世界投資へのパスポート

トランプ大統領は、就任式直後に大統領令を発令か!バンク・オブ・アメリカやJPモルガン・チェース、不正問題に揺れるウエルズファーゴの決算内容も解説

2017年1月16日公開(2022年3月29日更新)
広瀬 隆雄
facebook-share
twitter-icon
このエントリーをはてなブックマークに追加
RSS最新記事

第4四半期決算シーズンに入った米国株式市場だが、
値動きは市場によってまちまち

 先週の米国株式市場のパフォーマンスは、ナスダック総合指数が+0.94%続伸する反面、ダウ工業株価平均指数が-0.4%、S&P500指数が-0.1%と、まちまちな展開でした。

ダウ工業株価平均指数チャート/日足・3カ月(出典:SBI証券公式サイト)
※画像をクリックすると最新のチャートへ飛びます
拡大画像表示

 米国は、先週から2016年第4四半期決算発表シーズンに入っています。すでにバンク・オブ・アメリカ(ティッカーシンボル:BAC)JPモルガン・チェース(ティッカーシンボル:JPM)ウエルズファーゴ(ティッカーシンボル:WFC)の三行が決算を発表しました。

【バンク・オブ・アメリカ】
預金残高や融資残高が順調に推移

バンク・オブ・アメリカの第4四半期の決算は、EPSが予想38セントに対し40セント、売上高が予想210.6億ドルに対し199.9億ドルでした。また、純金利収入は前年比+6%の103億ドル、純金利イールドは横ばいの2.23%でした。

 大統領選挙の結果が判明して以降、米国の長期金利が上昇しており、市場関係者の間では貸付けポートフォリオの収益性の向上を期待する声が大きいです。

 しかし、今のところ利ザヤの拡大は殆ど感じられません。

 その理由は、有利な金利が適用できるのは新規の貸出だけであり、過去に実行した融資はまだ低いレートのままだからです。つまり、収益性の改善が体感できるのは、あと二期くらい先の話になると思います。

 一方、足下の預金残高の成長は健全です。

 融資残高も良い感じで伸びています。

 さらに、貸付先の信用の状況も健全です。

 これらのことから、バンク・オブ・アメリカの業績は、2017年を通じて安定的に拡大してゆくと考えて良さそうです。

【JPモルガン・チェース】
法人向け、消費者向けの両方が好調

JPモルガン・チェースの第4四半期決算は、EPSが予想1.42ドルに対し1.71ドル、売上高が予想234.8億ドルに対し234億ドルでした。

JPモルガン・チェースは、法人向け、ならびに消費者向けビジネスの両方で、快調に飛ばしています。

 とりわけ同行の投資銀行部門は、フィー収入で世界No.1であるばかりでなく、他行を大きく引き離し始めています。債券部は前期に続き今期も好調で、売上高は+31%、一方、株式部は+8%でした。

【ウエルズファーゴ】
不正口座開設問題からの信用回復を目指す

ウエルズファーゴの第4四半期決算は、EPSが予想$1.00に対し96セント、売上高が予想223億ドルに対し216億ドルでした。

ウエルズファーゴは、去年、一部の行員がノルマ達成のため、顧客が頼んでもいない口座を次々に開設した事件が明るみに出ました。

 これを是正するため、同行は先日、新しいパフォーマンス評価体系を発表しました。

 そこでは先ず数値による営業目標を一切廃止しました。行員の成績評価をするにあたり、顧客満足度を最優先することにしたのです。具体的には、顧客サービス、得意顧客との関係強化、リスク・マネージメントなどを数値化し、ボーナスを決めることにしました。

 強引な営業が減った分、同行の非金利収入は落ち込みを見せています。

 しかし、ウエルズファーゴが今やらないといけないことは、目先の利益を追求することではありません。むしろ同行の信用を回復し、ブランド価値を守ることだと思います。

 その意味では、今回、新しい人事評価基準が明示されたことは、一歩前進と言えるでしょう。

 それから、ウエルズファーゴは行員の士気を鼓舞するため、賃金を+12%引き上げました。

 もうひとつ、良い兆候としては、同行の場合、純金利マージンに既に底打ち感が出ている点です。

ウエルズファーゴが、バンク・オブ・アメリカJPモルガン・チェースよりも一足先に貸付け利ザヤが拡大に転じた理由は、同社の得意分野が、より消費者に傾斜しているためだと思います。

