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2018年2月1日 ザイ編集部

平成29年分からの「確定申告」の変更点を一挙紹介!
給与所得控除の引き下げによる増税や、節税できる
医療費控除の新制度、配当課税の裏ワザをチェック!

ダイヤモンド・ザイ3月号

まもなく平成29年分の「確定申告」の提出期間がスタート! 今回の平成29年分から変わる、確定申告の変更点を紹介しよう!

平成29年分の確定申告の提出期間は平成30年(2018年)2月16日~3月15日。申告の必要がある人は、そろそろ準備を始めたいところだ。ダイヤモンド・ザイ3月号には、特集「入力画面掲載でわかりやすい!ネットでラクラク確定申告」を掲載。確定申告のポイントをわかりやすく解説している。

今回は、特集の冒頭で取り上げている、平成29年分の確定申告からの主な変更点を3つ紹介。申告準備を始める前に、チェックしてみてほしい。(監修:日本中央会計事務所、代表取締役・青木寿幸さん、清藤雅仁さん)

【変更点1】年収1000万円超の会社員の控除が引き下げ!

確定申告の変更点

 前回、平成28年分の確定申告では、年収1200万円超の給与所得控除が、245万円から230万円に引き下げられた。そして今回の平成29年分は、給与の税込年収が1000万円超と対象が広がり、控除額も、一律220万円とさらに下げられた。

 しかもこれで、会社員への増税が終わるわけではない。平成31年分(※平成30年3月末の国会で決定される予定)からは、年収850万円超の会社員の控除が、一律195万円に引き下げられるのだ。代わりに基礎控除が10万円増えるので、実質205万円とも言えるが、それにしてもさらに15万円の控除額引き下げとなる(子育て・介護世帯は除く)。

 つまり、4年間で3回増税が行なわれ、年収1200万円超の人は、控除額が40万円減ることに。仮に税率が20%なら、1年で約8万円の増税。軽い節約程度で、賄える額ではなさそうだ。

【変更点2】特定の薬を1万2000円超買ったら医療費控除適用に!

 今回の変更の目玉の、税還付の制度。前回までは、医療費を年間で10万円超支払っていないと、医療費控除が適用できなかった。しかし平成29年分からは、国が定める薬であれば、1万2000円を超えた額から、所得控除が認められる。上限は8万8000円だ。

 指定の薬は、平成29年末で約1700品目と、意外に多い。また、外箱には「セルフメディケーション税控除対象」と書かれたマークがついているので、薬局で選ぶときにもわかりやすい。

 医療費控除に関する変更点は、もう1つある。それは今回から、領収書の添付が不要になることだ。確定申告書には、診察代や薬代の明細を作成のうえ、添付すればOKになった。ただし領収書を捨てていいわけではない。5年間は保管し、税務署の求めがあれば、開示することが義務付けられる。

【変更点3】配当課税の裏ワザが公認され、お得になる人が激増!

 正確には今年の改正ではないが、グレーゾーン扱いだった「配当課税」の申告方法が、平成29年分から「認める」と明文化された。恩恵を受ける個人投資家は非常に多いので、紹介したい。

 ポイントは「所得税」と「住民税」の課税方式(※配当や投資信託の分配金は、所得税と住民税の2カ所から課税されている)。従来から、配当金への課税は、「源泉徴収」「申告分離課税」「総合課税」という3つの課税方式から1つを選べたが、所得税と住民税で異なる課税方式を選べるのかどうかは、自治体により判断が分かれていた。それが今回、所得税と住民税で別々の課税方式を選んでいいと、公式に認められたのだ。では何が画期的なのだろう。

配当課税の裏ワザの概要
※課税所得1000万円以下で、配当控除適用後の税率。復興税は別途。投信の税率は、対象となる投信の株式への投資割合が50%以上で、かつ、外貨建て資産が50%未満であることが条件。
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 上表を見ると、選ぶ課税方式によって、税率が異なるのがわかる。ハッキリしているのは住民税で、「源泉徴収」と「申告分離課税」を選んだほうが、「総合課税」よりもお得になる。逆に所得税は、「源泉徴収」や「申告分離課税」だと、場合によっては「総合課税」より損をする。

 「総合課税」の所得税の課税率に幅があるのは、所得に応じて税率が変わるから。高所得者ほど税率が高く、逆なら低くなる。

 目安としては、株取引を主に行なう人は課税所得が900万円以下、投資信託の取引が主な人は695万円以下なら、配当または分配金から天引きされた税金の一部を、取り戻せる可能性が高い。

 ただし、別々の課税方式を選ぶ場合は、所得税だけでなく、住民税の確定申告も必要になる(「源泉徴収」を選ぶ場合も必要)。住民税の確定申告は、居住の自治体で書類をもらい、必要事項を記入して提出すればOK。提出期限は、住民税の納税通知書が送付される前までで、6月初旬ごろが目安になる。

 なお、株や投信の取引で譲渡損を出した場合は、より高い節税効果が見込める「譲渡損と配当を損益通算する節税方法」がある。詳しくは、ダイヤモンド・ザイ3月号を参考にしてほしい。

【※関連記事はこちら!】
2018年度の税制改正で、増税になるのはどんな人?給与所得控除の縮小で「年収850万円超」の会社員の負担が増加し、出国税や森林環境税も新設・徴収へ!

確定申告のポイント解説は、
ダイヤモンド・ザイ3月号でチェック!

ダイヤモンド・ザイ3月号

 今回は、発売中のダイヤモンド・ザイ3月号の特集「入力画面掲載でわかりやすい!ネットでラクラク確定申告」から、平成29年度の確定申告の変更点についてピックアップした。

 同特集ではこのほかに、どんな人が税金を取り戻せるか典型パターンを紹介。また、国税庁のサイトから確定申告をする方法を、実際の画面を表示しながらわかりやすく解説している。確定申告をする予定の人は、ぜひチェックしてみてほしい。

 なお、ダイヤモンド・ザイ3月号では「最強 日本株番付」を大特集! 「5万円株」「10万円株」「高配当株」「大型株」「中小型株」「新興株」「十両+幕下」という全7大番付の注目103銘柄を大公開している。ほかにも「日経平均株価はどこまで上がる!? 強気派VS弱気派 大バトル!」「日本株型の最強『投信』番付2018」「つみたてNISAは好成績投信で始めなさい!」など、今月も儲かる情報が盛りだくさん。

 さらに、別冊付録は、各月のアノマリーや日銀会合、SQなどの予定や桐谷さんの株格言も載っている、全281銘柄掲載の「株主優待株+高配当株2018年カレンダー」だ。

ダイヤモンド・ザイ3月号は、全国の書店やアマゾン楽天ブックスにて好評発売中!