米国では企業による決算が進み、5月7日時点でS&P500種株価指数における構成銘柄の約88%が発表を終えました(ブルームバーグの集計ベース)。全体として売上高・利益ともに成長率が2桁以上となるなど良好な結果が目立っています。
こうしたなか、株式アナリストが見通しを修正する動きもみられています。そこで、今回は株式アナリストによるレーティングの平均を示すコンセンサス・レーティングの変化に注目し、以下の条件で銘柄をピックアップしました。
<抽出条件>
・S&P500種株価指数に含まれる銘柄(不動産を除く)
・対象銘柄をカバーする株式アナリストが25人以上
・過去1ヶ月におけるアナリストレーティングの上昇幅が大きい方から15銘柄を抽出
スクリーニングの結果、アナログ半導体製造の世界大手であるテキサス・インストゥルメンツ[TXN]がリスト入りしました。同社は、バッテリーの電圧をスマートフォンやパソコンの各部品に適した電圧に変換・安定化させる電源制御用のアナログチップ、自動車におけるエンジンの制御や工場におけるロボットアームの動作など特定の機能をリアルタイムで制御することに特化した組み込みプロセッサで強みを有しています。同社のチップはデータセンターでの電力制御などに不可欠とされています。経営陣はデータセンター需要を成長要因の一つと指摘しており、市場ではさらなる業績拡大が見込まれています。
他方、医薬品メーカーであるバイオジェン[BIIB]もアナリストレーティングが上昇している銘柄例となります。同社が4月29日に発表した2026年第1四半期決算では、アルツハイマー病治療薬が前年同期比70%超の増加となり、売上高を押し上げました。また、従前からの主力である多発性硬化症(視力障害やしびれなどを引き起こす)の治療薬に加えて、フリードライヒ運動失調症(運動機能障害が進行する遺伝性の病気)の治療薬が堅調な成長をみせるなど希少疾患分野も新たな収益源として期待される状況です。
その他では、建設機械や鉱山機械を手掛けるキャタピラー[CAT]も基準を満たしました。同社は4月30日に2026年第1四半期決算を発表しましたが、2021年のインフラ投資・雇用法による需要が引き続き事業環境にプラスに作用していることを明らかにしました。加えて、データセンター向けの発電機の販売も好調で、同社に対する評価を見直す動きが出ました。
米国・イスラエルとイランの協議の行方など懸念材料はくすぶっているものの、そうしたなかでもビジネスモデルや事業環境を巡る追い風が吹いていると考えられる銘柄があります。銘柄選択の際の参考にしていただければと思います。
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