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(朝)19日の米国市場はFOMCを通過し上昇 20日の米国市場は小反落 - 市況概況

3月21日 8時3分
マネックス証券
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【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 41,953.32  ▼11.31 (3/20)
NASDAQ: 17,691.63  ▼59.16 (3/20)

1.概況

19日の米国市場は、主要3指数が揃って上昇となりました。FRB(米連邦準備制度理事会)が19日までに開催したFOMC(米連邦公開市場委員会)では、政策金利が市場予想どおり4.25%~4.5%で据え置かれたものの、同時に公表されたFOMC参加者の政策金利見通し(ドットチャート)では、2025年に2回の利下げを行う見通しが維持されました。また、声明文には「経済見通しを巡る不確実性が高まっている」という景気に配慮した文言が追加されたほか、バランスシート縮小ペースの引き下げが発表されました。パウエル議長の記者会見でも、総じてバランスの取れた政策スタンスが示され、市場では安心感から買いが広がりました。

ダウ平均は31ドル高で取引を開始すると、FOMCの結果公表を控えて一進一退の展開が続きました。FOMCの結果公表後は買いが広がり、上げ幅は一時597ドル高まで拡大しました。引けにかけてはやや上げ幅を縮め、最終的に383ドル高の41,964ドルで取引を終えました。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は246ポイント高の17,750ポイント、S&P500株価指数は60ポイント高の5,675ポイントで取引を終え、いずれも反発しています。

20日の米国市場は、主要3指数が揃って小幅に反落となりました。前日に続き米連邦準備制度理事会(FRB)の政策姿勢を好感した買いが入り、上昇する場面も見られましたが、米政権の関税を巡る不透明感から買いは続かず、売りに押される展開となりました。ダウ平均は169ドル安で取引を開始しましたが、下げ幅を縮めプラスに転じると、一時は285ドル高まで上げ幅を拡大しました。しかし、その後伸び悩むと再び下げに転じ、最終的には11ドル安の41,953ドルで取引を終えました。また、ナスダック総合株価指数は59ポイント安の17,691ポイント、S&P500株価指数は12ポイント安の5,662ポイントで取引を終えています。

2.経済指標等

第4四半期の米経常収支の赤字額は前期比63億ドル(2.0%)減の3,039億ドルとなり、市場予想を下回りました。一方、3月のフィラデルフィア連銀景況指数は12.5と前月から低下しましたが、市場予想を上回りました。先週一週間の米新規失業保険申請件数は、前週比2000件増の22万3000件となり、やや悪化を示しました。2月の中古住宅販売件数は、市場予想を上回りました。

3.業種別動向

19日のS&P500業種別株価指数は、11業種すべてが上昇となりました。特に一般消費財・サービスが2%近く上昇したほか、エネルギーや情報技術、資本財・サービス、コミュニケーション・サービス、金融が1%以上上昇しました。

20日のS&P500業種別株価指数は、全11業種のうち、エネルギーと公益事業、金融、ヘルスケアの4業種が小幅に上昇となりました。一方で、素材や生活必需品、情報技術など7業種が1%未満の下落となりました。

4.個別銘柄動向

19日の株式市場では、ダウ平均構成銘柄は30銘柄中21銘柄が上昇となり、特にボーイング[BA]6.8%上昇して大幅高となりました。また、アメリカン・エキスプレス[AXP]が3%以上上昇したほか、アイビーエム[IBM]とシェブロン[CVX]が2%以上上昇し、エヌビディア[NVDA]やジェイピー・モルガン・チェース[JPM]、ビザ[V]など11銘柄が1%以上上昇しました。一方で、アムジェン[AMGN]やジョンソン・エンド・ジョンソン[JNJ]、メルク[MRK]などの9銘柄が1%未満の下落となりました。ダウ平均構成銘柄以外では、年初から低調な推移が続いているテスラ[TSLA]が4.7%上昇して3日ぶりに反発しました。アナリストによる投資判断の引き上げが伝わり材料視されています。また、宝石小売のシグネット・ジュエラーズ[SIG]は、2025年2月通期の決算が減収、営業減益となったものの、市場で警戒されていたほど悪化しなかったことから17.3%上昇しました。一方で、インテル[INTC]は6.9%下落して6日ぶりに反落となりました。

20日の株式市場では、ダウ平均構成銘柄は30銘柄中13銘柄が上昇となり、特にユナイテッドヘルス・グループ[UNH]とハネウェル・インターナショナル[HON]は1%以上上昇しました。一方で、17銘柄が下落となり、特にアイビーエム[IBM]は3%以上下落しました。また、ナイキ[NKE]やウォルト・ディズニー[DIS]、スリーエム[MMM]が1%以上下落しています。ダウ平均構成銘柄以外では、レストランチェーンを運営するダーデン・レストランツ[DRI]が、第3四半期決算で増収、増益を達成したほか、増配も公表し5.8%上昇してS&P500構成銘柄の値上がり率ランキングでトップとなりました。一方で、ITコンサルのアクセンチュア[ACN]は、第2四半期決算で増収、増益を公表しガイダンスも良好だったものの、トランプ政権が歳出削減を進める中、米政府向け業務の減速を警告したことが警戒され7.3%下落してS&P500構成銘柄の値下がり率ランキングでワーストとなりました。

5.為替・金利等

19日の米長期金利は前日から0.04%低い4.24%となりました。20日の米長期金利は前日から0.01%低い4.23%となりました。ドル円は、148円台後半で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

休場明けとなる本日の日本市場は、FOMCを受けた米市場の2日間の動き(19日上昇、20日小反落)を受けて、小動きでのスタートが予想されます。こうしたなか、本日は寄付き前に公表される全国消費者物価指数(CPI)の結果と、その結果に伴う利上げ観測の変化に注目が集まります。

(マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 岡 功祐)

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