IPO株の銘柄分析&予想

「大英産業」のIPOの情報の総まとめ!スケジュールから幹事証券、注目度、銘柄分析、他のマンション一戸建て分譲企業との比較や予想まで解説![2019年6月21日 情報更新]

2019年4月26日公開(2022年3月29日更新)
ザイ・オンライン編集部
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会社名 大英産業
市場・コード/業種 福証・2974/不動産業
上場日 6月4日
申込期間(BB期間) 5月20日~5月24日
おすすめ証券会社 SMBC日興証券SBI証券マネックス証券岡三オンライン証券DMM.com証券
フィスコ分析による
市場の注目度
★★最高★5つ
初値(初値騰落率) 1330円(-12.50%)
最新チャート 【クリックで最新チャートへ】

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大英産業が6月4日にIPO(新規上場)!

「大英産業」の公式サイトより

 大英産業は、2019年4月25日、福岡証券取引所に上場承認され、同年6月4日にIPO(新規上場)することが決定した。

 大英産業は1968年11月28日に設立された。新築マンションの分譲を中心とした「マンション事業」と、新築一戸建ての分譲を中心とした「住宅事業」を主な事業としている。

【目次】(クリックで該当する情報へ移動します)
▼いつ申し込んで、いつ購入する?(ブックビルディング期間、上場日など)
▼どこの証券会社で申し込める?(幹事証券会社)
▼いくらで買える?(仮条件・公募価格・予想PER・初値・初値騰落率など)
▼発行株数・単元数・公開規模は?

▼どんな会社?
▼業績データ/業績コメント
▼企業の詳細情報/銘柄紹介
▼投資のポイント

 

大英産業のIPOは、いつ申し込んで、いつ購入する?
(ブックビルディング期間、上場日など)

■スケジュール
仮条件提示 5月16日
ブックビルディング(抽選申込)期間 5月20日~5月24日
公開価格決定 5月27日
購入申込期間 5月28日~5月31日
払込日 6月3日
上場日 6月4日

大英産業のIPOは、どこの証券会社で申し込める?
(主幹事証券会社・幹事証券会社・委託販売証券会社など)

■取り扱い証券会社(2019年5月21日時点。割当は変更になる場合があります)
証券会社名
(※青文字はクリックで詳細ページへ)
引受シェア 口座開設
SMBC日興証券
[最短3日で取引可能]
6.8
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SBI証券
[最短翌日に取引可能]
5.8
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マネックス証券
[最短2日後に取引可能]
1.9
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岡三オンライン証券
[最短2日後に取引可能]
公式サイトはこちら!
DMM.com証券
※委託販売の配分がなかったため取扱中止
 
エイチ・エス証券(主幹事証券) 71.0  
岡三証券 5.8%  
FFG証券 3.9  
西日本シティTT証券 3.9%  
ひろぎん証券 1.0  

大英産業のIPOは、いくらで買える? 割安/割高?
(仮条件・公募価格・予想PER・初値・初値騰落率など)

■価格情報
想定発行価格(※1) 1500
仮条件
[予想PER(※2)
1420~1520円
3.8倍~4.1倍]
公募価格 1520円
初値 1330円
初値騰落率 -12.50%
予想トレーディングレンジ(※3) 1400円~1900円
最新チャート 【クリックで最新チャートへ】
※1 有価証券届出書提出時。※2 予想EPS=今期(IPO時)予想純利益÷上場時発行済株式数、から計算したもの。※3 期間は上場後1年を想定。
■類似会社3社の予想PER(2019年5月15日ザラバの株価と会社側予想から計算)
会社名 ※クリックで最新チャートへ 予想PER
【3社平均】 6.1倍
エストラスト<3280> 4.7倍(連)
リベレステ<8887> 8.7倍
穴吹興産<8928> 4.9倍(連)

 予想EPSから割り出した仮条件の予想PERと、類似会社3社の平均PERと比較すると、本銘柄の公開価格は類似会社より割安と判断できる。

大英産業の発行株数・単元数・公開規模は?

