IPO株の銘柄分析&予想

「ピーバンドットコム」のIPO情報総まとめ!スケジュールから幹事証券、注目度、銘柄分析、他のプリント基板・Eコマース企業との比較や予想まで解説![2017年3月10日 情報更新]

2017年2月3日公開(2022年3月29日更新)
ザイ・オンライン編集部
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会社名 ピーバンドットコム
市場・コード/業種 東証マザーズ・3559/卸売業
上場日 3月9日
申込期間(BB期間) 2月21日~2月27日
おすすめ証券会社 SBI証券SMBC日興証券松井証券岩井コスモ証券マネックス証券
フィスコ分析による
市場の注目度
★★★最高★5つ
初値(初値騰落率) 3530円(+113.94%)
最新チャート 【クリックで最新チャートへ】

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【目次】(クリックで該当する情報へ移動します)
▼いつ申し込んで、いつ購入する?(ブックビルディング期間、上場日など)
▼どこの証券会社で申し込める?(幹事証券会社)
▼いくらで買える?(仮条件・公募価格・予想PER・初値・初値騰落率など)
▼発行株数・単元数・公開規模は?

▼どんな会社?
▼業績データ/業績コメント
▼企業の詳細情報/銘柄紹介
▼投資のポイント

 

ピーバンドットコムのIPOは、いつ申し込んで、いつ購入する?
(ブックビルディング期間、上場日など)

■スケジュール
仮条件提示 2月17日
ブックビルディング(抽選申込)期間 2月21日~2月27日
公開価格決定 2月28日
購入申込期間 3月2日~3月7日
払込日 3月8日
上場日 3月9日

ピーバンドットコムのIPOは、どこの証券会社で申し込める?
(主幹事証券会社・幹事証券会社・委託販売証券会社など)

■取り扱い証券会社(2017年3月2日時点。割当は変更になる場合があります)
証券会社名
(※青文字はクリックで詳細ページへ)
引受シェア 口座開設
SBI証券(主幹事証券)
[最短翌日に取引可能]
87.9
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SMBC日興証券
[最短3日で取引可能]
4.7
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松井証券
[最短3日で取引可能]
1.9
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岩井コスモ証券
[最短3日で取引可能]
0.9
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マネックス証券
[最短2日で取引可能]
0.9%
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藍澤證券 0.9%  
エース証券 0.9%  
極東証券 0.9%  
東洋証券 0.9%  

ピーバンドットコムのIPOは、いくらで買える? 割安/割高?
(仮条件・公募価格・予想PER・初値・初値騰落率など)

■価格情報
想定発行価格(※1) 1550
仮条件
[予想PER(※2)
1530~1650円
24.6倍~26.6倍]
公募価格 1650円
初値 3530円
初値騰落率 +113.94%
予想トレーディングレンジ(※3) 1600円~3500円
最新チャート 【クリックで最新チャートへ】
※1 有価証券届出書提出時。※2 予想EPS=今期(IPO時)予想純利益÷上場時発行済株式数、から計算したもの。※3 期間は上場後1年を想定。
■類似会社3社の予想PER(2017年2月16日終値の株価と会社側予想から計算)
会社名 ※クリックで最新チャートへ 予想PER
【3社平均】 37.7倍
アスクル<2678> 31.3倍(連)
MonotaRO<3064> 49.9倍(連)
ミスミG<9962> 31.8倍(連)

 予想EPSから割り出した仮条件の予想PERと、類似会社3社の平均PERと比較すると、本銘柄の公開価格は類似会社より割安と判断できる。

ピーバンドットコムの発行株数・単元数・公開規模は?

