が貯まる。国際ブランドに「JCB」を選べば「nanaco」チャージでも還元率1%に!「Tカード」機能も搭載しているので、街中でも「Tポイント」が貯まる&使える! | |
二つ目は、月会費462円(税抜)を支払って「Yahoo!プレミアム会員」になることだ。ヤフオク!を利用している人は、利用条件としてYahoo!プレミアム会員にならなければならない。ということで、もともとヤフオク!を利用している人はこの条件をそもそも満たしているわけなのだが、Yahoo!プレミアム会員だとポイントはプラス1%となり、この時点でポイント還元率は4%に達する。
そして三つ目に「ソフトバンク携帯のユーザー」であること。2017年5月31日まで続く「ソフトバンクスマホユーザーならいつでもポイント10倍キャンペーン」にエントリーすれば、ソフトバンクユーザーがYahoo!ショッピングで買い物するたびにポイントがプラス9%付与される。つまり、Yahoo! JAPANカードを利用する、Yahoo!プレミアム会員かつソフトバンクユーザーであれば、Yahoo!ショッピングでのポイント還元率はなんと16%になるのだ。
毎月5のつく日に買えばポイント還元率は20%超に!
ヤフーの驚くべき“囲い込み戦略”
しかも、その状態を維持しながら、さらに各種のキャンペーンを組み合わせることで、ポイント還元率をもっとアップさせることができる。
たとえば「5のつく日はポイント5倍」のキャンペーンを組み合わせれば、ポイント還元率を21%へと到達させることができる。つまり、Yahoo! JAPANカードを利用するYahoo!プレミアム会員かつソフトバンク携帯のユーザーであれば、楽天市場の利用術で紹介したような苦労をしなくても、毎月5のつく日だけ買い物をすれば、あっさりとポイント還元率が20%を超えてしまうのだ。
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経営コンサルタントの視点からしても、このヤフーのポイント戦略はとても賢い顧客囲い込みの方法だと思う。というのも、誰に対してもポイントを大盤振る舞いしていたら、だんだんお金が無くなってしまう。それよりもヤフーにとって一番都合がいい顧客だけ囲い込むという方が、経営効率がいい。Yahoo!プレミアム会員になることが必須のヤフオク!と連動させて、ヤフオク!のユーザーならYahoo!ショッピングもお得になるというようにすれば、効率的にヤフーユーザーを囲い込むことができる。
さらに、同じソフトバンクグループのソフトバンクのスマホを持っている人はポイント10倍というキャンペーンは、別のメリットをも生み出している。もしポイント10倍の恩恵をあずかっていた人がソフトバンクをやめて他社に乗り換えてしまえば、ポイント10倍は適用外になり、その途端にポイント還元率20%は一気に遠のく。したがって、ソフトバンクユーザーのポイント10倍キャンペーンは、彼らが他のキャリアへと契約を切り替えるモチベーションを下げるという効果もあるわけだ。ヤフーもなかなか考えたキャンペーンを打ってくる。
こうしたことからもせっかくなので、すでにYahoo!プレミアム会員やソフトバンクユーザーの人であれば、Yahoo! JAPANカードを作って、Yahoo!ショッピングで買い物をしてじゃかじゃかポイントをゲットするのがいいだろう。
Yahoo!ショッピングで得たTポイントはファミマで使えない!
意外と知られていない「使い方のコツ」とは?
さて、「Yahoo!ショッピング」で付与されるのは、利用期間と利用範囲が限定された「期間固定」のTポイントなのだが、実はその使い方にコツがあるので紹介しよう。
期間固定のTポイントは、通常のTポイントと違ってファミリーマートをはじめとしたTポイントの加盟店で使うことができない。基本的にヤフージャパンのサービスの中で使用しなければならないのだ。しかも有効期限は2~3週間と比較的短いので、有効利用するためには使い方をあらかじめ計画しておいたほうがいい。
その期間固定のTポイント、使い方の基本は単純だ。「Yahoo!ショッピングでポイントを稼いで、ヤフオク!でポイントを使う」。これが鉄則となる。
一体なぜか。理由は簡単だ。Yahoo!ショッピングではYahoo! JAPANカードで決済すれば購入額の3%にあたるポイントがもらえるが、ポイントで決済してしまうとその分の金額にはポイントはつかない。つまり期間固定ポイントを使ってしまえば、カード決済だったらもらえるはずだったボーナスポイントを放棄することになる。
一方でヤフオク!では、カードで決済しても購入額の1%のポイントしかつかないから、ポイントで決済しても、機会損失になるポイントは少ない。つまり、Yahoo!ショッピングよりも被害が少ないわけだ。
このように「ヤフオク!」と「Yahoo!ショッピング」でポイント利用法を変えることで、より多くのポイントをゲットすることができるというのは覚えておいて損はない。
ということで2月以降のYahoo!ショッピングでの買い物では、ソフトバンク携帯を持っていて、ヤフオク!をいつも使っているようなYahoo!プレミアム会員が得をする。せっかくそのようなキャンペーンを実施してくれるので、該当者は、Yahoo! JAPANカードをつくって、Yahoo!ショッピングでじゃかじゃかとポイントを稼いでみてはどうだろう?