■株数などに関する情報
発行済株式数(上場時) 325万2000株(予定)
公開株式数 公募31万2000株  売出12万3000株
(オーバーアロットメントによる売出1万5000株)
想定公開規模(※1) 6.8億円(OA含む)
※1 有価証券届出書提出時における想定発行価格で計算。

大英産業は九州地盤のデベロッパー

 新築マンションの分譲を中心としたマンション事業及び新築一戸建ての分譲を中心とした住宅事業を展開する。マンション事業では「サンパーク」、住宅事業では「サンコート」という自社ブランドを展開。マンション供給実績は7,000戸を超え、地域別では福岡県でマンション4,911戸、戸建2,329戸などの実績がある。

 マンション・戸建住宅関連企業は10月の消費増税の影響や東京五輪・パラリンピック後の市況悪化への懸念が根強く、IPO銘柄においても警戒されやすい。また地方の本則市場への単独上場となるため、注目度も高まりにくいだろう。一方、バリュエーション水準には割安感があり、下値不安はさほど大きくない。

 公開規模については7億円前後となる見込みで、地方市場への上場案件としては軽量感のある水準ではない。なお、令和第2号のIPOとなる。

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大英産業の業績データ

■業績推移(単位:百万円・% )
決算期 売上高
(伸び率)
経常利益
(伸び率)
純利益
(伸び率)
2015/9 22,528
(―)
723
(―)
403
(―)
2016/9 25,270
(12.2%)
856
(18.3%)
579
(43.4%)
2017/9 23,271
(-7.9%)
997
(16.5%)
701
(21.1%)
2018/9 27,664
(18.9%)
956
(-4.1%)
574
(-18.1%)
2019/9予
(―)

(―)

(―)
■連結業績推移(単位:百万円・% )
決算期 売上高
(伸び率)
経常利益
(伸び率)
純利益
(伸び率)
2017/9 23,396
(―)
1,030
(―)
724
(―)
2018/9 27,831
(19.0%)
971
(-5.6%)
583
(-19.5%)
2019/9予 31,113
(11.8%)
1,813
(86.6%)
1,201
(105.9%)
2018/12 1Q 3,668
(―)
▲ 260
(―)
▲ 174
(―)
予想EPS(※)
/配当
単独:-円 連結:369.31円/36.00円
予想EPSは「今期(IPO時)予想純利益÷上場時発行済株式数」で計算したもの

大英産業の業績コメント

  2019年9月期の業績は、売上高が前期比11.8%増の311.1億円、経常利益が同86.6%増の18.1億円と増収増益の見通しとなっている。

 同社グループが属する不動産業界においては、日銀の金融緩和政策の継続を背景に、実需は底堅い動きを示しており、事業環境はおおむね良好ではあるが、2019年10月の消費税増税を控えている等、今後の市場動向は油断できない見通しとなっている。

 このような事業環境のなか、同社は主力であるマンション事業及び住宅事業の開発・販売に注力するとともに、営業エリアにおけるシェアの獲得に向けた取り組みを進めてきた。

 マンション事業においては、今第1四半期(2018年10~12月)の業績は、当期間中に引渡ができる新規竣工物件がなく、竣工済物件の販売に注力した結果、売上高は6.7億円、引渡戸数はマンション分譲事業が19戸、タウンハウス分譲事業が2戸、セグメント損失は2.7億円となった。

 住宅事業においては、売上高は29.8億円、引渡戸数は分譲住宅事業が85戸、注文住宅事業が9戸、不動産流通事業が43戸、土地分譲事業が6筆、セグメント利益は1.9億円となった。

大英産業の詳細情報

■基本情報
所在地 北九州市八幡西区下上津役四丁目1番36号
代表者名(生年月日) 代表取締役社長 大園 信(昭和24年2月18日生)
設立 昭和43年11月28日
資本金 9800万円(平成31年4月25日現在)
従業員数 新規上場会社221人 連結会社233人(平成31年3月31日現在)
事業内容 新築マンションの分譲を中心としたマンション事業及び新築一戸建ての分譲を中心とした住宅事業
■売上高構成比率(2018/9期 実績)
品目 金額 比率
マンション事業 14,639 百万円 52.6%
住宅事業 13,133 百万円 47.2%
その他 58 百万円 0.2%
合計 27,831 百万円 100.0%
■大株主上位10位
順位 株主名 保有株数 保有シェア
1 大園 信 144万1800株 49.04%
2 一ノ瀬 知子 82万1400株 27.94%
3 大園 英彦 30万株 10.20%
4 つむぐ株式会社 28万5000株 9.69%
5 大英産業従業員持株会 7万2840株 2.48
6 宮地 弘行 7350株 0.25%
7 一ノ瀬 謙二 4185株 0.14%
8 岡本 達暁 2475株 0.08%
8 茅原 嘉晃 2475株 0.08%
8 竹内 和紀 2475株 0.08%
合計   294万株 100.00%
■その他情報
手取金の使途 マンション事業における分譲マンションプロジェクト借入金返済に充当する予定
関係会社 株式会社リビングサポート (連結子会社) マンション事業
株式会社大英工務店 (連結子会社) 住宅事業
VC売却可能分(推定) 株(売出し・保有期間などの制限があるもの以外)
直近有償第三者割当 年月日 -年-月-日
割当先
発行価格
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大英産業の銘柄紹介

