東京市場まとめ
1.概況
日経平均は116円安の50,051円と続落して寄付きました。前日15日の米国市場では主要3指数が揃って下落したことで、日本市場も売りが優勢でのスタートとなりました。節目の5万円を割り込み、序盤から下げ幅を拡大する展開となった日経平均は49,500円近辺で下げ止まり、中ごろには持ち直す場面もみられましたが、前場後半は徐々に下げ幅を拡大し644円安の49,523円で前引けとなりました。
後場は安値圏での推移となりました。後場寄り後の12時34分に812円安の49,355円をつけ、本日の安値を更新しました。その後も伸び悩んだ日経平均は、最終的に784円安の49,383円で続落して取引を終えました。TOPIXは60ポイント安の3,370ポイントで3日ぶりに反落しました。
新興市場では東証グロース250指数が18ポイント安の650ポイントで、同じく3日ぶりに反落となりました。
2.個別銘柄等
三菱商事(8058)は4.3%安の3,617円をつけ、3日ぶりに反落となりました。15日、国内証券がバリュエーション面での割高さを理由に、投資評価を3段階で真ん中の「2」から最下位の「3」に引き下げ、これを嫌気した売りが出ました。
ファナック(6954)は6.0%安の5,708円をつけ、続落となりました。AIがロボットや機械を自律的に制御する「フィジカルAI」関連銘柄として足元で買いを集めていましたが、全体的な地合いの悪化を受けたほか、短期的な過熱感を警戒した売りが出ました。
セガサミーホールディングス(6460)は2.4%安の2,467円をつけ、6日続落となりました。15日、外資系証券が同社の目標株価を従来の4,100円から3,300円に引き下げ、これを嫌気する売りが出ました。なお、投資判断は3段階で最上位の「オーバーウエート(買い)」に据え置かれています。
セレクトショップ運営のTOKYO BASE(3415)は8.7%安の421円をつけ、3日ぶりとなる大幅反落となりました。15日、2026年1月期の第3四半期決算を発表し、売上高は前年同期比17.5%増の159億円となりました。10月までの月次売上高から第3四半期(2025年8-10月期)の業績は好調が期待されていたものの、実績の増益率が見劣りしたことが売り材料となりました。
「町田商店」を中心にラーメンチェーンを運営するギフトホールディングス(9279)は0.6%高の3,225円をつけ、3日続伸となりました。15日、2026年10月期(今期)の業績見通しについて、値上げや客数増を理由に純利益は前期比16.7%増の25億円を見込むと発表したことが好感され、買いが入りました。
VIEW POINT: 明日への視点
日経平均は節目の5万円を割り込む784円安の49,383円で取引を終えました。テクニカル面では、50日移動平均線(49,646円)を割り込んだことも売りを加速させたと考えられます。
今晩は、11月分の米雇用統計と10月分の米小売売上高の発表に注目が集まります。特に雇用統計は、労働市場の軟化がどの程度進んでいるかが焦点となり、FRB(米連邦準備制度理事会)の今後の利下げペースを占う重要な材料となるでしょう。
(マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 山口 慧太)
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