世界投資へのパスポート
【第307回】 2014年3月17日 広瀬 隆雄

紛争の焦点がクリミアから
ウクライナ南東部へ移った場合は株安の可能性も

中国経済は失速

 一方、ここへきて中国経済は失速の様相を呈してきています。1・2月の鉱工業生産はリーマンショック直後の混乱期を除けば最も低い伸びである+8.6%でした。

  1、2月の小売売上高も最近では最も低い+11.8%成長にとどまりました。

  先週はこのニュースと相前後して銅の相場が急落しました。中国から在庫の投げ売りが出ている模様です。

 銅は信用状(LC)を利用した当座の運転資金のやりくりのために利用されてきました。しかし在庫リスクを伴うこのスキームは、もう使えなくなってきています。そのことはクレジット・クランチに拍車をかけます。

日本への影響は円高のみ?

 中国経済の減速は今のところ日本の機械受注や鉱工業生産に大きな影響を与えていません。日本が受けている悪影響は、リスク回避による円高に限定されていると言えるでしょう。ただ日本は貿易を通じて中国と密接な関係があるので、今後の実態経済への影響は注意深く観察する必要があります。