世界投資へのパスポート

米国株は、良いニュースが連発しても上昇しづらい
「買い疲れ」の状態に! 株式市場の過熱感を表す
プット・コール・ボリューム・レシオの低下に注意!

2019年12月16日公開(2022年3月29日更新)
広瀬 隆雄
facebook-share
twitter-icon
このエントリーをはてなブックマークに追加
RSS最新記事

先週は、米中貿易交渉や英国の総選挙など
懸念事項が次々に片付いた

 先週は、大きなニュースが次々にもたらされました。

 まず、米国の下院が米国メキシコカナダ貿易協定(USMCA)に賛成する態度を表明しました。USMCAは北米自由貿易協定(NAFTA)に代わる三国間協定であり、三国の首脳レベルでは1年も前に合意に到達していたのですが、各国の議会の承認を得るという段階で米下院民主党の協力が得られず、これまで宙ぶらりんになっていました。

 USMCAは今週にも下院で投票に付された後、来年早々には上院でも投票に付され、大統領の署名を得るというスケジュールが予想されます。

 また、英総選挙では保守党が圧勝しました。 これにより、英国の欧州連合(EU)離脱、いわゆる「ブレグジット」では、「秩序ある離脱」が実現する公算が大きく高まりました。

 さらに、米中貿易交渉の第1ラウンド合意に関しては、先週金曜日に「とりあえず12月15日から開始される新しい関税は回避する」ということが合意されました。今回の関税は主に消費財に対して課されるので、実体経済への悪影響を心配する声があったわけですが、もうその心配をする必要はなくなったのです。

FOMCとECBが定例記者会見を開催。
FRBのパウエル議長の発言は、株式市場にとって好材料

 先週は、米連邦公開市場委員会(FOMC)と欧州中央銀行(ECB)の定例記者会見も開催されました。

 まず12月11日(水)のFOMCでは、満場一致で現行の政策金利1.75%が維持されました。声明文の変更点としては、「引き続き不確実性が存在する」という文言が削除されました。

 今回の記者会見でも、再びパウエル議長は、1995年の金利政策と現在の手綱さばきが似ている点に言及しました。

 一方、これまでのFOMCの記者会見と今回の相違点として「なるほど現在の政策金利の手綱さばきは95年と似ている。しかし、政策金利を現行のままで維持する期間は、ひょっとすると今回の方が長いかもしれない」と語りました。つまり、95年と98年の利下げの際は、その後利上げをしましたが、今回はそれとは違うシナリオになるかもしれない可能性を示唆したわけです。

 これは今までより一歩踏み込んだ発言であり、株式市場にとって好材料です

 パウエル議長は、インフレが低い理由として(1)経営資源の稼働状況と失業率との間の関係性がどんどん薄れていること、(2)経済の弛みとインフレの関係もどんどん薄れていること、の2点を挙げました。

 一方、ECBの政策金利会合では、変更は発表されませんでした。つまり、政策金利(主要リファイナンス・オペ金利)は0.00%、限界貸付ファシリティー金利(オーバーナイト貸し出し)は0.25%、預金ファシリティー金利は−0.50%のままだということです。

 フォワード・ガイダンス(将来的な金融政策の指針)としては、「物価上昇率が2%未満かそれに近い水準に十分に近づき、物価上昇基調に持続的に反映されるまで」という目安が示されました。

 また、11月1日から債券国債の購入プログラム(APP)が月額200億ユーロの規模で再開されていますが、これは「必要な限り」継続することが強調されました。

 むしろ今回の定例記者会見で注目されたのは、マリオ・ドラギ総裁の後を受けて着任したクリスティーヌ・ラガルド元IMF専務理事が初めての記者会見に臨んだ点でした。ラガルド総裁は、さすがに公の場でのスピーチには慣れており、終始余裕に満ちた答弁だったと思います。

「買い疲れ感」が漂う株式市場では、
投資家の慢心が広がりつつある!?

