桐谷さん＆テスタさんの“カリスマ個人投資家”対談を公開！ 2人の投資手法や保有銘柄のほか、日経平均株価が4万円を突破した2024年前半の相場を振り返る！

【カリスマ投資家対談が実現！】優待名人・桐谷さんと、累計利益100億円を達成したテスタさんが2024年前半の株式市場や投資成績を振り返る！

発売中のダイヤモンド・ザイ9月号の巻頭特集は「優待名人・桐谷さんと累計利益100億円の個人投資家・テスタさんによるガチ対談！」。ダイヤモンド・ザイ誌上では初となる「桐谷さん」と「テスタさん」の2大カリスマによる対談が実現！ 2人は同じように”億“を稼ぐスゴ腕投資家だが、投資手法は対照的だ。この対談では、そんな2人に2024年前半の相場を振り返ってもらったほか、これからの投資戦略についても聞いている。

今回は、この対談の前半部分を公開するので、投資の参考にしてほしい！

テスタさんは今ではリスクを抑えた中長期投資がメイン！
桐谷さんは2024年前半は”利食い“が遅れた後悔も……

桐谷　こんにちは。テスタさんとは最近、講演会や対談でよく一緒になりますね。今日もよろしく。
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テスタ　こちらこそです！ 桐谷先生にちゃんとご挨拶させてもらったのは、1年ぐらい前が最初ですかね。もちろん、ご活躍は10年以上前から存じ上げてました。何しろ「株は危ない」という世間のイメージを変え、身近な存在にしてくださった方ですからね。何かの講演会で初めて挨拶させてもらったときは、本当に感激しました。思わず、一緒に写真も撮ってもらいましたよね。
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桐谷　そうそう。いまじゃお互いを講演でイジり合う仲ですね（笑）。この間、北海道で一緒に講演したときは、最初が僕の番だったんだけど、テスタさんの投資スタイルを“猛毒のコブラを素手でつかむようなやり方”って表現したら、お客さんたちにものすごくウケました。

テスタ　よく覚えてます。「リスクを恐れず果敢に挑む」っていうイメージを表現されたんですよね。実際には、あまりリスクを取らない投資を心掛けています。最近は中長期投資がメインですよ。

──では、本日の対談テーマに入らせていただきます。まずは、2024年前半の売買の振り返りについてお聞かせください。

桐谷　何はともあれ、日経平均株価が3月に早々に4万円を超えたのが最初の大きなトピックでした。正直、年内に「4万円超え」はないと思っていたので、まったくの想定外でした。

　私は、優待株を長期保有する投資スタイルで、値上がりしても基本的に手放しません。でも、年初から3月にかけて大きな含み益が出たときは、多少利食い売りをしてもよかったかな？ と後悔しました。その後、4万円から3万6000円台に一度下がってしまいましたから。7月初旬の高値では少し利食いしましたが。

種をまくように、割安株や高利回り株を買うのが桐谷流！
テスタさんは読みがあたり、3月時点で含み益が10億円超に！

テスタ　優待株を安値で買うのが桐谷さんの投資戦略ですよね。今年の上昇相場では、買い注文は一切入れていなかったのですか？

桐谷　いいえ、買っていましたよ。上昇相場であっても、上場来安値を更新する銘柄は1日に20～30はありますからね。たとえば6月には、優待株ではないのですが、上場来安値を付けたソラスト（6197）とトライト（9164）の2銘柄に買い注文を入れました。

　種をまくように、株価が割安になっている株や高利回りの優待株を買って、楽しみながらじっくり資産を増やす“農耕型投資”が私のやり方ですからね。テスタさんは、今年前半はどうでしたか？

テスタ　僕は、今年は日経平均株価が4万円をつけるだろうと予測していました。ただ、年内のどこかでとは思っていたけど、まさか3月に4万円を一度超えてくるとは思ってもみませんでしたね。おかげで、年初から3月にかけての成績は絶好調でした。4万円超えを見込んで、2023年末の時点で日経平均先物を大量に仕込んでおいたのですが、3月時点で含み益が10億円まで膨らみました。

　その後、日経平均株価が4万円を割り込んだせいで、4月は単月で損益がマイナスになっちゃいましたが、そのうち日本株は上昇し始めると思っていたので、あまり心配はしていませんでした。

テスタさんの年間の配当収入は約1億5000万円！
累計利益100億円でも、現状は”通過点“に過ぎない！

桐谷　予想が的中しましたね。ところで、冒頭でもいまは中長期投資がメイン、と言ってましたけど、テスタさんと言えば、デイトレのイメージを持っている人が多いと思います。もう短期売買はしていないの？

テスタ　デイトレのみをやっていたのは、かれこれ10年以上前、アベノミクスが始まった頃までですね。いまは資金が増え過ぎて、短期売買だと投資効率が悪いので、中長期投資をメインにしています。具体的には①「値上がり益を追求する中長期投資」②「FIREに向けた高配当株投資」③「米国株投資」の3つです。

　年前半の日経平均先物の買いは①の値上がり益を追求する投資の一環です。②のFIRE用の投資としては、配当利回り5.5％以上を目安に高配当株を買っていて、約50銘柄を保有しています。いまは相場が上がったので、買うときの配当利回りの基準を4.5％くらいに設定しています。ただ、これらの銘柄も株価が上がって配当利回りが低くなったら売却したりもします。

桐谷　配当って、年間でどのくらいもらっているのですか？

テスタ　いまだと、総額で1億5000万円ぐらいですかね。

桐谷　じゃ、配当だけでも十分に食べていけますね。

──テスタさんの場合、驚くのはこれまでの投資の累計利益です。ついに100億円を超えたそうですね。

テスタ　はい。今年2月に100億円を突破しました。2005年に株式投資を始めているので、ほぼ20年での大台到達です。でも、僕にとっては100億円も通過点にすぎません。目標にしていたわけじゃないし、いままでどおり投資を続ければ、さらに増えていくものだと思っていますから。

桐谷　私はテスタさんのX（旧ツイッター）を時々見ているので、累計利益が100億円を超えたことは知っていましたよ！ 正直、すごいですよね。株式投資って、本当に夢があるなぁと思います。でも、なかには「株だけでホントに100億円も稼げるの？」と疑っている人たちもいるみたいですね。

テスタ　実際に嘘をついている投資ブロガーが多いからでしょうね。実際に儲かっているので、僕は全然気にしていません。

　株式投資にはいろいろなやり方があって、たまたま僕のやり方は20年で100億円稼げる方法だったということです。新NISAが始まって、これから投資を始める人が増えていくと思いますが、せっかくなのでいろいろと勉強をして、自分なりの“勝ちパターン”を見つけてほしいなと思います。
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