デルタ航空の「スカイマイル」を効率よく貯められる
最強クレジットカードは「JCBテイクオフカード」!
無期限のデルタ航空のマイルで得する方法を伝授
有効期限が無期限で、地道に大量のマイルを貯められる
外資系航空会社のマイルが貯まりやすいクレジットカードとは?
過去2回は、ANAマイルとJALマイルを効率よく貯めるためのクレジットカードを紹介してきました。今回からはデルタ航空とユナイテッド航空の外資系航空会社のマイル、クレジットカードを取り上げたいと思います。
最初に、航空会社の「アライアンス」について簡単に触れておきたいと思います。アライアンスとは航空会社の提携関係のことで、「航空連合」などとも言われます。
航空業界には大きく分けて3つのアライアンスがあり、同アライアンス内であれば、そのうちの1社のマイレージプログラムに登録すると、他社の路線を利用してもマイルが積算され、特典航空券の利用もできるようになります。
◆3つのアライアンスと主な参加航空会社 | |
アライアンス名 | 主な航空会社 |
スターアライアンス | ANA、ユナイテッド航空、シンガポール航空、タイ国際航空、ルフトハンザ航空など、全27社 |
ワンワールド | JAL、アメリカン航空、ブリティッシュ・エアウェイズ、キャセイパシフィック航空、マレーシア航空など、全16社 |
スカイチーム | デルタ航空、エールフランス、大韓航空、チャイナエアライン、KLMオランダ航空など、全20社 |
例えば、ANAマイルを貯めている場合は、ユナイテッド航空に搭乗してもANAマイルを貯めることができ、貯めたANAマイルをユナイテッド航空の特典航空券に交換することも可能ということです。
今回は、ANA、JALとは別のアライアンスの「スカイチーム」に所属するデルタ航空の「スカイマイル」を取り上げたいと思います。
デルタ航空の「スカイマイル」の特長は、有効期限が完全に無期限な点です。そのため、ANAやJALよりもマイルが貯めやすいマイレージプログラムです。毎年貯められるマイルは少なくても、貯めていればいつかは特典航空券が使えるようになるでしょう。
ANAやJAL、LCCの国内線利用でも「スカイマイル」が貯まる!
お得なキャンペーン「ニッポン 500マイル・キャンペーン」とは?
同アライアンス内であればマイルを貯めたり、使ったりすることができますが、デルタ航空のスカイチームには日系の航空会社が所属していません。そのため、マイルを貯める機会がそれほどないと思われる方も多いでしょう。
しかし、デルタ航空は「ニッポン 500マイル・キャンペーン」というキャンペーンをここ数年、継続して実施しています。「ニッポン 500マイル・キャンペーン」とは、アライアンスなどに関係なく、すべての国内線で1フライトにつき500スカイマイル・ボーナスマイルを獲得できるサービスで、現在のところ、実施予定は2015年3月末までです(ただし、「ニッポン 500マイル・キャンペーン」はここ数年、キャンペーンを延長しているので、2015年4月以降も継続の可能性があります)。
デルタ航空の「スカイマイル」のメダリオン会員(シルバー、ゴールド、プラチナ、ダイヤモンドなどの上級会員)であれば、1人年間40フライト(=2万マイル)まで、それ以外であれば年間10フライト(=5000マイル)まで貯められます。しかも、「スカイマイル」とはアライアンスが異なるJAL便やANA便を利用しても、フライトマイルの貯まらない特典航空券を利用しても「ニッポン 500マイル・キャンペーン」は対象となりますので、国内線に搭乗しても「スカイマイル」を貯めることは可能なのです。
ただし、日系航空会社に「スカイチーム」に参加している航空会社がないということは、特典航空券の利用が海外旅行だけにしか使えないということです。この辺りを考えて貯め始めなければならないので注意しましょう。
年会費1500円と低コストながら、100円=1マイルが貯まる
「デルタ スカイマイルJCBカード テイクオフカード」が最強!
「デルタ スカイマイルJCBカード テイクオフカード」の年会費は、初年度無料、2年目以降2500円に変更されました。
では、「スカイマイル」を効率よく貯めるクレジットカードは何でしょうか?