 私はこのところずっと一貫して米国株には強気であり、来年に関しても基本楽観的な見通しを持っています。しかし、先週の米国株式市場は、上に述べたような「これでもか!これでもか!」という良いニュースが連発したにもかかわらず、S&P500指数の上昇幅は+0.7%に過ぎず、「買い疲れ」を感じさせました

■S&P500指数チャート/日足・3カ月
S&P500指数チャート/日足・3カ月S&P500指数チャート/日足・3カ月(出典:SBI証券公式サイト)
※画像をクリックすると最新のチャートへ飛びます
拡大画像表示

 「理想買い、現実売り!」ということわざがある通り、目先は利食いが先行する展開になるのかもしれません。

 インベスターズ・ビジネス・デイリー(IBD)紙によると、12月13日のプット・コール・ボリューム・レシオは0.6であり、2019年6月20日に記録した過去1年の最低水準まで下がりました。一般的に、相場が過熱して強気な投資家が増えるとプット・コール・ボリューム・レシオは下落すると言われます。

 プット・コール・ボリューム・レシオは主に「買い場」を知るインジケーターであり、「売りシグナル」としての利用価値は限られています。しかし、プット・コール・ボリューム・レシオの低さをわかった上で多くの投資家がダウンサイド(下振れリスク)の「保険」を取り払う行動に出ているのは、やや慢心を感じずには居られません

【今週のまとめ】
ホームラン狙いの大ぶりを止め、
シングルヒット狙いに徹しよう!

 先週は怒涛のように良いニュースが出ました。その割には株式市場の反応は鈍かったです。これは、投資家に慢心が広がりつつあるのだと考えます。

 ここは、野球に例えればホームラン狙いで大振りになることを慎み、「スイングを小さく、シングルヒット狙いに徹する」という心構えで臨むべきでしょう。

【※今週のピックアップ記事はこちら!】
定期預金の金利が高い銀行ランキング![2020年・夏]金利がメガバンクの100倍の「あおぞら銀行」など、「夏のボーナス」は高金利でお得な銀行に預けよう!

【証券会社おすすめ比較】外国株(米国株、中国株、ロシア株、韓国株など)の取扱銘柄数で選ぶ!おすすめ証券会社

【※米国株を買うならこちらの記事もチェック!】
米国株投資で注意が必要な「為替」と「税金」とは?「特定口座(源泉徴収あり)」か「NISA口座」で投資をして、口座内に「米ドル」を残さないのがポイント!

※証券や銀行の口座開設、クレジットカードの入会などを申し込む際には必ず各社のサイトをご確認ください。なお、当サイトはアフィリエイト広告を採用しており、掲載各社のサービスに申し込むとアフィリエイトプログラムによる収益を得る場合があります。
証券会社(ネット証券)比較!売買手数料で比較ページへ
ネット証券会社(証券会社)比較!取引ツールで比較ページへ
 つみたてNISA(積立NISA)おすすめ比較&徹底解説ページへ
証券会社(ネット証券)比較!人気の証券会社で比較ページへ
ネット証券会社(証券会社)比較!株アプリで比較ページへ
 iDeCo(個人型確定拠出年金)おすすめ比較&徹底解説!詳しくはこちら!
ネット証券会社(証券会社)比較!最短で口座開設できる証券会社で比較ページへ
ネット証券会社(証券会社)比較!外国株で比較ページへ
桐谷さんの株主優待銘柄ページへ
証券会社(ネット証券)比較IPO(新規上場)比較ページへ
ネット証券会社(証券会社)比較!キャンペーンで比較ページへ
証券会社(ネット証券)比較!総合比較ページへ
【2024年5月1日時点】

