名投資家に学ぶ「株の鉄則!」
2015年3月17日 渡辺 一朗

話題の一冊『儲けの鉄則』著者小泉さんが語る、
伝説の名投資家12人の中で
最も好きな&影響を受けた投資家とは?

『儲けの鉄則』著者 小泉秀希さんインタビュー(5)

オニール式の売りのルールとは?

小泉 そうした銘柄は概して値動きも激しいので、チャートや出来高、機関投資家の動向なども気にしています。オニールは「買ったときのPERから2倍のPERの水準になったら売却する」というルールを意識しているようです。

編集部 PER30倍で買ったらPER60倍で売る、PER50倍で買ったらPER100倍で売るんですね。

小泉 そうです。それと、オニールが書いている「成長株の条件」はかなり詳しいのですが、日本の株式市場の実情に合わせて多少アレンジすることが必要だと思うんです。例えばオニールはEPS(1株当たり純利益)の伸びを条件としていますが、それだと株式分割などによって実質的に繁華がないのに数値がいきなり半分になってしまったりするので、営業利益か経常利益を見て行けばいいのではないかなど。

 そういう「日本株をオニール流をやるならこちらを見たほうがいいのではないか」というのは、自分なりの見方として、今回の本にもかなり入れておきました。もしかしたら、オニールを研究している人から「そうじゃない、こっちだろ」というツッコミが入るかもしれません。

編集部 そこは解釈ですね。小泉さんなりの解釈が入っていたのは、とてもいいヒントになりました。この本をきっかけに興味を持ってさらに深く掘り下げたければ原著・原文にあたればいいわけですし、名投資家の教えを自分の投資に生かにはどうすればいいか、そのプロセスを見せてもらった気がします。

 ほかにも、今回の著書では、伝説のヘッジファンドの共同創設者「クォンタム・ファンド」で活躍したジム・ロジャーズ、20世紀を代表する大経済学者にして大投資家でもあったジョン・メイナード・ケインズ、国際投資のパイオニアであり高度成長期の日本株投資で大成功したジョン・テンプルトン、絶対的に安定感のある投資で“プロ中のプロ”と言われたジョン・ネフ、住友金属鉱山株の投資で200億円もの利益を得た是川銀蔵、相場のトレンド判断の達人マーティン・ツバイク、ポンド売りで英国中央銀行と闘って勝利し莫大な利益をあげた投機家ジョージ・ソロスの、人生と投資哲学について詳しく書かれています。

次回は最終回。著者・小泉秀希さんが名投資家たちの人生を紹介した「名投資家に学ぶ株の鉄則」の連載を続ける中で得たものや、個人投資家が成功者たちから何を学ぶべきかといったことについてうかがっていきたいと思います。(つづく)
 

<著者紹介>
小泉秀希(こいずみ ひでき)
東京大学卒業後、日興証券(現在のSMBC日興証券)などを経て、1999年より株式・金融ライターに。マネー雑誌『ダイヤモンドZAi』には創刊時から携わり、特集記事や「名投資家に学ぶ株の鉄則」などの連載を長年担当。『たった7日で株とチャートの達人になる!』『めちゃめちゃ売れてる株の雑誌ザイが作った株入門』ほか、株式投資関連の書籍の執筆・編集を多数手がけ、その部数は累計100万部以上に。また、自らも個人投資家として熱心に投資に取り組んでいる。市民講座や社会人向けの株式投資講座などでの講演も多数。