デルタ航空の提携クレジットカードは、「JCB」、「アメリカン・エキスプレス」、「ダイナースクラブカード(三井トラストクラブ)」の3社から発行されています。マイル還元率は1~1.5%(1マイル=1.5円計算時)。日系航空会社のマイル系クレジットカードと「スカイマイル」系のクレジットカードの年会費や還元率を比較すると、「スカイマイル」系のクレジットカードのほうが年会費は安いにもかかわらず、マイルの還元率は高いのが特長です。
◆デルタ航空の「スカイマイル」が貯められるクレジットカード一覧【2018年6月時点】 | |||||
年会費(税抜) | ショッピング マイル (100円につき) |
ボーナスマイル | カード フェイス |
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初年度 | 次年度 以降 |
デルタ航空の 航空券購入時 |
主な特典 | ||
■デルタ スカイマイル アメリカン・エキスプレス・カード(国際ブランド:AMEX) | |||||
1万2000円 | 1.0マイル | 2倍 | 【入会】5000マイル、 【継続】2000マイル、 【初回搭乗】1万マイル(※1)、 2万5000マイル(※2)、 【年間利用金額】 100万円ごとに3000マイル、 【フライトマイル】25% |
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【その他の特典】カード保有で「スカイマイル」のシルバーメダリオン(シルバー会員資格)がもらえる(本会員のみで家族カードは対象外) | |||||
■デルタ スカイマイル アメリカン・エキスプレス・ゴールド・カード (国際ブランド:AMEX) |
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2万6000円 | 1.0マイル | 3倍 | 【入会】8000マイル、 【継続】3000マイル、 【初回搭乗】1万マイル(※1)、 2万5000マイル(※2)、 【年間利用金額】 100万円ごとに5000マイル、 【フライトマイル】100% |
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【その他の特典】カード保有で「スカイマイル」のゴールドメダリオン(ゴールド会員資格)がもらえる(本会員のみで家族カードは対象外) | |||||
■デルタ スカイマイル JCBカード テイクオフカード(国際ブランド:JCB) | |||||
無料 | 1500円 (※3) |
1.0マイル | 2倍 | ― | |
【その他の特典】なし | |||||
■デルタ スカイマイル JCBカード 一般カード(国際ブランド:JCB) | |||||
6000円 (※4) |
1万円 (※4) |
1.3マイル | 2倍 | ― | |
【その他の特典】なし | |||||
■デルタ スカイマイル JCBカード ゴールドカード(国際ブランド:JCB) | |||||
1万円 | 1万 8000円 (※5) |
1.5マイル | 2倍 | 【継続】2000マイル | |
【その他の特典】なし | |||||
■デルタ スカイマイル TRUST CLUB ゴールド VISAカード(国際ブランド:VISA) | |||||
9000円 (※6) |
1万 8000円 |
1.3マイル | ― | 【入会】6000マイル、 【継続】3000マイル、 【初回搭乗】1万マイル(※1)、 2万5000マイル(※2) |
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【その他の特典】カード保有で「デルタスカイクラブラウンジ」が年3回無料で利用可能 | |||||
■デルタ スカイマイル TRUST CLUB プラチナ VISAカード(国際ブランド:VISA) | |||||
2万円 (※7) |
4万円 | 1.5マイル | ― | 【入会】1万マイル、 【継続】5000マイル、 【初回搭乗】1万マイル(※1)、 2万5000マイル(※2) |
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【その他の特典】カード保有で「デルタスカイクラブラウンジ」が年6回無料で利用可能 | |||||
■デルタ スカイマイル ダイナースクラブカード(国際ブランド:ダイナース) | |||||
2万8000円 | 1.5マイル | ― | 【入会】1万マイル、 【継続】3000マイル、 【初回搭乗】1万マイル(※1)、 2万5000マイル(※2) |
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【その他の特典】カード保有で「デルタスカイクラブラウンジ」が年3回無料で利用可能 | |||||
※1 エコノミークラス搭乗時。※2 ビジネスクラス搭乗時。※3 2018年6月時点の年会費。現在は初年度無料、2年目以降2500円(税抜)。※4 2018年6月時点の年会費。現在は初年度6000円、2年目以降1万2000円(税抜)。※5 2018年6月時点の年会費。現在は初年度1万円、2年目以降2万円(税抜)。※6 入会後3カ月以内の利用金額20万円以上、※7 入会後3カ月以内の利用金額30万円以上 |
上記の「スカイマイル」提携クレジットカードを、年間利用額別の獲得マイル数と年会費を考慮して比較を行うと、以下のようなグラフになります(1マイル=1.5円計算)。

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クレジットカードの年間利用額が200万円未満の場合は「デルタ スカイマイルJCBカード テイクオフカード」がもっともお得という結果になりました。クレジットカードの年間利用額が200万円以上という人は相当少ないはずなので、デルタ航空の「スカイマイル」を貯める多くの人にとっては、「デルタ スカイマイルJCBカード テイクオフカード」が最強のクレジットカードということになるでしょう。
「デルタ スカイマイルJCBカード テイクオフカード」の年会費は、初年度無料、2年目以降2500円に変更されました。
「デルタ スカイマイルJCBカード テイクオフカード」の長所は、やはり年会費が他のクレジットカードの6分の1以下と低コストで、さらに還元率も100円につき1マイル貯まるという、非常にコストパフォーマンスがいい点です。2015年7月1日から2015年11月30日まで、入会時に500マイル獲得できるほか、最大1万2500マイルがもらえるキャンペーンも実施中です。
■デルタ スカイマイルJCBカード テイクオフカード | ||
マイル還元率 | 1.5% ※ 1マイル=1.5円換算 |
![]() |
発行元 | JCB | |
国際ブランド | JCB | |
年会費(税抜) | 初年度無料、2年目以降2500円 | |
家族カード | あり(初年度無料、2年目以降400円、税抜) | |
ポイント付与対象の 電子マネー |
なし | |
ANAやJALの場合は、マイルの有効期限がありますので、有効期限内に貯めるにはある程度貯まりやすいカードがおすすめとなりましたが、スカイマイルの場合は有効期限が無期限のため、コストパフォーマンスのいいクレジットカードがおすすめということになります。
快適さを求めるなら、クレジットカードを保有するだけで
上級会員の仲間入りができるアメックス系カードがおすすめ!