市場関係者の胸中に渦巻く
新大統領に対する期待と不安

 さて今週は、金曜日(1月20日)に大統領就任式を控えています。経済指標で見る限り、米国の消費者や事業主はドナルド・トランプに期待を寄せています。

 一例として、1月13日に発表された12月のミシガン大学消費者信頼感指数は、98.2という高い水準でした。

 一方、1月10日に発表された12月の小規模事業楽観指数も、105.8と急伸しています。

 この反面、1月11日にトランプが行った記者会見では、大統領らしくないギスギスした場面があり、投資家を不安にしました。

1月20日の大統領就任式直後に、
トランプの口から何が出るか要注目

 市場関係者の間では、大統領就任式の直後に、トランプが一連の大統領令を発令すると見られています。

 大統領令とは、大統領が行政府の長の立場で連邦政府の役職員に対して発する業務命令です。これまでに1万3千もの大統領令が発令されてきました。大統領令は法律ではありませんが、時として法律と同じくらい効果を持ちます。

 大統領令に加えて、トランプがやるかもしれないことのひとつは、北米自由貿易協定(NAFTA)から脱退の通告です。

 同協定には、それを終わらせる手続きの方法が規定されており、それによると、大統領が議会の承認を得ることなく、大統領の一存で脱退の通告をする事が出来ます。その場合、6カ月の猶予の後、協定が無効になります。

 また、NAFTAをやめない場合でも、大統領は個々の局面で関税を課す権限を持っています。

 もうひとつ大統領の一存で出来ることに、中国製品に45%の関税をかけることがあります。この根拠になっているのは1974年通商法です。

 そこでは先ず、アメリカ合衆国通商代表部(USTR)が他国の貿易のやり方を不公正だと認定することが必要です。

 USTRは大統領府の中に設けられているため、実質的には大統領の思い通りに動くと思われます。ちなみにドナルド・トランプは、USTR代表に、対中強硬派で知られるロバート・ライトハイザー氏を指名しています。

【今週のまとめ】
金曜日の大統領就任式まで、慎重な売買を

 今週の注目イベントは、なんといっても金曜日の大統領就任式です。大統領就任式の後は、いろいろな材料が飛び出す可能性があるので、それらをじっくり見極めた上で動いた方が良いと思います。

【※米国株を買うならこちらの記事もチェック!】
米国株投資で注意が必要な「為替」と「税金」とは?「特定口座(源泉徴収あり)」か「NISA口座」で投資をして、口座内に「米ドル」を残さないのがポイント!

※証券や銀行の口座開設、クレジットカードの入会などを申し込む際には必ず各社のサイトをご確認ください。なお、当サイトはアフィリエイト広告を採用しており、掲載各社のサービスに申し込むとアフィリエイトプログラムによる収益を得る場合があります。
証券会社(ネット証券)比較!売買手数料で比較ページへ
ネット証券会社(証券会社)比較!取引ツールで比較ページへ
 つみたてNISA(積立NISA)おすすめ比較&徹底解説ページへ
証券会社(ネット証券)比較!人気の証券会社で比較ページへ
ネット証券会社(証券会社)比較!株アプリで比較ページへ
 iDeCo(個人型確定拠出年金)おすすめ比較&徹底解説!詳しくはこちら!
ネット証券会社(証券会社)比較!最短で口座開設できる証券会社で比較ページへ
ネット証券会社(証券会社)比較!外国株で比較ページへ
桐谷さんの株主優待銘柄ページへ
証券会社(ネット証券)比較IPO(新規上場)比較ページへ
ネット証券会社(証券会社)比較!キャンペーンで比較ページへ
証券会社(ネット証券)比較!総合比較ページへ
【2024年7月1日時点】

