IPO株の銘柄分析&予想

「シキノハイテック」のIPO情報総まとめ!スケジュールから幹事証券、注目度、銘柄分析、他の半導体関連の開発・製造企業との比較や予想まで解説![2021年12月23日 情報更新]

2021年2月18日公開(2022年9月29日更新)
ザイ・オンライン編集部
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会社名 シキノハイテック
市場・コード/業種 JASDAQスタンダード・6614/電気機器
上場日 3月24日
申込期間(BB期間) 3月8日~3月12日
おすすめ証券会社 野村證券大和証券SMBC日興証券SBI証券マネックス証券楽天証券CONNECTDMM.com証券
フィスコ分析による
市場の注目度
★★★最高★5つ
初値(初値騰落率) 1221円(+213.08%)
最新チャート 【クリックで最新チャートへ】

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シキノハイテックが3月24日にIPO(新規上場)!

「シキノハイテック」の公式サイトより

 シキノハイテックは、2021年2月12日、東京証券取引所に上場承認され、2021年3月24日にIPO(新規上場)することが決定した。

 シキノハイテックは1975年1月29日に設立された。半導体に関連する事業分野について設計・生産・販売・サービス活動を展開し、自社にて製造及び販売の一貫体制を整えている。

 魚津工場では、電子機器製品や半導体検査装置、画像処理システム、カメラモジュール製品などを生産し、魚津工場、大阪デザインセンター、東京デザインセンター、九州事業所及び福岡デザインセンターの各拠点では設計業務を行っている。

【目次】(クリックで該当する情報へ移動します)
▼いつ申し込んで、いつ購入する?(ブックビルディング期間、上場日など)
▼どこの証券会社で申し込める?(幹事証券会社)
▼いくらで買える?(仮条件・公募価格・予想PER・初値・初値騰落率など)
▼発行株数・単元数・公開規模は?

▼どんな会社?
▼業績データ/業績コメント
▼企業の詳細情報/銘柄紹介
▼投資のポイント

 

シキノハイテックのIPOは、いつ申し込んで、いつ購入する?
(ブックビルディング期間、上場日など)

■スケジュール
仮条件提示 3月4日
ブックビルディング(抽選申込)期間 3月8日~3月12日
公開価格決定 3月15日
購入申込期間 3月16日~3月19日
払込日 3月23日
上場日 3月24日

シキノハイテックのIPOは、どこの証券会社で申し込める?
(主幹事証券会社・幹事証券会社・委託販売証券会社など)

■取り扱い証券会社(2021年12月23日時点。割当は変更になる場合があります)
証券会社名
(※青文字はクリックで詳細ページへ)
引受シェア 口座開設
野村證券 3.9
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大和証券
[最短翌日に取引可能]
2.2
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SMBC日興証券
[最短3日で取引可能]
1.3
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SBI証券
[最短翌日に取引可能]
1.0
公式サイトはこちら!
マネックス証券
[最短翌日に取引可能]
0.3
公式サイトはこちら!
CONNECT
[最短3日後に取引可能]
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楽天証券
[最短翌日に取引可能]
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DMM.com証券
※委託販売の配分がなかったため取扱中止
 
みずほ証券(主幹事証券) 91.3  

シキノハイテックのIPOは、いくらで買える? 割安/割高?
(仮条件・公募価格・予想PER・初値・初値騰落率など)

■価格情報
想定発行価格(※1) 390
仮条件
[予想PER(※2)
360~390円
11.1倍~12.1倍]
公募価格 390円
初値 1221円
初値騰落率 +213.08%
予想トレーディングレンジ(※3) 400円~1200円
最新チャート 【クリックで最新チャートへ】
※1 有価証券届出書提出時。※2 予想EPS=今期(IPO時)予想純利益÷上場時発行済株式数、から計算したもの。※3 期間は上場後1年を想定。
■類似会社3社の予想PER(2021年3月3日終値の株価と会社側予想から計算)
会社名 ※クリックで最新チャートへ 予想PER
【3社平均】 24.6倍
アクセル<6730> 34.2倍(連)
エスペック<6859> 29.9倍(連)
ダイトロン<7609> 9.6倍(連)

 予想EPSから割り出した仮条件の予想PERと、類似会社3社の平均PERと比較すると、本銘柄の公開価格は類似会社より割安と判断できる。

シキノハイテックの発行株数・単元数・公開規模は?

