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米国で6月12日に予定される「スペースX」のIPO(新規上場)は、
宇宙ビジネス全体にとって大きなターニングポイントに!
米国の実業家イーロン・マスク氏が率いる宇宙開発企業のスペースXは20日、米国の証券取引委員会(SEC)に新規株式公開(IPO)を申請しました。正式な社名はスペース・エクスプロレーション・テクノロジーズ(SPCX)で、6月12日にナスダック市場へ上場する予定です。公開価格は6月11日に決定されますが、報道によると、企業価値は2兆ドル(約318兆円)に達し、最大750億〜800億ドルの資金調達を目指しているとのことです。この数字が事実であれば、2019年に上場したサウジアラビアの国営石油会社・サウジアラムコを上回る史上最大規模のIPOになります。
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スペースXは、再使用可能なロケット「ファルコン9」などで打ち上げコストの低減を進めてきました。さらに、完全再使用型を目指す大型ロケット「スターシップ」の開発も進めており、宇宙輸送コストを一段と引き下げる技術として期待されています。
また、人工衛星を使ったインターネットサービス「スターリンク」を提供。地上通信網が届きにくい地域や航空機、船舶、防衛、災害対応などで幅広く使用されています。
さらに2026年2月には、AI開発企業のxAIを統合したと報じられました。AIモデル「Grok」を取り込むことで、スペースXは単なる「ロケット企業」から「宇宙・通信・AIを束ねる巨大プラットフォーム企業」へ変貌したと言えるでしょう。
そんなスペースXのIPOは、宇宙ビジネスにとってターニングポイントとなる歴史的な出来事であり、関連企業に対する関心をさらに高める契機となりそうです。
日本も第5次「宇宙基本計画」において、国内の宇宙産業の
市場規模を2030年代早期に8兆円へ倍増させる目標を設定
宇宙ビジネスが世界的に拡大を続けるなか、日本でも宇宙産業の育成に向けた政策対応が進んでいます。政府は2023年6月に閣議決定した第5次「宇宙基本計画」で、国内における宇宙産業の市場規模を2020年の4.0兆円から2030年代早期に8.0兆円に倍増させる目標を掲げています。
この目標達成にあたり、宇宙ビジネスのなかでも特に成長が期待されているのが衛星通信・データ提供などの「衛星ビジネス」です。
2026年3月に閣議決定した「宇宙活動法」改正案では、民間宇宙輸送の急拡大や小型衛星を大量に打ち上げてネットワークを組む「衛星コンステレーション」に対応するため、許認可の迅速化が盛り込まれました。複数回の打ち上げを一度の許可でカバーする包括許可制度や、事故時の政府補償制度の拡大など、民間が「衛星ビジネス」を展開しやすくなるための法整備が進められています。
2026年3月に閣議決定した「宇宙活動法」改正案では、宇宙輸送の拡大や小型衛星を多数打ち上げる「衛星コンステレーション」への対応が重要な論点となっています。許認可手続きの簡素化・迅速化や、事故時の損害賠償制度のあり方など、民間企業が宇宙ビジネスを展開しやすくするための制度整備が進められようとしています。
そこで今回は、スペースXのIPOによって関心が高まると見られる「衛星ビジネス」を手掛けている企業に注目しました。具体的な銘柄としては、衛星を活用した画像・解析サービスのほか、機体に使われる構造材やセンサー、ソフトなどを手掛けている企業を選定しました。
【JX金属(5016)】
グループ会社が衛星データの解析や航空・宇宙向け素材を手掛ける
JX金属(5016)は、半導体材料と情報通信材料、基礎材料の3セグメントで事業を展開。「衛星ビジネス」関連としては、グループ会社のJX金属探開が、人工衛星に搭載された光学センサーやレーダーセンサーのデータを活用し、地表のさまざまな情報を抽出する「リモートセンシング技術」を手掛けています。また、同じくグループ会社の東邦チタニウム(5727)は、チタンに関連した幅広い事業を展開。航空・宇宙産業においては、エンジン部材や機体軽量化のための構造材に使われるスポンジチタンなどを展開しています。株価は、足元の調整で週足のボリンジャーバンド(9週)の-1σまで下げたことにより過熱感は後退したと思われるので、リバウンドを狙いたいところです。
JX金属(5016)チャート/週足・1年(出典:SBI証券公式サイト)※画像をクリックすると最新のチャートへ飛びます
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【ソリトンシステムズ(3040)】
画像処理ソフトで小型月着陸実証機の設計を支援
ソリトンシステムズ(3040)は、多要素認証ソリューションやPCのログ管理、ネットワーク分離など、企業向けセキュリティソフトの開発・販売を主力としています。宇宙分野では、2024年にJAXAのSLIM(小型月着陸実証機)プロジェクトにおいて、ピンポイント月面着陸の際に使われた画像処理ソフトの実装設計を支援しました。株価は強い上昇が続いており、1月16日につけた高値2200円が射程に入っています。高値更新からの一段高が期待されます。