 同社グループ(同社及び同社の関係会社)は、同社及び連結子会社2社(株式会社リビングサポート・株式会社大英工務店)で構成されており、新築マンションの分譲を中心とした「マンション事業」と、新築一戸建ての分譲を中心とした「住宅事業」を主な事業としている。

(1)マンション事業

 同社グループのマンション事業は4つの事業で構成されている。

 第1の事業は自社ブランド「サンパーク」を冠した新築の「マンション分譲事業」であり、主に沖縄県を除く九州全域と山口県において提供している。当事業ではデベロッパーとして商品企画部門と販売部門を一体としており、供給地域の顧客のニーズやトレンドを直接商品企画に反映することができる体制を構築している。1986年の事業開始からの供給実績は、7,000戸を超えている。

 第2の事業は「賃貸マンション販売事業」である。同社グループは、前述の地主や不動産仲介業者のみならず、金融機関や他業種からも土地情報を取得できるようになってきたが、当該土地情報のなかには分譲マンションにおける適性こそ満たさないものの、別の観点では事業化に繋げられる可能性のあるものもある。そういった土地情報から事業化した「サンクレシア」シリーズとは、賃貸マンションを建設し、土地と建物を一括で不動産投資を検討している人へ販売するものである。

 第3の事業は「タウンハウス分譲事業」である。タウンハウスとは、複数の木造一戸建てが連なって長屋のような外観を持ち、権利関係や管理方法は分譲マンション同様、区分所有の形態を採る住宅である。同社のマンション・戸建づくりのノウハウを生かせる要素が多く、今後注力すべき商品となっている。

 第4の事業は「マンション総合管理事業」である。同社の連結子会社であるリビングサポートにおいて、主に同社が供給した分譲マンションの管理事業を行っている。

(2)住宅事業

 同社グループの住宅事業は4つの事業で構成されている。

 第1の事業は、自社ブランド「サンコート」を冠した新築一戸建ての「分譲住宅事業」である。「サンコート」は、家事・育児・収納を重視した女性にとっての使いやすさがコンセプトであり、無駄なスペースをできるだけ作らずに収納空間として活用するコンパクト設計と、工事の分離発注により建設コストの削減に努めていることに特色がある。

 第2の事業は「注文住宅事業」で、分譲住宅事業でカバーできない需要に対して規格型の注文住宅を展開する事業である。分譲住宅事業で確立した豊富な土地情報網を生かし、土地取得から施工まで一貫した体制を構築している。

 第3の事業は「不動産流通事業」で、仕入れた中古住宅にリフォームを施し付加価値を付けたうえで転売するというビジネスモデルである。分譲住宅事業、注文住宅事業では予算条件を満たさない顧客のニーズに応えられる商品群を用意している。

 第4の事業は「土地分譲事業」である。前述のとおり、同社のデベロッパーとしての強みである地主や不動産仲介業者との信頼関係は、「サンコート」建設用地の仕入でも活かされている。これにより、土地情報の早期取得が可能となっている。

(3)その他

 上記の2事業のほか、以前分譲した大型団地等に上水や下水道などの供給を行う「水道供給事業」と、同社グループの所有する居住用物件と駐車場を賃貸する「不動産賃貸事業」を行っている。

大英産業の投資のポイント

 マンション・戸建住宅関連企業は10月の消費増税の影響や東京五輪・パラリンピック後の市況悪化への懸念が根強く、IPO銘柄においても警戒されやすい。また地方の本則市場への単独上場となるため、注目度も高まりにくいだろう。

 福証本則市場への単独上場でファイナンスを伴うIPOは、2013年8月のアメイズ<6076>以来の案件となる。アメイズは公開価格730円に対し初値797円(+9.2%)を付けたが、地方市場への単独上場案件の初値パフォーマンスは総じて低い。公開規模も地方市場への上場案件としては軽量感のある水準ではない。一方、バリュエーション水準には割安感があり、配当面での投資妙味も感じられる。下値不安はさほど大きくないと考えられる。

