HKT48の元メンバーで俳優の兒玉遥さんが保有銘柄や投資スタイルを公開！ テスタさんとの対談で個別株投資に目覚め、好業績な連続増配株や低PBR株を保有中

アイドルグループ「HKT48」の元メンバーで、現在は俳優として活躍しつつ、投資も積極的に行っている兒玉遥さんを直撃！

ダイヤモンド・ザイでは、毎号異なるゲストに「お金との向き合い方」について聞くインタビュー記事「おカネの本音！」を掲載している。発売中のダイヤモンド・ザイ2025年1月号のゲストは「HKT48」の元メンバーで、俳優の兒玉遥さん。

俳優として多忙な日々を送る児玉さんだが、実は資産の8割を日本株で運用する投資家でもある。インタビューでは、芸能生活について振り返ってもらったほか、自身のお金観や投資の中身についても聞いた！
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アイドル時代は10代で年収1200万円を稼いだが、
うつ病にかかってしまい2年間、芸能活動を休止！

──芸能界にデビューしたのは、中学生のときだったそうですね。

兒玉　子どものころから、アイドルになるのが夢だったんです。かといって故郷の福岡から東京に出る勇気はなかったのですが、たまたま父が「HKT48」の1期生オーディションの告知を見つけてくれたんです。

 「これなら福岡を離れずに、アイドルになれる」と思って、迷わず応募しました。まさか、地元にアイドルグループができるとは思っていなかったので、とてもラッキーでしたね。

──晴れてメンバーになり、3年目にセンターポジション。5年目にはAKB48グループの「選抜総選挙」で9位に選ばれています。まさにトントン拍子ですね。人気とともに収入も増えたのでは？

兒玉　まだ10代だったのに、最高で年間1200万円を稼いだこともあります。でも、頑張り過ぎちゃって、そのころから、だんだん心と体の調子が悪くなりました。自分に自信がなかったことも、精神を不安定にさせる大きな要因だったと思います。

　選抜入りした歴代の先輩方に比べると、歌も踊りも全然できていないのに、「本当にわたしでいいの？」って悩んでしまったんですね。結局、うつ病にかかってしまい、2017年から2年間、活動を休止することになりました。

──休業期間中は、何をされていたんですか？

兒玉　気持ちを切り替えようと思って、芸能以外のことにいろいろとチャレンジしました。海外に留学したり、月に1回は海外旅行に行ったり。中学生でアイドルになったので、時間がなくて取れなかった自動車の運転免許も取りました。

　また、自分のように悩んでいる人たちを助けたいと思って、心理カウンセラーの資格も取得しています。何かをやり始めると、つい集中して頑張っちゃう性格なんですよね。

──2019年に芸能界に復帰されていますが、十分な休養は取れたのですか？

兒玉　はい。好きなことをいろいろとやっているうちに、だんだん元気が出てきました。気持ちも前向きになって、もう一度、芸能界で頑張ってみようと思えるようになったんです。

　復帰するなら、もっと可愛くならないとと思って、ダイエットを始め、ファッションにも気を使うように。演技をすることに興味が湧いてきたので「HKT48」は卒業して、俳優としてやっていくことにしました。

──NHKの連続テレビ小説（朝ドラ）「おむすび」に出演されるなど、大活躍ですね。

兒玉　おかげさまで、とても充実した日々を過ごしています。いまは20代のうちにお芝居やグラビアなど、いろんなことにチャレンジして、30歳になる前に有名になることを目標に頑張っています。28歳なので、あと2年ですね。

──いまでも十分、有名だと思いますが（笑）。

兒玉　いいえ、まだまだ（笑）。アイドル時代から応援してくださっている方だけでなく、とにかくたくさんの人にわたしの名前と演技を知ってもらうことが、当面の目標です。

コロナ禍で時間ができて投資の勉強をスタート！
資産100億円超のスゴ腕投資家と対談し、個別株も買うように！

──ところで、兒玉さんは仕事の傍ら株式投資もしているそうですが、きっかけは何だったのですか？

兒玉　「HKT48」を卒業し、俳優になるため東京に出てきた直後にコロナ禍が始まったんです。仕事は制限され、収入も減ったので、何とか別の方法でおカネを稼がなくちゃと思いました。もともとNISAのことは何となく知っていたので、投資でも始めてみようかと。最初はそんな感じでしたね。

　仕事がないので、自由な時間がたっぷりありました。だったら、その時間を使って勉強しようと思って、投資の本を読んだり、有名投資家のYouTubeを視聴したりしました。

