株式レポート

(朝)昨日の米国市場はCPIを通過し高安まちまち ユナイテッドヘルス・グループが17.7%下落で指数を下押し - 市況概況

5月14日 7時54分
マネックス証券
facebook-share
twitter-icon
このエントリーをはてなブックマークに追加
RSS最新記事

【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 42,140.43  ▼269.67 (5/13)
NASDAQ: 19,010.09  △301.74 (5/13)

1.概況

昨日の米国市場では、主要3指数は高安まちまちとなりました。CEO(最高経営責任者)の交代と収益見通しの撤回を発表したユナイテッドヘルス・グループ[UNH]が17.8%下落の大幅安となり、ダウ平均を400ドル分押し下げました。一方で、4月のCPI(消費者物価指数)が市場予想を下回ったことで、関税によるインフレ懸念が緩和する中、エヌビディア[NVDA]などハイテク株が指数の支えとなりました。

ダウ平均は97ドル高の42,507ドルで取引を開始しましたが、始値がこの日の高値となり、その後は終始軟調な推移が続きました。取引終盤にかけて下げ幅を広げ、一時は278ドル安の42,132ドルまで下落しました。最終的には269ドル安の42,140ドルと安値圏で取引を終え、反落しました。

一方で、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は301ポイント(1.6%)高の19,010ポイントで取引を終え、5日続伸となりました。S&P500株価指数も42ポイント(0.7%)高の5,886ポイントで取引を終え、続伸しました。

2.経済指標等

4月の米CPI(消費者物価指数)は、前年同月比2.3%上昇となり、市場予想と前回結果(ともに2.4%上昇)を下回ってインフレ鈍化を示しました。前月比ベースでみても、0.2%上昇となり、市場予想の0.3%上昇を下回っています。また、変動の大きいエネルギーと食品を除いたコアCPIは、前年同月比2.8%上昇となり、市場予想と前回結果と一致しました。前月比ベースでは、0.2%上昇となり、前月の0.1%上昇からは加速したものの、市場予想の0.3%上昇は下回りました。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は、全11業種のうち6業種が上昇となりました。特に情報技術が2%超上昇したほか、一般消費財・サービスやエネルギー、コミュニケーション・サービスが1%超上昇しました。一方で、5業種が下落となり、特にヘルスケアは3%近く下落しました。また、不動産と生活必需品も1%超下落しています。

4.個別銘柄動向

昨日の米国市場では、ダウ平均構成銘柄は全30銘柄中15銘柄が上昇しました。特に、エヌビディアは、サウジアラビアの政府系ファンド傘下の人工知能(AI)関連企業と提携したと発表したことが好感され、5%超上昇しました。また、キャタピラー[CAT]やボーイング[BA]、ゴールドマン・サックス[GS]が2%超上昇したほか、アイビーエム[IBM]やアマゾン・ドットコム[AMZN]、ジェイピー・モルガン・チェース[JPM]、アメリカン・エキスプレス[AXP]、アップル[AAPL]が1%超上昇しました。一方で、15銘柄が下落となり、特にユナイテッドヘルス・グループ[UNH]は、CEOの交代とあわせて、2025年12月期通期の収益見通しを取り下げたことが嫌気され、17.8%下落の大幅安となりました。また、メルク[MRK]が4%以上下落したほか、ジョンソン・エンド・ジョンソン[JNJ]は3%以上下落、アムジェン[AMGN]やプロクター・アンド・ギャンブル[PG]、トラベラーズ・カンパニーズ[TRV]、マクドナルド[MCD]は1%以上下落しました。

ダウ平均構成銘柄以外では、太陽光発電モジュールのファースト・ソーラー[FSLR]が22.7%上昇してS&P500株価指数構成銘柄の値上がり率ランキングでトップとなりました。同社は、米国の予算調整法案が太陽光、風力、地熱の各企業に対する投資家の期待を上回る内容となったことが好感されています。また、暗号資産取引プラットフォームを提供するコインベース[COIN]が、S&P500株価指数の構成銘柄に採用されると発表されたことを受け、24.0%上昇しました。

そのほか、パランティア・テクノロジーズ[PLTR]は8,1%上昇、テスラ[TSLA]とブロードコム[AVGO]は4.9%上昇、アドバンスト・マイクロ・デバイシズ[AMD]は4.0%上昇、メタ・プラットフォームズ[META]とネットフリックス[NFLX]は2.6%上昇となりました。

一方で、ユナイテッドヘルス・グループの大幅安を受けて、医療保険関連銘柄も連れ安となり、ヒューマナ[HUM]は9.5%安、シーブイエス・ヘルス[CVS]は6.7%安、モリーナ・ヘルスケア[MOH]は5.3%安となりました。

5.為替・金利等

米長期金利は、前日から0.01%低い4.46 %で取引を終えました。ドル円は、147円台半ばで推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

昨日の米国市場では、ユナイテッドヘルス・グループが17.8%下落したことでダウ平均こそ反落となりましたが、エヌビディアが5%超上昇するなどハイテク株が支えとなり、ナスダック総合株価指数とS&P500株価指数は続伸となりました。米ハイテク株高を受けて、本日の日本市場でも半導体関連株などを中心に買いが先行すると見込まれ、上昇してのスタートが予想されます。