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■Yahoo! JAPANカード | ||
還元率 | 1.0~3.0% | |
発行元 | ワイジェイカード | |
国際ブランド | VISA、Master、JCB | |
年会費 | 永年無料 | |
家族カード | あり(年会費永年無料) | |
ポイント付与対象の 電子マネー |
モバイルSuica、ICOCA、 nanaco(JCBのみ)、au WALLET(Masterのみ) |
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おすすめポイント | Yahoo! JAPANが新発行したカードで、年会費無料ながら、通常還元率1%、Yahoo!ショッピングでは還元率2%(+Yahoo!ショッピングで付与される1%と合計3%!)で「Tポイント」が貯まる。国際ブランドに「JCB」を選べば「nanaco」チャージでも還元率1%に!「Tカード」機能も搭載しているので、街中でも「Tポイント」が貯まる&使える! | |
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還元率 | 年会費 (税抜) |
ブランド | 電子マネー対応 (ポイント付与対象) |
カード フェイス |
◆OricoCard THE POINT (オリコカード・ザ・ポイント) |
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1.0~2.5% | 永年無料 | JCB Master |
Suica ICOCA |
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【OricoCard THE POINTのおすすめポイント】 年会費無料ながら新規入会後6カ月は2.0%の高還元率で、7カ月以降も通常還元率が1.0%の高還元クレジットカード。「オリコモール」活用で「Amazon」では還元率2%になるほか、各サイトで貯まるポイントも含めれば「楽天市場」では還元率2.5%、「Yahoo!ショッピング」では還元率3.0%、サイトによっては還元率15%以上に達するなど、ネットショッピングでは最強レベル。また、「iD」と「QUICPay」を搭載しているので少額決済でも便利。貯めたポイントは「Amazonギフト券」「iTunesギフトコード」なら即時交換ができるので、ポイントの使い勝手も◎! |
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◆dカード | ||||
1.0~3.0% | 永年無料 | VISA Master |
iD |
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【dカードのおすすめポイント】 テレビCMでもおなじみの「NTTドコモ」のカードだが、auやソフトバンク利用者でもお得! 通常還元率1%と高還元で、2019年9月16日以降の申し込み分から年会費が永年無料になり、ますますお得なカードに進化! さらに「dカード」で貯まる「dポイント」は携帯電話料金に充当できるほか、JALのマイルなどにも交換可能で、ドコモユーザー以外でもお得なクレジットカードだ。 |
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◆アメリカン・エキスプレス・スカイ・トラベラー・カード |
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1.5%~ | 1万円 | AMEX | Suica ICOCA |
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【アメリカン・エキスプレス・スカイ・トラベラー・カードのおすすめポイント】 「マイル系最強カード」との呼び名が高いクレジットカード。対象航空会社・旅行会社28社で航空券代金やツアー代金を決済すると通常の3倍のポイントが貯まるので、航空会社発行のカードよりもマイルが貯まりやすいのが魅力。さらに、貯まったポイントは提携航空会社15社のマイルに自由に交換可能で、しかもポイントは無期限で貯められるのも大きなメリット! 「長距離+ビジネスクラス」の特典航空券に交換すれば、還元率は1.5%よりも高くなる! |
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◆楽天カード |
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1.0~3.0% | 永年無料 | VISA JCB Master |
楽天Edy (楽天Edyへの チャージ分は 還元率0.5%) |
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【楽天カードのおすすめポイント】 楽天市場や楽天ブックス、楽天トラベルを利用している人はもちろん、楽天ユーザー以外にもおすすめの「年会費無料&高還元」クレジットカードの代表格。通常還元率は1.0%だが、楽天市場や楽天ブックスでは最低でも還元率が3.0%以上に! また、「楽天ポイントカード」や電子マネーの「楽天Edy」との併用で、楽天グループ以外でも還元率は1.5~2.0%以上になる! ゴールドカードの「楽天プレミアムカード」も格安の年会費で「プライオリティ・パス」がゲットできてコスパ最強! |
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◆JCB CARD W(ダブル) |
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1.0~3.0% | 永年無料 | JCB | QUICPay |
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【JCB CARD W(ダブル)のおすすめポイント】 年会費無料で通常還元率は1.0%、「ORIGINAL SERIESパートナー加盟店」のセブン-イレブンやAmazonなどでは還元率2.0%、スターバックスでは還元率3.0%になるお得なカード。しかも、大手カード会社のクレジットカードだけあって、ポイントの汎用性も抜群! |
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【関連記事】 ◆「JCB CARD W」は「楽天カード」などとほぼ同じ、年会費無料+還元率1~3%のJCBの入門用カード!Amazonやスタバをよく利用する20~30代は注目! ◆「JCB CARD W」は、年会費無料で還元率1%以上のお得な高還元クレジットカード!「JCB CARD W」のメリット・デメリットを他のカードと比較して検証! ◆JCB CARD W(ダブル)のメリットを解説!「年会費無料」「常に還元率1.0%以上」「ポイントの使い勝手が良い」と三拍子そろった高還元クレジットカード! |
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◆イオンカードセレクト | ||||
0.5~1.0% |
永年無料 | VISA JCB Master |
Suica ICOCA WAON |
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【イオンカードセレクトのおすすめポイント】 一般的な「イオンカード」ではポイントがつかない「WAON」チャージでポイントが貯まり、「ポイント2重取り」ができるのが最大のメリット。また、「イオンカードセレクト」の保有+月1回のカード(または搭載のWAON)決済+ネットバンキングに登録という3つの条件を満たすだけで「イオン銀行Myステージ」の「シルバーステージ」に到達し、「イオン銀行」の普通預金金利が通常の30倍=0.03%になる(こちらの記事を参照)。メガバンクの定期預金金利が0.002%の今、普通預金金利が0.03%になるのはお得!「イオンカードセレクト」以外の「イオンカード」保有者はすぐ切り替えよう! |
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