■株数などに関する情報
発行済株式数(上場時) 219万株(予定)
公開株式数 公募15万株  売出65万株
(オーバーアロットメントによる売出6万株)
想定公開規模(※1) 13.3億円(OA含む)
※1 有価証券届出書提出時における想定発行価格で計算。

ピーバンドットコムはプリント基板のECサイト運営

「ピーバンドットコム」公式サイトより

 プリント基板のEコマース事業の運営を行う。「P板.com」では、顧客がWebサイト上で希望する基板の仕様を選択すると、価格・納期・品質において最適な提携工場が自動選定され、納期コース別に価格が提示される。顧客はそれらを比較し、プリント基板を注文することができる。累計取引社数は1万8000社を超えている。

 プリント基板をEコマースで販売する製造業支援事業はIPOで一定の評価を受けるだろう。一方で、公開規模に軽量感はなく、売出株の多さをマイナス視する向きもあると考えられる。

 公開規模については14億円前後となる見込み。ベンチャーキャピタル保有株はなく、同日上場する企業もない。需給面はさほど悪くないが、3月はIPOラッシュの様相を呈しつつあり、公開規模による銘柄選別色が強まる可能性がある。

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ピーバンドットコムの業績データ

■業績推移(単位:百万円・% )
決算期 売上高
(伸び率)
経常利益
(伸び率)
純利益
(伸び率)
2013/3 1,287
(―)
61
(―)
41
(―)
2014/3 1,515
(17.7%)
84
37.9%
51
(22.5%)
2015/3 1,684
(11.1%)
70
(-16.5%)
48
(-4.4%)
2016/3 1,717
(1.9%)
67
(-3.7%)
61
(26.1%)
2017/3予 1,817
(5.8%)
212
(212.0%)
136
(120.9%)
2016/12 3Q 1,324
(―)
164
(―)
108
(―)
予想EPS(※)
/配当
単独:62.10円/0.00円
※予想EPSは「今期(IPO時)予想純利益÷上場時発行済株式数」で計算したもの。

ピーバンドットコムの業績コメント

 2017年3月期の業績は、売上高が前期比5.8%増の18.1億円、経常利益が同212.0%増の2.1億円と増収増益の見通しとなっている。

 足元では、同社が所属する電子回路基板産業は横ばい成長(微増)がより顕著となった。このような状況の下、同社ではこれまで培ったウェブ・マーケティングのノウハウや実績を元に、GoogleやYahoo!等の検索エンジンにおいて、顧客がプリント基板に関連するキーワードをインターネット検索した際に、検索結果で同社のウェブサイトが上位に表示されるようにする「検索エンジン最適化(SEO対策)」の取り組みや、同検索エンジンが販売する「インターネット広告(リスティング広告)」への出稿を主軸として、新規会員登録(リード顧客)の獲得活動を積極的に展開した。

 また、既存顧客からの収益の最大化を目論み、製品量産向けの「量産コース」の専用ページをオープンし、需要拡大を図るとともに、既存顧客へ訪問を行い対面でのサポートの強化も行っている。

 なお、通期計画に対する第3四半期末時点における進捗率は、売上高13.2億円で72.8%、経常利益1.6億円で77.3%となっている。

ピーバンドットコムの詳細情報

■基本情報
所在地 東京都千代田区五番町14番地 国際中正会館10F
代表者名(生年月日) 代表取締役 田坂 正樹(昭和46年6月13日生)
設立 平成14年4月5日
資本金 3400万円(平成29年2月3日現在)
従業員数 17人(平成28年12月31日現在)
事業内容 プリント基板のEコマース事業の運営
■売上高構成比率(2016/3期 実績)
品目 金額 比率
プリント基板Eコマース事業 1,717 百万円 100.0%
合計 1,717 百万円 100.0%
■大株主上位3位
順位 株主名 保有株数 保有シェア
1 田中 一宏 102万3000株 50.15%
2 株式会社インフロー 77万7000株 38.09%
3 田坂 正樹 24万 11.76%
合計   204万 100.00%
■その他情報
手取金の使途 設備資金及び運転資金として、1.システム開発、商用システムハードウェア(サーバ)の増強、2.人材採用費、3.広告宣伝費に充当する予定。
関係会社
VC売却可能分(推定) 株(売出し・保有期間などの制限があるもの以外)
直近有償第三者割当 年月日
割当先
発行価格
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ピーバンドットコムの銘柄紹介