また、本日も国内では決算発表が相次ぐ予定で、三井住友フィナンシャルグループ(8316)、楽天グループ(4755)、KDDI(9433)などの決算が予定されています。

(マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 岡 功祐)

■ご留意いただきたい事項
マネックス証券(以下当社)は、本レポートの内容につきその正確性や完全性について意見を表明し、また保証するものではございません。記載した情報、予想および判断は有価証券の購入、売却、デリバティブ取引、その他の取引を推奨し、勧誘するものではございません。当社が有価証券の価格の上昇又は下落について断定的判断を提供することはありません。
本レポートに掲載される内容は、コメント執筆時における筆者の見解・予測であり、当社の意見や予測をあらわすものではありません。また、提供する情報等は作成時現在のものであり、今後予告なしに変更又は削除されることがございます。
当画面でご案内している内容は、当社でお取扱している商品・サービス等に関連する場合がありますが、投資判断の参考となる情報の提供を目的としており、投資勧誘を目的として作成したものではございません。
当社は本レポートの内容に依拠してお客様が取った行動の結果に対し責任を負うものではございません。投資にかかる最終決定は、お客様ご自身の判断と責任でなさるようお願いいたします。
本レポートの内容に関する一切の権利は当社にありますので、当社の事前の書面による了解なしに転用・複製・配布することはできません。当社でお取引いただく際は、所定の手数料や諸経費等をご負担いただく場合があります。お取引いただく各商品等には価格の変動・金利の変動・為替の変動等により、投資元本を割り込み、損失が生じるおそれがあります。また、発行者の経営・財務状況の変化及びそれらに関する外部評価の変化等により、投資元本を割り込み、損失が生じるおそれがあります。信用取引、先物・オプション取引、外国為替証拠金取引をご利用いただく場合は、所定の保証金・証拠金をあらかじめいただく場合がございます。これらの取引には差し入れた保証金・証拠金(当初元本)を上回る損失が生じるおそれがあります。
なお、各商品毎の手数料等およびリスクなどの重要事項については、マネックス証券のウェブサイトの「リスク・手数料などの重要事項に関する説明」(※)をよくお読みいただき、銘柄の選択、投資の最終決定は、ご自身のご判断で行ってください。
((※)https://info.monex.co.jp/policy/risk/index.html)

■利益相反に関する開示事項
当社は、契約に基づき、オリジナルレポートの提供を継続的に行うことに対する対価を契約先金融機関より包括的に得ておりますが、本レポートに対して個別に対価を得ているものではありません。レポート対象企業の選定は当社が独自の判断に基づき行っているものであり、契約先金融機関を含む第三者からの指定は一切受けておりません。レポート執筆者、並びに当社と本レポートの対象会社との間には、利益相反の関係はありません。

(マネックス証券)

※証券や銀行の口座開設、クレジットカードの入会などを申し込む際には必ず各社のサイトをご確認ください。なお、当サイトはアフィリエイト広告を採用しており、掲載各社のサービスに申し込むとアフィリエイトプログラムによる収益を得る場合があります。

 ◆1月~12月までのお得な株主優待の内容はココでチェック!

※株主優待を新設・変更した銘柄の最新情報は
 株主優待【新設・変更・廃止】最新ニュース[2024年]でチェック!