「デルタ スカイマイルJCBカード テイクオフカード」の次におすすめなのが、アメリカン・エキスプレスの「デルタ スカイマイル アメリカン・エキスプレス・カード」と「デルタ スカイマイル アメリカン・エキスプレス・ゴールド・カード」です。
この2枚のクレジットカードには「デルタ スカイマイルJCBカード テイクオフカード」にはない、大きなメリットがあります。
「デルタ スカイマイル アメリカン・エキスプレス・カード」と「デルタ スカイマイル アメリカン・エキスプレス・ゴールド・カード」の2枚のクレジットカードの大きなメリットとは、デルタ航空の上級会員「シルバーメダリオン」または「ゴールドメダリオン」の資格が自動的に付帯するというものです。クレジットカードを保有するだけで上級会員の仲間入りができるのです(ただし、本会員のみで家族カード会員は対象外)。
2018年6月26日から、「デルタ・アメックス・ゴールド」に「ゴールドメダリオン」が無条件で付帯するのは、入会初年度のみになりました。2年目以降は、前年度のカード利用額が100万円以上だと「シルバーメダリオン」、150万円以上だと「ゴールドメダリオン」が付帯します。
また、「デルタ・アメックス」に「シルバーメダリオン」が無条件で付帯するのは、入会初年度のみになりました。2年目以降は、前年度のカード利用額が100万円以上で「シルバーメダリオン」が付帯します。
上級会員とは、その航空会社が定めた一定の条件をクリアした場合に資格が与えられるもので、非常に条件は厳しくなっています。デルタ航空の場合、「シルバーメダリオン」はフライトで1年間2万5000マイル獲得するか、30回の搭乗が必要です。「ゴールドメダリオン」は同じく5万マイル獲得するか60回の搭乗が必要となります。5万マイルとは約8万Kmですので、1年間で地球を2周するくらいの搭乗が必要ということですね。さらに、この資格は1年間のみ有効ですので、毎年同じ条件をクリアしなければ維持することができません。しかし、この厳しい条件を「デルタ スカイマイル アメリカン・エキスプレス・カード」や「デルタ スカイマイル アメリカン・エキスプレス・ゴールド・カード」を保有するだけでクリアすることができるのです。
では、マイレージプログラムで上級会員資格を得るメリットは何でしょうか?
上級会員になると、エコノミークラスで予約したにも関わらず、空港内のラウンジを利用できたり、空席状況によってはワンランク上の座席にアップグレードしてくれたり、ビジネスクラスのチェックインカウンターを利用できたりと、空港・飛行機内で非常に快適に過ごすことが可能となります。
「デルタ スカイマイル アメリカン・エキスプレス・カード」と「デルタ スカイマイル アメリカン・エキスプレス・ゴールド・カード」は、クレジットカードを保有するだけで、上級会員の資格を得られ、毎年条件をクリアする必要はありません。一度でもクレジットカードの審査が通れば、クレジットカードを継続しているだけ(年会費を払うだけ)で上級会員の資格を維持できるのです。
ANAやJALでも同じようにクレジットカードを保有しているだけで上級会員になれるサービスがあります。ANAの場合はSFC(スーパーフライヤーズカード)、JALの場合はJGC(JALグローバルクラブ)ですが、これらはANAの場合はフライトマイルとは別のポイント「プレミアムポイント」を5万ポイント獲得し、プラチナ会員以上になった場合に申し込めるものです。同様に、JALの場合は「FLY ONポイント」を5万ポイント獲得し、サファイア会員以上になった場合に申し込めるものとなります。つまり、完全な陸マイラー(飛行機に搭乗せずに、クレジットカードを利用することだけでマイルを貯める人)では「プレミアムポイント」や「FLY ONポイント」を貯めることはできませんので、ANAやJALの上級会員にはなれないということです。
「デルタ スカイマイル アメリカン・エキスプレス・カード」や「デルタ スカイマイル アメリカン・エキスプレス・ゴールド・カード」がいかに優れたカードかわかっていただけたかと思います。
空港のラウンジ利用やフライトボーナスの貯まりやすさなど、
「スカイマイル」の上級会員が受けられるサービスの魅力とは?