 主にEコマースを利用した通信販売によって、自動車、テレビ、スマートフォン、医療機器などの各電子機器に使用される主要部品の1つであるプリント基板を、国内の製造業を中心とした顧客に対して販売している。

 創業当初は、製品開発工程の中でも一部にあたるプリント基板製造の市場に対してビジネス展開を行っていたが、現在では、基板を製造するためのデータの設計や、完成した基板への部品の実装、電子機器などを収めるケース(筐体:きょうたい)の製造等、基板製造の前後の工程でもサービスを展開しており、製品開発の上流から下流まで、幅広くサポートしている。

 同社のサービスはWebサイト上で注文手続きが完結し、少量・短納期の注文に対しても柔軟な対応が可能であることなどから、中小・ベンチャー企業にとって利用しやすいモデルであり、これまでメインの顧客層となっていた。近年では、大手企業からの注文も拡大しており、業界において長年にわたりEコマース形式でサービスを展開している企業として、これまでの実績と対応への信頼を得ている。同社の展開する事業概要は以下のとおり。

(1)プリント基板のEコマース「P板.com」

 プリント基板のECサイト「P板.com」の運営を行っている。
 「P板.com」では、顧客が同社Webサイト上で注文したい基板の仕様を選択すると、国内または海外の提携仕入先の中から最適な価格・納期・品質で製造できる工場が自動選定され、4つの納期のコースに合わせた見積金額が提示される。顧客は提示された見積・納期の中から選択し、プリント基板を注文することができる。

 同社では、注文時に顧客から提示された基板の設計図をカスタマーサポート部にて確認した後、ただちに見積時に選定された提携仕入先へシステムにて発注を行う仕組みとなっている。工場では、通常2、3日以内に製造が完了し、国内では工場からの直送により、海外からは一度国内の物流拠点を経由した上で、顧客の手元に届けられる。

(2)エンジニア向け技術情報サイト「@ele(アットマーク・エレ)」の運営

 同社ではプリント基板を扱う技術者のすそ野を広げるためのインフラ整備にも力を注いでいる。IoTの広がりに伴い、IT・エレクトロニクス業界のみならず、異業種による電子機器の開発需要が増えているため、エンジニア向け技術情報サイト「@ele(アットマーク・エレ)」をリリースし、主に若手エンジニアの育成の後押しを行っている。技術サイトを運営し専門的な情報を配信することで、同社への信頼度を向上させるともに、広報活動も平行して行い、同社サービスの利用へと繋げている。

(3)エンジニアの登竜門「GUGEN(ぐげん)コンテスト」の運営

 同社では電子機器業界の持続的な発展のためには、電気・電子エンジニアの人口拡大が不可欠と考えている。そのために、同社は2009年よりエンジニアにスポット当てる「電子工作コンテスト」を開催し、自身が作成した電子工作の作品を、一般客やメディアに披露できる場を提供してきた。

 以降、毎年開催しており、2013年に「GUGEN(ぐげん)」に名称を変更し、「社会における課題を解決するデバイス」と審査基準を改め、世の中に必要とされる作品の開発を業界のエンジニアに促した結果、今までの累計で1,000作品を超える作品が誕生している。同社のこのような活動は、メディアでもたびたび取り上げられ、同社の広報も兼ねた活動となっている。

ピーバンドットコムの投資のポイント

 プリント基板をEコマースで販売する製造業支援事業はIPOで一定の評価を受けるだろう。一方で、公開規模に軽量感はなく、売出株の多さをマイナス視する向きもあると考えられる。

SBI証券主幹事案件は2016年に13社あり、公開価格に対する初値騰落率は平均+96.6%と好調な結果となった。しかし、公開規模が10億円-20億円台だった4社の平均では+23.1%となっている。同証券の主幹事案件はネット投資家の積極参加が期待される一方、短期の値動きの良さを求める資金が向かう傾向も見られる。

 同社は、プリント基板のEコマース「P板.com(ピーバンドットコム)」の運営を中心に事業を行っている。プリント基板は、自動車、テレビ、スマートフォン、医療機器などあらゆる電子機器に使われる主要な部品である。「P板.com」では、顧客がWebサイト上で希望する基板の仕様を選択すると、価格・納期・品質において最適な提携工場が自動選定され、納期コース別に価格が提示される。顧客はそれらを比較し、プリント基板を注文することができる。