「米国株」取扱数が多いおすすめ証券会社

◆マネックス証券 ⇒詳細情報ページへ
米国株の取扱銘柄数 取扱手数料(税込)
約4900銘柄 <現物取引>約定代金の0.495%(上限22米ドル)※買付時の為替手数料が無料/<信用取引>約定代金の0.33%(上限16.5米ドル)
【マネックス証券のおすすめポイント】
外国株の取扱銘柄数はトップクラス! また、米国株の買付時の為替手数料が0円(売却時は1ドルあたり25銭)となるキャンペーンが長期継続しており、実質的な取引コストを抑えることができる。さらに、外国株取引口座に初回入金した日から20日間は、米国株取引手数料(税込)が最大3万円がキャッシュバックされる。米国ETFの中で「米国ETF買い放題プログラム」対象21銘柄は、実質手数料無料(キャッシュバック)で取引が可能。米国株の積立サービス「米国株定期買付サービス(毎月買付)」は25ドルから。コツコツ投資したい人に便利なサービス。米国株は、時間外取引に加え、店頭取引サービスもあり日本時間の日中でも売買できる。また、NISA口座なら、日本株の売買手数料が無料なのに加え、外国株の購入手数料も全額キャッシュバックされて実質無料! 企業分析機能も充実しており、一定の条件をクリアすれば、銘柄分析ツール「銘柄スカウター米国株」「銘柄スカウター中国株」が無料で利用できる。
【関連記事】
◆【マネックス証券の特徴とおすすめポイントを解説】「単元未満株」の売買手数料の安さ&取扱銘柄の多さに加え、「米国株・中国株」の充実度も業界最強レベル!
【米国株投資おすすめ証券会社】マネックス証券の公式サイトはこちら
◆SBI証券 ⇒詳細情報ページへ
米国株の取扱銘柄数 取扱手数料(税込)
約5300銘柄 <現物取引>約定代金の0.495%(上限22米ドル)/<信用取引>約定代金の0.33%(上限16.5米ドル)
【SBI証券のおすすめポイント】
ネット証券最大手のひとつだけあって、米国から中国、韓国、アセアン各国まで、外国株式のラインナップの広さはダントツ! 米国株は手数料が最低0米ドルから取引可能で、一部米国ETFは手数料無料で取引できる。また、2023年12月1日から米ドルの為替レートを「0円」に引き下げたので、取引コストがその分割安になった。さらにNISA口座なら米国株式の買付手数料が無料なので、取引コストを一切かけずにトレードできる。米国株を積立購入したい人には「米国株式・ETF定期買付サービス」が便利。また、米国株の信用取引も可能。さらに、リアルタイムの米国株価、48種類の米国指数および板情報を無料で閲覧できる点もメリットだ。米国企業情報のレポート「One Pager」、銘柄検索に使える「米国株式決算スケジュールページ」や「米国テーマ・キーワード検索」、上場予定銘柄を紹介する「IPOスピードキャッチ!(米国・中国)」など情報サービスも多彩。「SBI 証券 米国株アプリ」は「米国市場ランキング」「ビジュアル決算」「銘柄ニュース」などの機能が充実している。
【関連記事】
◆【SBI証券の特徴とおすすめポイントを解説!】株式投資の売買手数料の安さは業界トップクラス! IPOや米国株、夜間取引など、商品・サービスも充実
◆「株初心者&株主優待初心者が口座開設するなら、おすすめのネット証券はどこですか?」桐谷さんのおすすめは松井、SBI、東海東京の3社!
【米国株投資おすすめ証券会社】SBI証券の公式サイトはこちら
◆楽天証券 ⇒詳細情報ページへ
米国株の取扱銘柄数 取扱手数料(税込)
約4750銘柄 <現物取引>約定代金の0.495%(上限22米ドル)/<信用取引>約定代金の0.33%(上限16.5米ドル)
【楽天証券おすすめポイント】
米国、中国(香港)、アセアン各国(シンガポール、タイ、マレーシア、インドネシア)と幅広い銘柄がそろっており、米国株の信用取引も利用可能! 指定の米国ETF15銘柄については買付手数料が無料で取引ができるのもお得。さらに、2023年12月からは米ドル⇔円の為替取引が完全無料! NISA口座なら米国株の売買手数料が0円(無料)なのもメリットだ。米国株の注文受付時間が土日、米国休場を含む日本時間の朝8時~翌朝6時と長いので、注文が出しやすいのもメリット。米国株式と米国株価指数のリアルタイム株価、さらに米国決算速報を無料で提供。ロイター配信の米国株個別銘柄ニュースが、すぐに日本語に自動翻訳されて配信されるのもメリット。米国株の積立投資も可能で、積立額は1回3000円からとお手軽。楽天ポイントを使っての買付もできる。銘柄探しには、財務指標やテクニカル分析などの複数条件から対象銘柄を検索できる「米国株スーパースクリーナー」が役に立つ。
【関連記事】
【楽天証券おすすめのポイントは?】トレードツール「MARKETSPEED」がおすすめ!投資信託や米国や中国株などの海外株式も充実!
◆【楽天証券の株アプリ/iSPEEDを徹底研究!】ログインなしでも利用可能。個別銘柄情報が見やすい!
【米国株投資おすすめ証券会社】楽天証券の公式サイトはこちら
◆DMM.com証券(DMM株) ⇒詳細情報ページへ
米国株の取扱銘柄数 取扱手数料(税込)
約2400銘柄 無料
【DMM.com証券おすすめポイント】
米国株の売買手数料が完全無料なので、取引コストに関しては割安! ただし、配当金が円に両替される際の為替スプレッドが1ドルあたり1円と高いので、配当狙いで長期保有する人は注意が必要だ。他社と違う点としては、外貨建ての口座がなく、売却時の代金や配当が自動的に米ドルから円に交換されること。米ドルで持っておきたい人には向かないが、すべて円で取引されるため初心者にとってはわかりやすいシステムと言えるだろう。また、米国株式と国内株式が同じ無料取引ツールで一元管理できるのもわかりやすい。米国株の情報として、米国株式コラムページを設置。ダウ・ジョーンズ社が発行する「バロンズ拾い読み」も掲載されている。
【関連記事】
◆DMM.com証券「DMM株」は、売買手数料が安い!大手ネット証券との売買コスト比較から申込み方法、お得なキャンペーン情報まで「DMM株」を徹底解説!
◆【証券会社比較】DMM.com証券(DMM株)の「現物手数料」「信用取引コスト」から「取扱商品」、さらには「最新のキャンペーン情報」までまとめて紹介!
【米国株投資おすすめ証券会社】DMM.com証券の公式サイトはこちら
【米国株の売買手数料がなんと0円!】
DMM.com証券(DMM株)の公式サイトはこちら
本記事の情報は定期的に見直しを行っていますが、更新の関係で最新の情報と異なる場合があります。最新の情報は各社の公式サイトでご確認ください。