■株数などに関する情報
発行済株式数(上場時) 415万株(予定)
公開株式数 公募115万株  売出8万株
(オーバーアロットメントによる売出17万7000株)
想定公開規模(※1) 5.5億円(OA含む)
※1 有価証券届出書提出時における想定発行価格で計算。

シキノハイテックは半導体検査装置・LSI設計など

 半導体検査装置の開発・製造、LSIの設計及びIPコアの開発、カメラモジュール及び画像処理システムの開発・製造を行う。魚津工場では電子機器製品や半導体検査装置、画像処理システム、カメラモジュール製品などを生産し、魚津工場、大阪デザインセンター、東京デザインセンター、九州事業所及び福岡デザインセンターでは設計業務を行っている。

 地方の老舗企業とあってやや地味と受け止められる可能性はある。しかし、フェローテックHD<6890>などの半導体関連株が人気を集めているうえ、デンソー<6902>が主要顧客とあって自動車電装化の恩恵も期待されそうだ。公開規模が小さい一方、株価バリュエーションに割高感はない。

 公開規模については5~6億円前後となる見込み。3/24はSharing Innovations<4178>が同時上場するが、影響は軽微と考えられる。

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シキノハイテックの業績データ

■業績推移(単位:百万円・% )
決算期 売上高
(伸び率)
経常利益
(伸び率)
純損益
(伸び率)
2017/3 4,952
(―)
252
(―)
▲ 529
(―)
2018/3 5,272
(6.5%)
402
59.1%
527
2019/3 4,678
(-11.3%)
169
-57.8%
120
-77.1%
2020/3 4,531
(-3.1%)
235
38.5%
113
-5.7%
2021/3予 4,600
(1.5%)
210
-10.7%
134
17.6%
2020/12 3Q 3,200
(―)
97
(―)
62
(―)
予想EPS(※)
/配当
単独:32.29円/0.00円
※予想EPSは「今期(IPO時)予想純利益÷上場時発行済株式数」で計算したもの。

シキノハイテックの業績コメント

 2021年3月期の業績は、売上高が前期比1.5%増の46.0億円、経常利益が同10.7%減の2.1億円と増収減益の見通しとなっている。

 同社は主に自動車市場向け、産業機器市場向け、スマートフォン市場向けに事業拡大を進めるとともに、高付加価値新製品の開発・生産・販売体制の強化を積極的に推進するとともに、コスト削減にも取り組んでいる。

 電子システム事業は、半導体顧客の需要停滞による設備導入抑制が影響し、バーンイン装置、車載用バーンインボードほか、半導体信頼性商材の受注が低調となった。一方、受託開発案件については順調に推移した。このような情勢のなか、半導体顧客においてニーズが高まる装置レンタル、保守・メンテナンスにおいて、検査用部品を導入して点検の効率改善化や、協力企業との連携強化等による販売力強化にも取り組んでいる。

 マイクロエレクトロニクス事業は、アナログLSI開発関連の既存顧客からの受注が堅調に推移し、デジタルLSI開発や車載関連においては売上が減少したものの、堅調に推移した。また、IP販売関連においてJPEG-IPライセンス収入がデジタル市場の低迷により低調に推移したが、スマートフォン向けに安定した量の販売を継続している。

 製品開発事業は、カメラ機能を利用した社会インフラである、端末機器、交通、金銭機器や、情報入出力機器市場を中心に、既存取引先強化、取引先商社との連携強化、サンプル販売の強化、産業用・医療分野における組込カメラに積極的な営業活動を行い、売上高は好調に推移した。また、カメラを利用した新しい市場ニーズに対応するための研究開発投資を引き続き行っている。