 現在は、国内大手企業、中小製造業、学校・研究開発機関、個人事業主に至る幅広い顧客層から支持を得ており、累計取引社数は1万8000社を超えている。また、エンジニア向け技術情報サイト「@ele(アットマーク・エレ)」やエンジニアの登竜門である「GUGEN(ぐげん)コンテスト」の運営も行っている。

 業績面について、2017年3月期は売上高が前期比5.8%増の18.1億円、経常利益が同212.0%増の2.1億円と増収増益の見通しとなっている。新規利用顧客の増加で増収が見込まれるほか、仕入原価低減による粗利率改善や販管費の削減が利益増に寄与する。第3四半期までの進捗率も経常利益で77.3%と順調である。

 想定仮条件水準の今期予想PERは23~27倍程度となる。メーカーとの比較で割高に映る可能性があるものの、BtoB向けECサイト運営ではMonotaRO<3064>など高評価の企業が目立つ。

 公開規模については14億円前後となる見込み。ベンチャーキャピタル保有株はなく、同日上場する企業もないため、需給面はさほど悪くない。足元でIPO人気が高まっていることも追い風となるだろう。しかし、3月はIPOラッシュの様相を呈しつつあり、公開規模による銘柄選別色が強まる可能性がある。前述したとおり軽量感を重視する投資家が初値買いを手控えることも想定しておきたい。

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◆SMBC日興証券
主幹事数(上)/取扱銘柄数(下) ネット配分・抽選方法 口座数
2023 2022 2021
19社
52社
24社
47社
26社
80社
10%:1人1票の平等抽選
最大5%:「ステージ別抽選」
※1
345万
【ポイント】
大手証券の中でもIPOに力を入れており、例年、主幹事数・取り扱い銘柄数ともに全証券会社中でトップクラス! また、国内五大証券会社のひとつだけあり「日本郵政グループ3社」や「JR九州」「ソフトバンク」などの超大型IPOでは、主幹事証券の1社として名を連ねることも多い。10%分の同率抽選では、1人1単元しか申し込めないので資金量に関係なく誰でも同じ当選確率となっているのがメリット。さらに、2019年2月からは、預かり資産などによって当選確率が変わる「ステージ別抽選」がスタート。平等抽選に外れた人を対象にした追加抽選で、最高ランクの「プラチナ」だと1人25票が割り当てられて当選確率が大幅にアップする。
※1 預かり資産残高などによって決まる「ステージ」ごとに、別途抽選票数が割り当てられる。
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◆SBI証券
主幹事数(上)/取扱銘柄数(下) ネット配分・抽選方法 口座数
2023 2022 2021
21社
91社
13社
89社
21社
122社
60%:1単元1票の平等抽選
30%:「IPOチャレンジポイント」順に配分
10%:知識・経験・資力と取引状況を踏まえて配分
1245万
【ポイント】
ネット証券にもかかわらず、主幹事数、取扱銘柄数ともに大手証券会社に引けをとらない実績を誇る。特に取扱銘柄数がダントツで、2023年は全96社中91社と約95%のIPO銘柄を取り扱った。つまり、SBI証券の口座さえ持っていれば、ほとんどのIPO銘柄に申し込めると考えていいだろう。個人投資家への配分の100%がネット投資家へ配分されるのも魅力。1単元1票の抽選なので、多くの単元を申し込むほど当選確率は高くなる当選確率がアップする「IPOチャレンジポイント」が、資金量・取引量と関係なく、IPOに申し込み続ければ誰にでも貯められるのもメリットだ。また、スマートフォン専用サイトでIPOの申し込みや情報確認ができるのも便利。
※SBIネオトレード証券、FOLIOの口座数を含んだSBIグループ全体の口座数。
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※ 主幹事数、取扱銘柄数はREITを除く。口座数は2023年12月末時点。
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IPOの主幹事数が業界トップクラスで
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