大事なのは、国に頼らず自分で自分のために積み立てる自分年金の確立だ
以上で、日本の年金財政とGPIFについてはスッキリされたと思う。が、それはあくまで国全体の年金のことであり、大事なのは各個人の年金である。「世代間扶養」方式では、少子高齢化で今後国から受け取れる年金額が増えることは望めない。特に若い人たちにとっては「自分のために保険料を納めてくれる世代の人口が将来どんどん減少して、今納めている保険料は払い損ではないか?」という切実な問題がある。世代間格差の年金問題はまた別の機会に触れたいと思うが、少子高齢化が進んでも現役世代の負担が重くなりすぎないよう、厚生年金の保険料率は18.3%(労使折半)、国民年金の保険料は1万7000円に現在固定されている。なので、節操なくどんどん上がるという形にはならない。
そこでやはり考えないといけないのが、「世代間扶養」の国の年金制度には頼らずに、「自分で自分のために積み立てる自分年金」の確立である。「年金2000万円問題」は国依存の姿勢に警鐘を鳴らすメッセージだったと私は思っているが、果たして自分はどれくらいの「自分年金」を築くことが必要かを今一度精査して、将来への取り組みをおこなって欲しいと思う。私がDFRで投資助言をおこなっている「勝者のポートフォリオ」では自分年金への取り組みのための長期的視点でサービスを行っており、私の元に日々寄せられる会員からの質問は切実である。2024年からスタートする新NISAでは投資枠の拡大ならびに制度が恒久化されるため活用しない手はない。詳細が明らかになれば、じっくりと検討していただきたいと思う。
●太田 忠 DFR投資助言者。ジャーディン・フレミング証券(現JPモルガン証券)などでおもに中小型株のアナリストとして活躍。国内外で6年間にわたり、ランキングトップを維持した。現在は、中小型株だけではなく、市場全体から割安株を見つけ出す、バリュー株ハンターとしてもメルマガ配信などで活躍。
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