洋服代を節約しつつ最新ファッションを楽しむ方法を伝授！「フリマアプリ」「定額レンタルサービス」を使い、お得な価格で洋服をゲットするコツとは？

　家計の中でも、「被服費」は人によって予算にバラつきのある費目でしょう。「洋服は、去年の冬のセールで買ったのが最後」などという具合に、普段はほとんどかけていない人もいる一方で、「毎月、食費以上に被服費がかさむ」という人も少なくありません。

　そんな洋服好きの人が、我慢しすぎずに被服費を節約するための方法が、いくつかあります。代表的なのは、今やおなじみとなった「フリマアプリ」を活用すること。フリマアプリを活用すれば、中古の服を安く買い、お得にファッションを楽しむことができます。

　読者のみなさんの中には、フリマアプリをまだ利用したことがない人や、利用したものの失敗した経験を持つ人もいるかもしれません。

　そこで今回は、フリマアプリの魅力やメリット・デメリット、注意点について解説します。また、後半では、やはり被服費節約のために役に立つ、洋服の定額レンタルサービスについても紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。

フリマアプリでは格安で服を買い、高く売ることもできる！

　近年、フリマアプリはどんどんメジャーになり、利用する人も増えています。「メルカリ」などの大手フリマアプリ運営会社のテレビCMを目にしたことがある方も多いでしょう。

　そもそもフリマアプリとは、オンライン上で主に個人同士が物の売り買いを行える、「仮想フリーマーケット」のようなもの。スマートフォンのアプリで商品撮影、出品、落札などの取引作業を手軽にできるため、主に若い世代からの支持を背景に、この数年で市場は大きく拡大しました。

　主要フリマアプリサービスとしては、最大級のユーザー数を誇る「メルカリ」や、レディースファッションに強みを持つ「Fril（フリル）」、楽天が運営する「ラクマ」などが挙げられます。

　オンラインでの売買取引といえば、昔からあるのがネットオークションです。このネットオークションと違い、フリマアプリは固定価格での取引が基本になっています。

　他の参加者との競り合いながら売買するオークションも楽しいのですが、一方で時間も手間もかかるのは事実。その点、フリマアプリは最初に出品者が価格を決め、それに納得した購入者が落札すれば取引が成立するのでスピーディーです。

　ちなみに、「メルカリ」では売買成立した商品の約50％が、「出品してから24時間以内の商品」だったというデータもあり、この反応の速さは魅力的です。

　見知らぬ相手と個人間で取引をするとなると、不安を感じる人も多いかもしれません。しかし、フリマアプリは間に運営サービス会社が入るので、金銭支払いなどにまつわるトラブルが起きにくいのも特徴です。

　個人情報は運営サービス会社が管理。売上金も運営元がいったん預かり、購入者に商品が届いたことを確認してから支払う仕組みで、安心感があります。

フリマアプリで失敗せずに目当ての品をゲットするコツとは？

　私もこれまでに、売り手としても買い手としてもフリマアプリを利用したことがあります。

　自分で売るのは、商品を上手に撮影したり、出品説明を入力したりといった手間がかかるので、初心者にはなかなか難しいところがあります。場数をこなして慣れるまでは、売りたくても売れないことが多いかもしれません。

　一方、買う側であれば参加するのはとても簡単で、なおかつ、たしかにお得だと感じました。私の買い物履歴を一部紹介すると、たとえば定価なら数万円はするであろうツイードのセットアップを6000円、定価1万円程度のカットソーを1000円で手に入れることができました。ほかにも、何度となくお得な買い物に成功しています。

　現在までに特にトラブルはなく、買ったものが粗悪品だったり、ニセモノだったりといった失敗の経験もありません。失敗しないために私が注意しているのは以下の点です（経験者の方にとっては当たり前のことばかりなので、初心者の方向けのアドバイスとお考えください）。

(1)商品写真をよく確認する
　デザインをチェックするのはもちろんですが、それ以上に状態をよく確認します。シミやひっかき傷などのダメージがある場合、その部分をクローズアップした写真が併せて載っていることが多いので、それを確認できたもののみ買うようにしましょう。そうすれば、届いてから「予想以上のダメージだった」などとがっかりすることを防げます。

(2)その出品者の他の出品物も確認する
　商品説明や評価だけでなく、その出品者が出品している他の品物のページもチェックします。すると「状態を正確に表記するタイプの出品者だな」などと、出品者の特徴が見えてくるので、信用できる出品者と判断できれば“買い”です。

　個人的には、今後はもっと売り手側としても参加してみたいと考えています。断捨離が継続的にブームですが、不用品を処分する際、どれだけ手間と時間をかけられるかで、「利ざや」は変わってきます。リサイクルショップなどに売るだけなら、それほどの手間や時間はかかりませんが、査定価格は低め。ブランド服でも1着100円という査定額もあり得ます。