 同社グループは、本社のある福岡県北九州市を中心に、新築マンションの分譲を中心としたマンション事業と、新築一戸建ての分譲を中心とした住宅事業を展開する。前期実績で売上高の52.6%を占めるマンション事業は、4つの事業で構成されており、第1の事業は自社ブランド「サンパーク」を冠した新築のマンション分譲事業である。主に沖縄県を除く九州全域と山口県において提供している。第2の事業は賃貸マンション販売事業、第3の事業はタウンハウス分譲事業、第4の事業はマンション総合管理事業。

 同47.2%を占める住宅事業も4つの事業で構成されており、第1の事業は自社ブランド「サンコート」を冠した新築一戸建ての分譲住宅事業。第2の事業は注文住宅事業、第3の事業は不動産流通事業、第4の事業は土地分譲事業となる。福岡県全域と山口県、佐賀県の一部を商圏としている。地域別では福岡県でマンション4,911戸、戸建2,329戸、山口県でマンション438戸、戸建214戸、大分県でマンション563戸、宮崎県でマンション548戸などの実績がある。

 業績面について、2019年9月期は売上高が前期比11.8%増の311.1億円、経常利益が同86.6%増の18.1億円と増収増益の見通しとなっている。

 想定仮条件水準の今期予想PERは4倍前後となる。不動産セクターは全般にバリュエーション水準が低いものの、同社は類似企業と比較しても割安感のある水準と言える。配当は1株当たり36.0円を予定しており、想定仮条件水準の予想配当利回りは2%強となる。

 公開規模については7億円前後となる見込み。大園社長やその親族らが発行済株式の大半を保有しており、ベンチャーキャピタル保有株はない。公開規模は一般的なIPOとしては小型だが、地方市場への上場案件はより小さいものが多い。初値買いが入りにくい点も踏まえると、需給がタイト化するとは考えづらい。なお、5/30上場のバルテス<4442>に続く令和第2号のIPOとなる。

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[データ提供・銘柄分析]フィスコ 

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主幹事数(上)/取扱銘柄数(下) ネット配分・抽選方法 口座数
2023 2022 2021
19社
52社
24社
47社
26社
80社
10%:1人1票の平等抽選
最大5%:「ステージ別抽選」
※1
345万
【ポイント】
大手証券の中でもIPOに力を入れており、例年、主幹事数・取り扱い銘柄数ともに全証券会社中でトップクラス! また、国内五大証券会社のひとつだけあり「日本郵政グループ3社」や「JR九州」「ソフトバンク」などの超大型IPOでは、主幹事証券の1社として名を連ねることも多い。10%分の同率抽選では、1人1単元しか申し込めないので資金量に関係なく誰でも同じ当選確率となっているのがメリット。さらに、2019年2月からは、預かり資産などによって当選確率が変わる「ステージ別抽選」がスタート。平等抽選に外れた人を対象にした追加抽選で、最高ランクの「プラチナ」だと1人25票が割り当てられて当選確率が大幅にアップする。
※1 預かり資産残高などによって決まる「ステージ」ごとに、別途抽選票数が割り当てられる。
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◆SBI証券
主幹事数(上)/取扱銘柄数(下) ネット配分・抽選方法 口座数
2023 2022 2021
21社
91社
13社
89社
21社
122社
60%:1単元1票の平等抽選
30%:「IPOチャレンジポイント」順に配分
10%:知識・経験・資力と取引状況を踏まえて配分
1245万
【ポイント】
ネット証券にもかかわらず、主幹事数、取扱銘柄数ともに大手証券会社に引けをとらない実績を誇る。特に取扱銘柄数がダントツで、2023年は全96社中91社と約95%のIPO銘柄を取り扱った。つまり、SBI証券の口座さえ持っていれば、ほとんどのIPO銘柄に申し込めると考えていいだろう。個人投資家への配分の100%がネット投資家へ配分されるのも魅力。1単元1票の抽選なので、多くの単元を申し込むほど当選確率は高くなる当選確率がアップする「IPOチャレンジポイント」が、資金量・取引量と関係なく、IPOに申し込み続ければ誰にでも貯められるのもメリットだ。また、スマートフォン専用サイトでIPOの申し込みや情報確認ができるのも便利。
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