東京市場まとめ
1.概況
本日の日経平均は6日ぶりに反発で取引を終えました。前日の米国株式市場で主要3指数が揃って上昇したことを受け、日経平均も288円高の38,732円で寄り付きました。朝方は堅調に推移し、9時30分には487円高の38,932円まで上昇し、本日の高値を更新しました。その後はドル円相場が円高に推移したことも背景に伸び悩み、前場は107円高の38,551円で取引を終えました。
後場の序盤は堅調に推移するも、段々と上げ幅を縮小する展開で、14時半過ぎに一転し下落となりました。14時40分には18円安の38,426円をつけ、本日の安値を更新しました。安値からは持ち直し、最終的には128円高の38,572円で取引を終えました。
新興市場では東証グロース250指数が3日続落、0.2%安となりました。
2.個別銘柄等
日野自動車(7205)は9.5%高の558.6円をつけ、大幅続伸となりました。16日に米国でのエンジンの認証不正問題に関し米当局と和解したことを発表し、和解によって一連の認証不正問題はほぼ終結するとの見方が広がったことで、買いが集まりました。
村田製作所(6981)が一時6.1%安となる2,318.5円まで下落し、昨年来安値を更新する場面が見られました。前日に海外市場での株式売り出しを実施することを発表し、株式の需給悪化懸念が売り材料となりました。
ニトリホールディングス(9843)が4.9%高の18,990円をつけ、6日ぶりに反発し取引を終えました。取引時間中のドル円相場にて円高ドル安が進んだことを背景に、仕入れコスト抑制の恩恵を受ける銘柄として、買いが集まりました。
住友林業(1911)は3.9%高の5,166円をつけ大幅反発となりました。前日の米国にて発表されたCPI(消費者物価指数)はエネルギーと食品を除くコア指数が、市場予想を下回る内容であったことから米国の利下げペース鈍化懸念を和らげ、同社には住宅ローン金利の高止まりが避けられるといった思惑から買いが入りました。
目標株価や投資判断が引き上げられた銘柄の上昇が目立ちました。ドン・キホーテを運営するパン・パシフィック・インターナショナルホールディングス(7532)は目標株価が4,600円まで引き上げられ、1.1%高の4,125円をつけ3日ぶりに反発となりました。良品計画(7453)も目標株価の引き上げを受け、一時2.1%上昇する場面が見られるも、買い一巡後は伸び悩み0.3%高で終えています。サイバーエージェント(4751)は外資系証券により目標株価と投資判断が引き上げられ、3.5%高の1,070円をつけ、4日ぶりに反発して取引を終えています。
VIEW POINT: 明日への視点
日経平均は0.3%高と小幅ながら6日ぶりの反発で取引を終えました。後場の後半からは来週の経済イベント(日銀の金融政策決定会合やトランプ次期大統領の就任式)を控え、リスクオフ姿勢が強まった印象です。明日も同様に来週のイベントを前に持ち高の調整が出やすいと考えられます。前日の米国市場では、好決算を発表した大手銀行が相場をけん引しましたが、本日もバンク・オブ・アメリカ[BAC]やモルガン・スタンレー[MS]の決算が控えています。
(マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 山口 慧太)
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