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2016年4月11日 ザイ編集部

株価が下落し不安渦巻く今、買うべき株とは?
企業買収した場合、1年以内に元金が回収できる
名村造船所やカナデンなど割安の3銘柄を紹介!

相場全体の調整懸念が高まっているときの銘柄選びの一つが、買収対象として割安な株に注目するやり方。なぜそうした銘柄がいいのか。銘柄選びに使いたいEV/EBITDA倍率という指標の使い方とオススメ3銘柄をフィスコの佐藤勝己さんに紹介してもらいます。

本決算の発表を前に株価調整の懸念が拡大、
マイナス金利の導入はM&Aの活発化を招く!

 3月中旬に開催されたECB理事会、FOMC、日銀金融政策決定会合を通過して、各国の金融政策を期待する局面は峠を越えました。

 こうしたなか、日本株に関して言えば、4月後半からスタートする2016年3月期の決算発表を前に警戒感が強まることが考えられ、ヘッジファンドなどを中心とした海外投資家の売り対象とされる可能性も高いと考えられます。とりわけ、今回の決算発表では、足元の急激な円高の進行に伴い、自動車など輸出関連株を中心にして、会社側の新年度業績予想が低水準になるというリスクが強く意識されそうです。株式市場の調整リスクを考える必要があるでしょう。

 こうした状況下では、値リスクの極めて乏しい銘柄に投資対象を絞りたいところです。ただ、一方では株価の上昇につながる流れとして、M&Aの増加を考慮に入れておくべきであると考えます。日本銀行のマイナス金利導入によって、銀行の余剰資金の向け先に関心が集まっていますが、企業のM&A資金への貸し出しがその候補になり得ると見られるためです。こうした観点から、今回はEV/EBITDA倍率に注目します。

 EV/EBITDA倍率とは、企業の割高・割安を図る指標の一つですが、「簡易買収倍率」とも呼ばれており、企業を買収したときに、その資金を年間利益で賄う場合、何年で買収資金が回収できるかを示したものになります。

この倍率が極めて低い銘柄は、買収対象として非常に割安な銘柄ということができます。EV/EBITDAのEVは企業価値を示し、計算式は時価総額+有利子負債+現預金となります。一方、EBITDAは企業が年間に創出するキャッシュフローであり、簡便な計算式は営業利益+減価償却費となります。

 仮に、この数値が1倍を割り込んでいた場合は、その企業を買収して1年以内に元金が回収できることを意味します。ちなみに、この数値の平均は7~8倍との見方が一般的なようです。

 今回は、フィスコアプリにおいて、東証一部の銘柄を対象に、EV/EBITDA倍率が1倍未満、PERが20倍未満、PBRが1倍未満、配当利回りが2%以上、前期も今期も黒字予想という条件でスクリーニング。

 この結果、下記3銘柄が抽出されましたアグロ カネショウ(4955)名村造船所(7014)カナデン(8081)

 EV/EBITDA倍率が1倍未満という水準は極端に割安と指摘でき、仮に、M&Aが活発化した際は企業サイドでも株高対策を進める必要性に迫られると考えられます。ちなみに、アグロ カネショウ(4955)の属する農薬業界は全農主導での業界再編が一段と進むと見られる業界であり、カナデン(8081)の属する卸売業界でも系列商社の再編が予想されています。それだけ投資のチャンスも増えるでしょう。