【1】今日の株式相場早わかり!
半導体株の押し目買い弱く、下落に転じる
日経平均株価は5日続落! 22日の米国市場で主要株価指数は反発。直近に売り込まれていた半導体株を中心としたハイテク株に押し目買いが入り、フィラデルフィア半導体株指数(SOX)は4%程上昇した。今日の東京市場でも半導体株に押し目買いが先行し、日経平均株価は反発して始まると、一時は上げ幅を300円超にまで広げた。しかし、今週から本格化していく日米の主力企業の決算発表を前に積極的な買いには至らず、戻り待ちの売りで失速すると、午後には下落に転じた。自民党幹部の発言を受けて日銀の追加利上げ観測が高まったことも相場の重石になった。
業績予想を上方修正した日本郵船が大幅高となった。本日、取引終了後に発表されたニデックの2025年3月期第1四半期(4~6月)決算は、営業利益が前年同期比0.1%増の602億円となり、市場予想を大きく上回った。また、上期および通期計画の上方修正に加え、9月末を基準日とした1→2株の株式分割を発表した。なお、今晩の米国市場ではアルファベットやテスラなどが決算発表を予定している。
【日経平均】39594.39円→(-4.61円)
【グロース250】660.90↑(+3.65)
【NYダウ】40415.44ドル↑(+127.91ドル、22日)
【ナスダック】18007.568↑↑(+280.628、22日)
■日経平均株価チャート/日足・6カ月
【2】今日の注目株!
不透明感高まる中、配当増額企業に注目
民主党候補者の変更により米大統領選の不透明感が再び強まってきた。また、来週に開催される日銀の金融政策決定会合後の為替や金利の動向なども見通しづらい。様々な不透明感が株式市場の重石になりそうな中、今日は7月に入って配当予想を増額修正した企業を振り返ってみよう。不透明感が強い局面でこそ、こうした企業は安心感があると考えられる。
サイゼリヤは株主優待の廃止でネガティブな印象が先行したが、配当予想を38.9%増額修正。配当の引き上げ額は株主優待に充てていた引当金を上回る規模で、株価は発表後の下落分を早々に取り戻している。2024年8月期第3四半期(9~5月)は全地域で営業増益を達成。前年同期は赤字だった日本も黒字化し、収益性が大幅に改善した。据え置きの会社計画は保守的で上振れの可能性は高い。景況感が停滞している中国での価格優位性による成長期待も大きい。
ジャパンインベストメントアドバイザーは配当予想を50%増額。新型コロナ後の移動需要の回復などを背景に航空機などのリース事業が好調であるほか、円安による為替差益もあり、2024年12月期の経常利益予想を73%上方修正した。ビックカメラは2024年8月期営業利益計画について、4月に23.4%上方修正した水準からさらに15.4%上積み。インバウンド需要が想定以上に好調である上、足元では猛暑によるエアコン需要やパソコンの買い替え需要なども加わり、事業環境は総じて良好のようだ(7月10日号)。
ラクト・ジャパンは旅行や外食の需要が拡大し、乳原料・チーズや食肉食材の販売が伸びた。上期計画は4月に上方修正した水準を大きく上振れ、通期の経常利益計画は20.6%上方修正した。今期予想を含めると連続増配年数は9年、株主優待も実施しており、利回り妙味の高さも魅力だ。
(ザイ配当アナリスト 仲村幸浩)
■サイゼリヤ株価チャート/日足・6カ月
【3】火曜連載「ザイ編集部発! 週イチ『投資信託ニュース』」
NISAでオルカンやS&P500型の次の一手はコレ!?
オルカン(世界株型インデックス投資信託)やS&P500型投資信託の次の一手として「新興国」への投資を考えるなら、「ピクテ新興国インカム株式ファンド」に注目だ。「ダイヤモンド・ザイNISA投信グランプリ」の新興国部門で、2年連続最優秀賞に輝いている。3年で40%超の好成績にくわえ、「下がりにくさ」でも高評価だ。下がりにくさの秘訣は新興国の高配当株への投資スタイル。
ピクテ・ジャパンのエグゼクティブ・ディレクター、運用本部投資戦略部長の塚本卓治さんに話を聞いた。
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──新興国株投資をする意味は?
塚本 世間では、オルカンや米国株が注目されていますが、1998年を100とすると先進国株よりも新興国株のほうが高成績を出しています。世界の投資サイクルは10年周期で動いており、2000年代前半は新興国株が高いリターンを出していました。2008年のリーマン・ショック後は、米国株が相対的に強くなっていきました。
──再び新興国株が強い時代が来る?
塚本 新興国株は商品価格に連動します。ブラジルとか南アフリカとか資源を持っている国が多く、インフレが進展して商品価格が上がり始めると、資源国が潤い始める。それを先取りして新興国株が上がり始めています。
IMF(国際通貨基金)の経済成長率予測では、2025年まで先進国は2%未満に鈍化しますが、新興国は4%台を堅持します。先進国はコロナ禍で量的緩和をしすぎてインフレが長引いています。一方、新興国はその余力がなかったので、先進国ほど緩和していない。(略)
オルカンは新興国の比率が1割程度と非常に低い。(略)別でも持っておいたほうがいいでしょう。
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インタビュー本編では、新興国高配当株の投資の極意を紹介。上記リストの銘柄を組み入れる理由は? 気になる記事はこちら。
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