　フリマアプリの場合、撮影から発送までの取引作業を行う必要はあるものの、自由に値付けできるので、物によっては購入時とさほど変わらない価格で売れることも。つまり、手間暇をかける価値があるのです。

　格安で服を買いたい、できるだけ高く売りたい、両者にとって、フリマアプリはとても有力な選択肢と言えます。

「服の定額レンタルサービス」で、衣類は買わずに借りて済ます！

　さらに、私が最近注目しているのが「服の定額レンタルサービス」です。新しい服を色々着たいという気持ちを満たすには、ぴったりと言えるサービスです。

　定額の月額利用料を支払うことで、洋服やファッション小物をレンタルできるサービスはいくつかありますが、代表格は「airCloset（エアークローゼット）」や「SUSTINA(サスティナ)」あたりでしょうか。

 「airCloset」は、ファッションレンタルサービスの先駆けとなった存在。2017年10月時点では、女性限定サービスです。定額料金を支払うことで、毎回3着ずつ洋服のレンタルが可能。コースがいくつかありますが、レンタル回数・期限が無制限の「レギュラーコース」で、利用料金は月額9800円（税抜）です。

　なお、送られてくる洋服は、事前に登録したサイズなどの情報を元に、スタイリストが選んでくれるのが特徴。いつも同じような服ばかり買ってしまうという人は、新鮮な気持ちでファッションを楽しむことができそうです。

　送料やクリーニング代は不要で、気に入れば買い取ってもOK。試着して服を買いたいけれど、忙しくて買いに行く時間がない…という人にも向いているでしょう。また、そこまで借りる服を頻繁に交換しなくていい場合は、月1回・3着の服が届く「ライト」コース」（6800円・税抜）もあります。

「SUSTINA」なら、メンズやキッズの服も借り放題！

　続いて「SUSTINA」は、最初にサイト上から自分で決まった枚数分だけアイテムを選び、仮想クローゼットを作る仕組みになっています。選べるアイテムの数は15枚・30枚・50枚・100枚のコースがあり、それぞれ定額料金を支払うと、アイテムをずっと借り続けることができます。1カ月に何枚か、無料で交換することも可能です（コースごとに異なりますが、1着～20着まで交換可）。

　その他のレンタルサービスはレディースだけという場合が多いですが、「SUSTINA」は2017年夏からメンズ・キッズの取り扱いが始まっているので、家族全員の服を借りて、すべてレンタル品でコーディネイトすることもできます。

　私も現在、「SUSTINA」の「15アイテムプラン」を利用しています。毎月15アイテムを借り続けられるもので、夫婦でシェアすることにして、最初に私の服を12着、夫の服を3着レンタルしました。

　15着を選ぶ時点で、コーディネイトに悩んで時間がかかりましたが、これはファッション好きな人にとっては、むしろ楽しみな部分でしょう。見たところハイブランドよりもカジュアルなブランドが多く、なかには「H&M」や「ユニクロ」などのファストファッションもありました。

　そのため、基本は普段使いの洋服を借りるイメージですが、着用する頻度が少ない冠婚葬祭用のスーツをレンタルしたり、期間限定でしか利用しない冬物衣料を選択したりと、上手に使えば節約につながります。

　お子さんがいる家庭なら、すぐにサイズアウトする子ども服をレンタルするというのも、節約になりますし、やみくもにモノを増やしたくない人にも適しているでしょう。

　なお、15アイテムの場合は月額利用料3900円（税抜）。このコースだと、月1点は無料で交換できます。1点を超えて交換したいときには、1アイテムあたり550円かかるので、なるべく交換しないで済むように、最初に定番として使いまわせそうな商品を選択するのがコツと言えそうです。

ファッションの楽しみ方も多様化してきている！

　通常のショッピングと違い、レンタルサービスは月額利用料が原則として定額なので、うっかり「気づいたら予算をはるかに超えて買い物していた」というミスを防げます。

　そのほかに、実際に利用してみて感じたのは、「比較的手ごろな価格で、新しいファッションを気軽に楽しめるのは、料金以上に気持ちを上げてくれる」ということ。しかも、「SUSTINA」の場合、今のところのルールでは、汚したりキズがついたりしても、メンテナンス代金は月額料金に含まれており、無料で対応してもらえるので、その点でも気軽に借りることができます。

　なお、「SUSTINA」は、まだ十分着られる服が、大量に廃棄されていることを背景として生み出されたサービスということです。この理念に共感する方も、利用を検討してみたらいいかもしれません。

　近年「シンプルライフ」や「ミニマリズム」が注目され、物を所有する時代からシェアする時代になりつつあります。家計にも環境にも優しいファッションのレンタルサービスや、フリマアプリによるリユースは、今後ますます成長していく分野となるでしょう。

（取材・構成／麻宮しま）