 なお、通期計画に対する第3四半期末時点における進捗率は、売上高32.0億円で69.5%、経常利益0.9億円で46.1%となっている。

シキノハイテックの詳細情報

■基本情報
所在地 富山県魚津市吉島829番地
代表者名(生年月日) 代表取締役社長 浜田 満広(昭和34年12月13日生)
設立 昭和50年1月29日
資本金 1億7031万円(令和3年2月18日現在)
従業員数 340人(令和2年12月31日現在)
事業内容 半導体検査装置の開発・製造 LSIの設計及びIPコアの開発 カメラモジュール及び画像処理システムの開発・製造
■売上高構成比率(2020/3期 実績)
品目 金額 比率
電子システム事業 1,776 百万円 39.2%
マイクロエレクトロニクス事業 1,842 百万円 40.7%
製品開発事業 912 百万円 20.1%
合計 4,531 百万円 100.0%
■大株主上位10位
順位 株主名 保有株数 保有シェア
1 塚田 隆 36万8000 12.27%
2 シキノハイテック従業員持株会 33万7000株 11.23%
3 名古屋中小企業投資育成株式会社 20万5000株 6.83%
4 浜田 満広 19万5000株 6.50%
5 ほくほくキャピタル株式会社 14万3000株 4.77
6 宮本 和子 14万株 4.67%
7 志貴野メッキ株式会社 13万9000株 4.63%
8 岸 和彦 13万株 4.33%
9 宮本 幸男 11万株 3.67%
9 宮本 貴子 11万株 3.67%
合計   187万7000株 62.57%
■その他情報
手取金の使途 (1)設備資金、(2)新製品に関する研究開発、(3)人材採用費及び人件費として充当する予定
関係会社
VC売却可能分(推定) -社 -株(売出し・保有期間などの制限があるもの以外)
直近有償第三者割当 年月日 2018年2月26日
割当先 塚田隆、浜田満広、他5名
発行価格 200円 ※株式分割を考慮済み
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シキノハイテックの銘柄紹介

 同社は、半導体に関連する事業分野について設計・生産・販売・サービス活動を展開し、自社にて製造及び販売の一貫体制を整えている。魚津工場(富山県魚津市)では、電子機器製品や半導体検査装置、画像処理システム、カメラモジュール製品などを生産し、魚津工場、大阪デザインセンター、東京デザインセンター、九州事業所及び福岡デザインセンターの各拠点では設計業務を行っている。

(1)電子システム事業

 電子システム事業では、半導体製造工場で使用される検査関連機器及び装置を扱っている。半導体検査業務は顧客企業の製品に必要な工程であり、特に車載向けの顧客製品では、同工程は重要な検査工程である。

 同社は半導体検査工程のうち、主に車載用半導体部品に検査実施が要求されるバーンイン装置とバーンインボード及び周辺機器や治具の開発・製造を行っている。

 また、半導体周辺機器開発により培われた技術で、産業顧客の製品生産工程における検査ボードや専用計測器、さらには各種電子機器の開発・設計・製造を行っている。

(2)マイクロエレクトロニクス事業

 マイクロエレクトロニクス事業では、半導体のLSI設計(アナログ・デジタル)及びIPコアの開発などを行っている。

 LSI設計アナログ系では、回路設計、レイアウト設計、特性評価から、テスト部門との連携によるLSIテストプログラム作成までの一貫設計体制を構築している。また、設計技術者の人材派遣を行っている。特に、高速I/F及び電源ICの設計技術で設計・評価技術を確立している。

 また、LSI設計デジタル系では、画像処理及び高速I/Fをメインに設計している。開発したLSIの主な用途としては、デジタル情報家電(携帯電話、DVD、デジタルカメラ、液晶テレビなど)及び車載機器関連(カーナビゲーションなど)となっている。

 ASIC開発で培った画像処理技術をベースに、オリジナルIPコアの開発を行っており、豊富な実績を誇るIPコアのライセンスから周辺回路設計やカスタマイズまで対応可能である。

(3)製品開発事業

 画像技術を活用した産業用組込カメラ、画像処理カメラの開発・製造及びシステムの開発を行っている。複雑な画像処理をカメラ単体で実現可能としており、画像検査や計測、各種認識処理等、様々な用途に幅広く活用できる。専用クリーンルームを完備した国内自社工場での一貫生産による、高信頼性と中長期にわたる安定供給を実現している。システム開発事業は、主に画像処理システムを開発している。カメラを中心としたソフト開発を行っており、組み込みカメラシステム分野での技術力が強みとなっている。