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ソリトンシステムズ(3040)チャート/週足・1年(出典:SBI証券公式サイト)※画像をクリックすると最新のチャートへ飛びます
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【セック(3741)】
人工衛星向けシステムなど「宇宙先端システム」分野の事業を展開
セック(3741)は「宇宙先端システム」「社会基盤システム」「モバイルネットワーク」「インターネット」の4分野で事業を展開。「宇宙先端システム」では、科学衛星や惑星探査機向けの組み込みシステムや天体望遠鏡の制御、観測データの解析システムなどを提供。また、2003年からロボットの共通基盤研究開発を行っています。株価は直近のリバウンドで13週移動平均線を上抜けており、その後の調整では同線が下値支持線として機能しています。2月19日につけた高値4245円が射程に入っており、高値更新に期待したいところです。
セック(3741)チャート/週足・1年(出典:SBI証券公式サイト)※画像をクリックすると最新のチャートへ飛びます
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【アストロスケールホールディングス(186A)】
衛星軌道上の「スペースデブリの除去」などを手掛ける
アストロスケールホールディングス(186A)は、地球周辺の軌道上にある「スペースデブリ(宇宙ごみ)の除去」や「軌道上サービス」を専門に手掛けています。宇宙空間の安全性・持続可能性を確保する技術とサービスへの需要が中長期的に拡大すると見込まれるなか、重要性が急速に高まっている接近・捕獲(RPO)技術について、世界的なリーディングカンパニーの一社と評価されています。株価は強い上昇トレンドを見せており、5月19日には一時2170円まで買われました。その後は利益確定の動きもありますが、上向きのトレンドは継続しているので、リバウンド狙いのスタンスで臨みましょう。
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アストロスケールホールディングス(186A)チャート/日足・6カ月(出典:SBI証券公式サイト)※画像をクリックすると最新のチャートへ飛びます
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【Synspective(290A)】
SAR衛星による地球観測データ・ソリューションを提供
Synspective(290A)は、SAR(合成開口レーダー)衛星による地球観測データ・ソリューションを提供。将来的に30機程度の衛星コンステレーションを構築し、地球全体を観測可能なシステムの構築を目指しています。5月12日には、AI技術を核とした地球観測インテリジェンス・プラットフォームを提供するSkyFiと戦略的パートナーシップを締結したことを発表。ユーザーがよりシームレスにSARデータを利用できる環境整備を進めるとしています。株価は上向きで推移する13週移動平均線を下値支持線とした上昇トレンドを形成しているので、同線辺りでの押し目買いを狙いたいところです。
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Synspective(290A)チャート/週足・1年(出典:SBI証券公式サイト)※画像をクリックすると最新のチャートへ飛びます
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【アクセルスペースホールディングス(402A)】
防衛省の「衛星コンステレーションの整備・運営等事業」を受注
アクセルスペースホールディングス(402A)は、小型衛星の設計・製造から打ち上げ手続き、軌道上での運用までをワンストップで提供。ウェザーニューズ(4825)の衛星開発など、多くの打ち上げ・運用実績を有しています。2月20日には、防衛省の「衛星コンステレーションの整備・運営等事業」に関連し、光学衛星画像データ取得業務などの委託契約を締結したと発表しました。株価は13週移動平均線が下値支持線として機能しているため、同線に接近する局面での押し目買いを狙うスタンスで。
⇒アクセルスペースホールディングス(402A)の最新の株価はこちら!
アクセルスペースホールディングス(402A)チャート/週足・1年(出典:SBI証券公式サイト)※画像をクリックすると最新のチャートへ飛びます
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以上、今回は「衛星ビジネス」関連銘柄を発掘しました。
なお、当コラムでは以前にも「宇宙ビジネス」関連や「衛星通信」関連の銘柄を紹介しています。興味のある方は、そちらの記事も参考にしてください。
【※関連記事はこちら!】
⇒「宇宙ビジネス」関連銘柄を紹介!「アストロスケールHD」「ispace」「QPS研究所」など、国際宇宙ステーションの民間シフトで成長に期待の「宇宙ビジネス」に注目
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