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【1】今日の株式相場早わかり！
米ハイテク株安、抗議活動の中国懸念が重石
日経平均株価は続落！ 感謝祭の祝日明けで短縮取引だった25日の米国市場では、NYダウが上昇、ナスダック総合指数が下落と高安まちまち。もっとも半導体関連を中心としたハイテク株が軟調だったことから、週明けの東京市場でもレーザーテックなどに売りが出た。また、中国で「ゼロコロナ政策」への抗議活動が広がっていると伝わり、日本製鉄などの景気敏感株も軟調ぶりが目立った。
後ほどコラムのコーナーで解説するとおり、今週は11月30日のパウエル米連邦準備理事会（FRB）議長の講演や12月2日の米11月雇用統計の発表など、重要イベントが非常に多い。さしあたり今日は連銀総裁のウィリアムズ、ブラード両氏の発言や米サイバーマンデーでの売れ行きが注目されそうだ。
【日経平均】28162.83円↓（-120.20円）
【マザーズ指数】801.23↑（+1.61）
【NYダウ】34347.03ドル↑（+152.97ドル、25日）
【ナスダック】11226.356↓（-58.962、25日）
■日経平均株価チャート／日足・6カ月
（出典：SBI証券公式サイト）※画像をタップで最新データに飛びます
【2】今日の注目株！
決算終えて月次にらみ…ニトリ・神戸物産など良好！
今日は11月後半に発表された10月度ないし11月度（20日締めの企業）の業績速報に注目したい。10月後半以降は7～9月期決算に関心が向きがちだった。しかし、今後についてもコスト高やそれに対応した値上げ、経済活動の正常化、為替相場の急変動など企業業績の変動要因が多く、毎月の速報が重要であることに変わりはなさそうだ。市場の注目度が高い小売・外食・サービス企業をピックアップしたが、百貨店については11月4日号のコラムやその後各社から発表されている確報を参照してほしい。
株価の好反応が見られたのはニトリホールディングスや神戸物産、しまむらといったところ。ニトリHDの11月度の国内既存店売上高は前年同月比＋2.7％と2カ月連続の増収。テレビCMや各種キャンペーンの効果で、コタツやキッチン用品、クリスマス商品が好調だったという。海外からの調達が多い同社にとって、円安一服も追い風として意識されそうだ。
神戸物産の10月度の単体営業利益は＋20.8％。売上堅調であることもポジティブだが、採算悪化への懸念が強かっただけに、9月の営業減益から一転して増益となった点に安心感がある。しまむらもニトリHD同様に2カ月連続の増収だが、従来市場で言われていたコロナ禍での立地メリット（郊外中心）や天候の追い風だけでなく、インフルエンサーの活用などといった企業努力にも注目したい。
■ニトリホールディングス株価チャート／日足・6カ月
（出典：SBI証券公式サイト）※画像をタップで最新データに飛びます
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【3】月曜連載「ザイアナリスト小林大純『今週の焦点』」
米11月雇用統計など指標・FRB要人発言ラッシュ！
先週の日経平均株価は＋383.26円（＋1.37％）。11月開催の米連邦公開市場委員会（FOMC）議事要旨で、参加者の多くが近いうちに利上げペース減速は適切になるとみていることが明らかになった。FRB要人から金融市場の利上げ停止期待を打ち消すような発言が相次ぐものの、根強いインフレ・利上げ鈍化期待が日米株を押し上げた。
ただ、12月13日（火）～14日（水）のFOMCに向けた沈黙期間（ブラックアウト）入りを前に、今週11月30日（水）にはパウエルFRB議長の講演が予定されている。また、週を通じてFRB理事・連銀総裁らの発言機会がある（今日はウィリアムズ氏やブラード氏）が、利上げ鈍化を示唆しつつも金融市場の過度な楽観をけん制するような内容が見込まれる点に注意したい。
また、今週は月末月初とあって12月2日（金）の米11月雇用統計を筆頭に重要な経済指標の発表も多い。米国の雇用・住宅・物価関連統計では、労働需給（需要と供給のバランス）のひっ迫などインフレの長期化を示す内容かどうかが焦点となりそうだ。現時点の11月雇用統計の市場予想コンセンサスは非農業部門雇用者数が前月比20万人程度の増加（10月は26万1000人増）などとされ、労働市場の減速を見込んでいる。
それに景気悪化への懸念から、米サプライマネジメント協会（ISM）が12月1日（木）発表する11月の製造業景況感指数や、11月30日（水）に中国国家統計局が発表する11月の購買担当者景気指数（PMI）も注目されているようだ。
小林大純
ダイヤモンド・ザイ アナリスト
早稲田大学法学部卒、早稲田大学大学院ファイナンス研究科（現経営管理研究科）修了（MBA）。金融情報サービス会社のフィスコなどを経て現職。日本株アナリストとして各種メディアで活動中。
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