　じつは「HKT48」に所属していたときも、積立型の保険商品を買ったことがあるんです。株のように価格が上下するリスクは低く、10年間持っていると3％の利益が得られるものでした。でも、10年持っても100万円が103万円にしかならないのでは、全然割に合わないと思ってしまって（笑）。それなら、多少のリスクを取っても株で稼いだほうがいい、と考え方を改めました。

──どんな銘柄を買ったんですか？

兒玉　とりあえずNISA口座を開いて、最初に買ったのはS&P500などの米国株のインデックス型投資信託です。米国の株式相場は、リーマン・ショックなどで何度も下げているけれど、歴史的に見ると、ずっと上がり続けています。それを勉強して、いちばん安全な投資先だと思いました。

　コロナ禍の米国株全体が下がっていた時期に買ったので、いまでは20％ぐらい利益が乗っています。

──すごい王道ですね。個別株は持っていないんですか？

兒玉　持っています。最初は、個別株に投資するのって怖いんじゃないかと思って敬遠していたんです。でも、ある雑誌で100億円以上の資産を持つ、投資家のテスタさんと対談する機会があって、個別株投資に目覚めたんです（笑）。
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──テスタさんとのどんな会話が、個別株に目覚めさせたのでしょう？

兒玉　テスタさんって、ニートみたいな生活を送ったこともあるのに、いまでは資産を100億円以上も持っているじゃないですか。それって、夢があるなぁと思ったんです。

　個別株投資を極めたら、わたしもテスタさんほどじゃないにせよ、大金持ちになれるんじゃないかと。

──なるほど。それで、個別株はどんな銘柄を？

兒玉　日本株と米国株を複数の銘柄を持っています。日本株は、配当利回りが高くて増配が続いている銘柄や、PBRが1倍以下の銘柄から、業績が右肩上がりのものを選んでいます。
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　具体的には日本郵船（9101）や丸紅（8002）、東海東京フィナンシャル・ホールディングス（8616）、住友林業（1911）などです。配当だけでなく業績も見ているので、決算で売上高や営業利益が減ったときは、すぐに売却します。

　スマートフォンのカレンダーに決算発表のスケジュールを全部入れておいて、漏らさずチェックしているんですよ。おかげで、損を出した銘柄は1つもありません。

米国株は初期の失敗を経て、好決算株を選ぶように！
稼いだお金は将来に向けて蓄えることを意識！

──しっかりしていますね。米国株はどんな銘柄ですか？

兒玉　最初はスタートアップ企業やIPO（新規上場）株ばかりを狙っていたのですが、こちらはすごく損をしてしまって（笑）。その失敗があったので、米国株の勉強をし直したんです。いまでは決算内容が良かった銘柄を、株価が高値でも買いにいくようにしています。

　儲かっている銘柄を1つだけ挙げるとすれば、肥満症治療薬のイーライ・リリー（LLY）ですね。業績がすごく良くて、株価も大きく上がっています。ヘルスケア関連の企業は景気に左右されにくいので、安心して持ち続けられるのが魅力なんです。

──稼いだおカネは、何に使っているんですか？

兒玉　あまり使っていないですね。芸能界の仕事ってとても不安定なので、将来おカネに困らないように、若いうちにしっかり資産をつくっておきたいと思っているんです。

　なので、無駄使いはほとんどしません。食事は基本的に自炊ですし。おカネがもったいないので、ウーバーイーツを使ったこともないんですよ。あ、でも、ファッションとかメイクにはおカネをかけるようにしています。俳優なので、やっぱり見た目は大事ですからね。

──兒玉さんは美容整形に1000万円を使ったことでも話題になりました。

兒玉　はい。でも、これ以上はやらないと思います。終わりがないですから。

　すごく参考になるのが、“カジノで106億円を溶かした”大王製紙元会長の井川意高さんの著書にある言葉です。「負けが一定額になった段階でカジノをあとにする」「勝ちが一定額になった段階で勝ち逃げする」「借金してまで勝負しない」という3つのルールが書かれています。

 「勝ちが一定額になった段階で勝ち逃げする」というのが一番難しい。調子がいいときにやめることは、なかなかできないと思うんです。ギャンブルと美容整形は違いますが、「ここまでやったら止める」という線を引かないと、ズルズルと続けて失敗する恐れがある。

　仕事に関しても20代のうちに俳優で有名になることが目標ですが、ある程度達成できたら、次の道を選ぶかもしれません。いまは「勝った」と思えるまで俳優を続けたいです。
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