「米国株」取扱数が多いおすすめ証券会社

◆マネックス証券 ⇒詳細情報ページへ
米国株の取扱銘柄数 取扱手数料(税込)
約4900銘柄 <現物取引>約定代金の0.495%(上限22米ドル)※買付時の為替手数料が無料/<信用取引>約定代金の0.33%(上限16.5米ドル)
【マネックス証券のおすすめポイント】
外国株の取扱銘柄数はトップクラス! また、米国株の買付時の為替手数料が0円(売却時は1ドルあたり25銭)となるキャンペーンが長期継続しており、実質的な取引コストを抑えることができる。さらに、外国株取引口座に初回入金した日から20日間は、米国株取引手数料(税込)が最大3万円がキャッシュバックされる。米国ETFの中で「米国ETF買い放題プログラム」対象21銘柄は、実質手数料無料(キャッシュバック)で取引が可能。米国株の積立サービス「米国株定期買付サービス(毎月買付)」は25ドルから。コツコツ投資したい人に便利なサービス。米国株は、時間外取引に加え、店頭取引サービスもあり日本時間の日中でも売買できる。また、NISA口座なら、日本株の売買手数料が無料なのに加え、外国株の購入手数料も全額キャッシュバックされて実質無料! 企業分析機能も充実しており、一定の条件をクリアすれば、銘柄分析ツール「銘柄スカウター米国株」「銘柄スカウター中国株」が無料で利用できる。
【関連記事】
◆【マネックス証券の特徴とおすすめポイントを解説】「単元未満株」の売買手数料の安さ&取扱銘柄の多さに加え、「米国株・中国株」の充実度も業界最強レベル!
【米国株投資おすすめ証券会社】マネックス証券の公式サイトはこちら
◆SBI証券 ⇒詳細情報ページへ
米国株の取扱銘柄数 取扱手数料(税込)
約5300銘柄 <現物取引>約定代金の0.495%(上限22米ドル)/<信用取引>約定代金の0.33%(上限16.5米ドル)
【SBI証券のおすすめポイント】
ネット証券最大手のひとつだけあって、米国から中国、韓国、アセアン各国まで、外国株式のラインナップの広さはダントツ! 米国株は手数料が最低0米ドルから取引可能で、一部米国ETFは手数料無料で取引できる。また、2023年12月1日から米ドルの為替レートを「0円」に引き下げたので、取引コストがその分割安になった。さらにNISA口座なら米国株式の買付手数料が無料なので、取引コストを一切かけずにトレードできる。米国株を積立購入したい人には「米国株式・ETF定期買付サービス」が便利。また、米国株の信用取引も可能。さらに、リアルタイムの米国株価、48種類の米国指数および板情報を無料で閲覧できる点もメリットだ。米国企業情報のレポート「One Pager」、銘柄検索に使える「米国株式決算スケジュールページ」や「米国テーマ・キーワード検索」、上場予定銘柄を紹介する「IPOスピードキャッチ!(米国・中国)」など情報サービスも多彩。「SBI 証券 米国株アプリ」は「米国市場ランキング」「ビジュアル決算」「銘柄ニュース」などの機能が充実している。
【関連記事】
◆【SBI証券の特徴とおすすめポイントを解説!】株式投資の売買手数料の安さは業界トップクラス! IPOや米国株、夜間取引など、商品・サービスも充実
◆「株初心者&株主優待初心者が口座開設するなら、おすすめのネット証券はどこですか?」桐谷さんのおすすめは松井、SBI、東海東京の3社!
【米国株投資おすすめ証券会社】SBI証券の公式サイトはこちら
◆楽天証券 ⇒詳細情報ページへ
米国株の取扱銘柄数 取扱手数料(税込)
約4750銘柄 <現物取引>約定代金の0.495%(上限22米ドル)/<信用取引>約定代金の0.33%(上限16.5米ドル)
【楽天証券おすすめポイント】
米国、中国(香港)、アセアン各国(シンガポール、タイ、マレーシア、インドネシア)と幅広い銘柄がそろっており、米国株の信用取引も利用可能! 指定の米国ETF15銘柄については買付手数料が無料で取引ができるのもお得。さらに、2023年12月からは米ドル⇔円の為替取引が完全無料! NISA口座なら米国株の売買手数料が0円(無料)なのもメリットだ。米国株の注文受付時間が土日、米国休場を含む日本時間の朝8時~翌朝6時と長いので、注文が出しやすいのもメリット。米国株式と米国株価指数のリアルタイム株価、さらに米国決算速報を無料で提供。ロイター配信の米国株個別銘柄ニュースが、すぐに日本語に自動翻訳されて配信されるのもメリット。米国株の積立投資も可能で、積立額は1回3000円からとお手軽。楽天ポイントを使っての買付もできる。銘柄探しには、財務指標やテクニカル分析などの複数条件から対象銘柄を検索できる「米国株スーパースクリーナー」が役に立つ。
【関連記事】
【楽天証券おすすめのポイントは?】トレードツール「MARKETSPEED」がおすすめ!投資信託や米国や中国株などの海外株式も充実!
◆【楽天証券の株アプリ/iSPEEDを徹底研究!】ログインなしでも利用可能。個別銘柄情報が見やすい!
【米国株投資おすすめ証券会社】楽天証券の公式サイトはこちら
◆DMM.com証券(DMM株) ⇒詳細情報ページへ
米国株の取扱銘柄数 取扱手数料(税込)
約2400銘柄 無料
【DMM.com証券おすすめポイント】
米国株の売買手数料が完全無料なので、取引コストに関しては割安! ただし、配当金が円に両替される際の為替スプレッドが1ドルあたり1円と高いので、配当狙いで長期保有する人は注意が必要だ。他社と違う点としては、外貨建ての口座がなく、売却時の代金や配当が自動的に米ドルから円に交換されること。米ドルで持っておきたい人には向かないが、すべて円で取引されるため初心者にとってはわかりやすいシステムと言えるだろう。また、米国株式と国内株式が同じ無料取引ツールで一元管理できるのもわかりやすい。米国株の情報として、米国株式コラムページを設置。ダウ・ジョーンズ社が発行する「バロンズ拾い読み」も掲載されている。
【関連記事】
◆DMM.com証券「DMM株」は、売買手数料が安い!大手ネット証券との売買コスト比較から申込み方法、お得なキャンペーン情報まで「DMM株」を徹底解説!
◆【証券会社比較】DMM.com証券(DMM株)の「現物手数料」「信用取引コスト」から「取扱商品」、さらには「最新のキャンペーン情報」までまとめて紹介!
【米国株投資おすすめ証券会社】DMM.com証券の公式サイトはこちら
【米国株の売買手数料がなんと0円!】
DMM.com証券(DMM株)の公式サイトはこちら
本記事の情報は定期的に見直しを行っていますが、更新の関係で最新の情報と異なる場合があります。最新の情報は各社の公式サイトでご確認ください。