【ザイ投信グランプリ2024】を発表!本当にいい投資信託だけを表彰
【クレジットカード・オブ・ザ・イヤー 2023年版】2人の専門家がおすすめの「最優秀カード」が決定!2021年の最強クレジットカード(全8部門)を公開! 最短翌日!口座開設が早い証券会社は? おすすめ!ネット証券を徹底比較!おすすめネット証券のポイント付き
ZAiオンライン アクセスランキング
1カ月
1週間
24時間
ダイヤモンド・ザイ最新号のご案内
ダイヤモンド・ザイ最新号好評発売中!

攻めと守りの高配当株
NISAの攻略法
高配当株トップ300

9月号7月20日発売
定価780円(税込)
◆購入はコチラ!

楽天で「ダイヤモンド・ザイ」最新号をご購入の場合はコチラ!Amazonで購入される方はこちら!

[攻めと守りの高配当株]
◎巻頭企画
誌上初対談!
優待株で5億円超!桐谷広人さん×累計利益100億円!テスタさん

「どんな相場でも勝てる戦略で年後半に挑む」

◎第1特集
インフレに強い!NISAにもピッタリ!
攻めと守りの高配当株
●守り:持ちっぱなしOK!ド安定高配当株63

・過去最高に稼ぐ高配当株
・減配しない10年配当株

●攻め:配当と値上がり益を両取り!

欲バリ高配当株29
・さらに増配する高配当株
・稼ぐチカラがある高配当株
・中小型の増配株

●高配当株の達人 かんちさんの投資術
●隠れ高配当株に注目!
●武藤十夢のアガる高配当株教えて!


◎第2特集
勝ち組8人のリアルバイ!
8人8色の攻略法を大公開!NISAで何買ってる?
●成長投資枠は投信・ETFメイン
米高配当ETFをスポット購入/高配当株投信を積立など
●成長投資枠は株メイン
割安&高成長の配当株を長期保有/優良IPO株の当選待ち!など


◎第3特集
つみたて投資枠投信の6カ月の通信簿
●積立てた時の成績上位50本ランキング
●好成績で発進した8本を分析!

 

◎第4特集
株主総会2024-37社の突撃レポート!
●桐谷さんも参戦!要注目のお騒がせ株
ダイドーリミテッド/日産自動車/ニデック
●みんなが持ってる人気株
東京エレクトロン/ソフトバンクG/ソニーグループほか
●気になる高配当&金融株
三井住友FG/三菱HCキャピタル/オリックス
●ザイの新人記者がNTTの総会に初参加!
●2024年株主総会の4つの特徴


【別冊付録】
買いか売りかをズバリ判定!
利回り4.1%以上ぜんぶ載せ!
高配当株トップ300大診断

 

◎連載も充実!

◆おカネの本音!VOL.25ジャスティンさん
「働き方の常識を更新 エジプトで暮らせば月収5万円で悠々自適」
◆10倍株を探せ!IPO株研究所2024年6月編
「新興株市場の底打ちでIPO株も取引が活発化」
◆株入門マンガ恋する株式相場!VOL.93
「サイバー攻撃でヤりたい放題!?」
◆マンガどこから来てどこへ行くのか日本国
「困った場合の救済策も!奨学金を人生の重しにしない方法」
◆人気毎月分配型100本の「分配金」速報データ


>>「最新号蔵出し記事」はこちら!


「ダイヤモンド・ザイ」の定期購読をされる方はコチラ!


>>【お詫びと訂正】ダイヤモンド・ザイはコチラ

【法人カード・オブ・ザ・イヤー2023】 クレジットカードの専門家が選んだ 2023年おすすめ「法人カード」を発表! 「キャッシュレス決済」おすすめ比較 太田忠の日本株「中・小型株」アナリスト&ファンドマネジャーとして活躍。「勝つ」ための日本株ポートフォリオの作り方を提案する株式メルマガ&サロン

ダイヤモンド不動産研究所のお役立ち情報

ザイFX!のお役立ち情報

ダイヤモンドZAiオンラインαのお役立ち情報