では、「スカイマイル」のシルバー会員、ゴールド会員の資格を得ることで利用できる、具体的な付帯サービスを見てみましょう。
◆「スカイマイル」の上級会員の付帯サービス一覧 | |||
シルバー | ゴールド | ||
資格取得条件 | メダリオン会員資格取得必要マイル(MQM) または メダリオン資格取得対象区間(MQS) |
25,000 または 30 |
50,000 または 60 |
フライト特典 | 無制限無償アップグレード (Eクラスを除く割引運賃) |
1日前より可 | 3日前より可 |
無制限無償アップグレード (特典航空券および「ペイ with マイル」) |
─ | ○ | |
無制限ご同伴者無償アップグレード | ○ | ○ | |
プリファードシートの無償でのご利用 | ○ | ○ | |
優先空席待ち | ○ | ○ | |
プログラムの特典 | 正規運賃のファースト / ビジネスクラス MQM ボーナス(F、J 運賃) |
100% | 100% |
割引ファースト / ビジネス / プレミアムエコノミー MQM ボーナス (P、A、G、C、D、I、Z、Y、B クラス運賃) |
50% | 50% | |
メダリオン会員資格取得必要マイルの繰り越し | 無制限 | 無制限 | |
メダリオン ボーナスマイル | 25% | 100% | |
手数料免除 | 手荷物手数料免除 | ○ | ○ |
搭乗日当日の時間変更手数料免除 | ─ | ○ | |
搭乗日当日スタンバイ(空席待ち) 手数料免除 |
─ | ○ | |
直接発券手数料の免除 | ─ | ○ | |
空港 | |||
デルタ スカイクラブ エグゼクティブ メンバーシップ |
─ | 割引 | |
優先チェックイン | ○ | ○ | |
優先搭乗 | ○ | スカイ プライオリティ |
|
セキュリティライン優先アクセス | ─ | ○ | |
お手荷物の優先受け取り | ─ | ○ | |
スカイチーム特典 (国際線対象) |
スカイチーム・ステータス | エリート | エリートプラス |
お手荷物の優先的お取扱い | ─ | ○ | |
スカイチーム ラウンジ利用 | ─ | ○ |
まず、「シルバーメダリオン」と「ゴールドメダリオン」の大きな違いは、「メダリオン ボーナスマイル」の違いと、「スカイチーム ラウンジ」が利用できるかどうかでしょう。
「ゴールドメダリオン」の場合は区間マイルとは別に100%のボーナスマイルを獲得できます。例えば、7000マイル獲得できる区間に搭乗すると、その100%=7000マイルが獲得でき、合計の獲得マイルは1万4000マイルになるということです。フライトマイルの貯まり方が一般会員の倍のスピードになるのです。
また、「ゴールドメダリオン」の場合は、スカイチームのラウンジを利用できます。航空会社が提供するラウンジは、搭乗口付近にありますので、一般的なゴールドカードに付帯する空港ラウンジサービスよりも非常に便利です。
「デルタ スカイマイル アメリカン・エキスプレス・カード」と「デルタ スカイマイル アメリカン・エキスプレス・ゴールド・カード」では、年会費に2倍の差がありますし、ショッピングマイルとしては、「デルタ スカイマイルJCBカード テイクオフカード」と同じ還元率1.5%(1マイル=1.5円計算)と物足りないですが、付帯サービスを考えると、「デルタ スカイマイル アメリカン・エキスプレス・ゴールド・カード」は非常にお得なクレジットカードでしょう。
フライトでもデルタ航空やスカイチームを使う場合は「デルタ スカイマイル アメリカン・エキスプレス・ゴールド・カード」で上級会員を取得しておくと、非常にお得かつ便利になります。
デルタ航空の「スカイマイル」は有効期限がないマイルですが、特典航空券に必要なマイル数を大幅にアップするなど、せっかく貯めたマイルの価値を下げることも起きています。じっくり貯められても、せっかく貯めたマイルで特典航空券を有効に利用できなくなる可能性もありますので、「スカイマイル」を貯めるのであれば情報のアップデートをこまめに行うことが重要です。
次回は「スターアライアンス」に参加しているユナイテッド航空のマイルが貯まるクレジットカードを紹介します。