◆マネックス証券⇒詳細情報ページへ
売買手数料(1約定ごと、税込) 投資信託 外国株
10万円 20万円 50万円
99円 115円 275円 1764本 米国、中国
【マネックス証券のおすすめポイント】
大手ネット証券として昔から愛用者が多い。おすすめポイントのひとつは外国株の銘柄数の多さで、4850銘柄以上の米国株や約2650銘柄の中国株を売買できるのも魅力的だ。日本株に関しては、取引や銘柄分析に役立つツールが揃っているのがメリット。中でも、多彩な注文方法や板発注が可能な「マネックストレーダー」や、重要な業績を過去10期以上に渡ってグラフ表示できる「マネックス銘柄スカウター」はぜひ利用したい。「ワン株」という株を1株から売買できるサービスもあるので、株初心者はそこから始めてみてもいいだろう。「dカード」や「マネックスカード」で投資信託を積み立てると最大1.1%のポイント還元。さらに、投資信託の保有金額に対し、最大0.26%分(年率)のマネックスポイントが付与されるのもお得だ。
【関連記事】
◆NISAのクレジットカード積立は「dカード積立」がおすすめ! ポイント還元率は業界トップクラスの1.1%で、「dカード GOLD」ならお得な付帯サービスも満載
◆【マネックス証券の特徴とおすすめポイントを解説】「単元未満株」の売買手数料の安さ&取扱銘柄の多さに加え、「米国株・中国株」の充実度も業界最強レベル!
◆マネックス証券のNISA口座は手数料が一番お得! 国内株は無料、外国株も買付は実質無料。外国株やIPOの銘柄数も多いので、投資初心者にはおすすめ!
【証券会社おすすめ比較】マネックス証券の公式サイトはこちら
証券会社(ネット証券)比較!売買手数料で比較ページへ
ネット証券会社(証券会社)比較!取引ツールで比較ページへ
 つみたてNISA(積立NISA)おすすめ比較&徹底解説ページへ
証券会社(ネット証券)比較!人気の証券会社で比較ページへ
ネット証券会社(証券会社)比較!株アプリで比較ページへ
 iDeCo(個人型確定拠出年金)おすすめ比較&徹底解説!詳しくはこちら!
ネット証券会社(証券会社)比較!最短で口座開設できる証券会社で比較ページへ
ネット証券会社(証券会社)比較!外国株で比較ページへ
桐谷さんの株主優待銘柄ページへ
証券会社(ネット証券)比較IPO(新規上場)比較ページへ
ネット証券会社(証券会社)比較!キャンペーンで比較ページへ
証券会社(ネット証券)比較!総合比較ページへ
ダイヤモンド・ザイオンライン講座。チャート入門のお申込み・詳細はこちら!
【クレジットカード・オブ・ザ・イヤー 2023年版】2人の専門家がおすすめの「最優秀カード」が決定!2021年の最強クレジットカード(全8部門)を公開! 最短翌日!口座開設が早い証券会社は? おすすめ!ネット証券を徹底比較!おすすめネット証券のポイント付き
ZAiオンライン アクセスランキング
1カ月
1週間
24時間
楽天カードは年会費永年無料で、どこで使っても1%還元で超人気! 【マイルの貯まりやすさで選ぶ!高還元でマイルが貯まるおすすめクレジットカード!
楽天カードは年会費永年無料で、どこで使っても1%還元で超人気! 【マイルの貯まりやすさで選ぶ!高還元でマイルが貯まるおすすめクレジットカード!
ダイヤモンド・ザイ最新号のご案内
ダイヤモンド・ザイ最新号好評発売中!

大企業で1億円
NISA投信グランプリ
チャート入門

6月号4月21日発売
定価950円(税込)
◆購入はコチラ!

楽天で「ダイヤモンド・ザイ」最新号をご購入の場合はコチラ!Amazonで購入される方はこちら!

[大企業で10倍株!]
◎第1特集
ソニーやサンリオ、JALなど92銘柄
大企業で10倍株!

●日本が誇る大爆騰株!最強10倍株
●夢を買う!次世代テーマ10倍株
●現実的に狙う!手堅い実力10倍株

●若手アナリスト&編集部員が発掘!
株価10倍になるZ世代株
●株価がすべて200円未満!激安10倍株
●オリエンタルランドや東京エレクトロンは?低迷大型株を売り買い診断

◎第2特集
第3回ダイヤモンド・ザイNISA投信2025
グランプリ宣言!
ザイは毎年、個人投資家目線でNISAで買いの投信を表彰します!

●日本株総合部門
●日本中小型株部門
●米国株部門
●世界株部門
●新興国株部門
●リート部門
●フレッシャー賞
●ダメなモンはダメと言います!期待ハズレな残念投信3本を今年も発表!

◎第3特集
値上げに勝つ!インフレ時代の最強節約術77
●コメの値上がりが家計を直撃!食費のワザ
●省エネで家計を守る!光熱費のワザ

●惰性で払っている固定費を点検!生活費のワザ
●もらえる制度はフル活用!医療&教育費のワザ
●資産40億円の億り人マサニーさんの節約術

【別冊付録】
3回集中講座の第1回!
買い時・売り時がQ&Aでわかる!チャート入門
「チャートのつくりとトレンドの読み方」

◎連載リニューアル!
●プロがこの先1カ月の日本株のポイントを解説&ガチ予測!
●3カ月先を読む「日本株」と「為替」の透視図

◎いつもの連載も充実
●ZAiのザイゼンがチャレンジ!目指せ!お金名人Vol.09
●17億円トレーダー・ジュンのFX成り上がり戦略Vol.04
●10倍株を探せ!IPO株研究所2025年3月編
●おカネの本音!VOL.34 オモロー山下さん
●株入門マンガ恋する株式相場!VOL.102
●マンガどこから来てどこへ行くのか日本国
●人気毎月分配型100本の「分配金」速報データ


>>「最新号蔵出し記事」はこちら!


「ダイヤモンド・ザイ」の定期購読をされる方はコチラ!


>>【お詫びと訂正】ダイヤモンド・ザイはコチラ

【法人カード・オブ・ザ・イヤー2023】 クレジットカードの専門家が選んだ 2023年おすすめ「法人カード」を発表! 「キャッシュレス決済」おすすめ比較 太田忠の日本株「中・小型株」アナリスト&ファンドマネジャーとして活躍。「勝つ」ための日本株ポートフォリオの作り方を提案する株式メルマガ&サロン

ダイヤモンド不動産研究所のお役立ち情報

ザイFX!のお役立ち情報

ダイヤモンドZAiオンラインαのお役立ち情報