シキノハイテックの投資のポイント

 地方の老舗企業のジャスダック上場案件とあって、やや地味と受け止められる可能性はある。しかし、ジャスダックではフェローテックHD<6890>などの半導体関連株が人気を集めており、デンソー<6902>が主要顧客とあって自動車電装化の恩恵も期待されそうだ。

 同社は今期、新型コロナウイルス感染拡大による半導体顧客の需要停滞や米国の半導体輸出規制の影響がやや見られたが、カメラ分野は好調。公開規模が小さい一方、株価バリュエーションに割高感はない。2020年のジャスダック上場案件で公開規模が5億円以上10億円未満だった5社の公開価格に対する初値騰落率は平均+199.7%に上る。

 同社は、半導体に関連する事業分野について設計・生産・販売・サービス活動を展開している。売上高の39.2%を占める電子システム事業では、半導体製造工場で使用される検査関連機器及び装置を扱っている。同社は半導体検査工程のうち、主に車載用半導体部品に検査実施が要求されるバーンイン装置とバーンインボード及び周辺機器や治具の開発・製造を行っている。

 同40.7%を占めるマイクロエレクトロニクス事業では、半導体のLSI設計(アナログ・デジタル)及びIPコア(スマートフォン等)の開発などを行っている。LSI設計アナログ系では、回路設計、レイアウト設計、特性評価から、テスト部門との連携によるLSIテストプログラム作成までの一貫設計体制を構築。

 同20.1%を占める製品開発事業では、画像技術を活用した産業用組込カメラ(ATM、ドローン、ロボット等)、画像処理カメラの開発・製造及びシステムの開発を行っている。売上高の19.8%がデンソー<6902>向け、13.1%がソニーLSIデザイン(株)向け。

 業績面について、2021年3月期は売上高が前期比1.5%増の46.0億円、経常利益が同10.7%減の2.1億円と増収減益の見通しとなっている。セグメント別売上高は、電子システム事業が同1.8%減の17.4億円、マイクロエレクトロニクス事業が同3.5%減の17.7億円となる一方、製品開発事業は大口顧客の受注もあり同18.0%増の10.7億円となる見込み。また、上場関連費用の発生で販管費が同8.0%増える。

 想定仮条件水準の今期予想PERは10~14倍程度。バーンイン装置を手掛ける企業、それにLSIメーカーを類似企業に挙げたが、これらのヒストリカルPERや同社の直近の業績動向を踏まえると妥当な価格設定だろう。

 公開規模については5~6億円前後となる見込み。投資会社の持株が幾分見られるが、上場日後180日間のロックアップがかかっており(価格による解除条項はなし)、需給面は良好だろう。また、3/24はSharing Innovations<4178>が同時上場するが、公開規模が小さいだけに初値買い分散の影響も軽微と考えられる。

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[データ提供・銘柄分析]フィスコ 

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主幹事数(上)/取扱銘柄数(下) ネット配分・抽選方法 口座数
2023 2022 2021
19社
52社
24社
47社
26社
80社
10%:1人1票の平等抽選
最大5%:「ステージ別抽選」
※1
345万
【ポイント】
大手証券の中でもIPOに力を入れており、例年、主幹事数・取り扱い銘柄数ともに全証券会社中でトップクラス! また、国内五大証券会社のひとつだけあり「日本郵政グループ3社」や「JR九州」「ソフトバンク」などの超大型IPOでは、主幹事証券の1社として名を連ねることも多い。10%分の同率抽選では、1人1単元しか申し込めないので資金量に関係なく誰でも同じ当選確率となっているのがメリット。さらに、2019年2月からは、預かり資産などによって当選確率が変わる「ステージ別抽選」がスタート。平等抽選に外れた人を対象にした追加抽選で、最高ランクの「プラチナ」だと1人25票が割り当てられて当選確率が大幅にアップする。
※1 預かり資産残高などによって決まる「ステージ」ごとに、別途抽選票数が割り当てられる。
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主幹事数(上)/取扱銘柄数(下) ネット配分・抽選方法 口座数
2023 2022 2021
21社
91社
13社
89社
21社
122社
60%:1単元1票の平等抽選
30%:「IPOチャレンジポイント」順に配分
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