今日の注目株&相場見通し!!
【クレジットカード・オブ・ザ・イヤー 2023年版】2人の専門家がおすすめの「最優秀カード」が決定!2021年の最強クレジットカード(全8部門)を公開! 最短翌日!口座開設が早い証券会社は? おすすめ!ネット証券を徹底比較!おすすめネット証券のポイント付き
ZAiオンライン アクセスランキング
1カ月
1週間
24時間
ダイヤモンド・ザイ最新号のご案内
ダイヤモンド・ザイ最新号好評発売中!

株主優待ランキング
半導体株の儲け方
金投資の入門書

7月号5月21日発売
定価780円(税込)
◆購入はコチラ!

楽天で「ダイヤモンド・ザイ」最新号をご購入の場合はコチラ!Amazonで購入される方はこちら!

[株主優待ランキング/半導体株]
◎巻頭企画
最新決算でわかった今買いの株48銘柄
2024年度に上がる株を早出し!


◎第1特集
達人24人のガチ推し株が集結!
NISAでも買い!
2024年6月≫12月権利確定月の株主優待カタログ113銘柄

桐谷さんの優待満喫生活&NISA戦略・オススメ株
●目的別の2大ランキング

・「優待+配当」利回りベスト15銘柄
・「少額でえ買える」優待株ベスト15銘柄

●最新情報
・優待の「新設」「廃止」銘柄一覧

●キソ知識

◎第2特集
AI時代の勝ち組筆頭をまるっと図解!
半導体株で儲ける!

●基本を図解
・用途や種類を知れば儲かる会社が見えてくる
・半導体の製造フロー!装置と素材の盟主はココだ!
●儲かる株!
・各製造フローのエースが集結!日本の半導体株ベスト
・素材の注目銘柄/装置の注目銘柄/パワーの注目銘柄/米国株の注目銘柄


◎第3特集
藤野英人さんが運用責任者に復帰して1年
足元3年間は苦戦が続くひふみ投信は復活なるか?


◎第4特集
めざせ!FXで1億円!年億稼ぐトレーダーの神トレ大公開! Y.Iさん/ジュンさん

◎【別冊付録】

最高値更新が止まらない!
「金投資」入門
 

◎連載も充実!
◆おカネの本音!VOL.23北澤 功さん
「パンダやコアラを飼ったらいくらかかる?ペットのおカネガイド」
◆10倍株を探せ!IPO株研究所2024年4月編
「金利上昇などで株価低調も長い目で見れば期待十分!」
◆株入門マンガ恋する株式相場!VOL.91
「経済圏作りは“銀行がポイント”に?」
◆マンガどこから来てどこへ行くのか日本国
「利上げ後のローン戦略 住宅ローンはまだ変動がいい理由」
◆人気毎月分配型100本の「分配金」速報データ!
「人気の100本中22本の本当の利回りが10%超に!」


>>「最新号蔵出し記事」はこちら!



「ダイヤモンド・ザイ」の定期購読をされる方はコチラ!


>>【お詫びと訂正】ダイヤモンド・ザイはコチラ

【法人カード・オブ・ザ・イヤー2023】 クレジットカードの専門家が選んだ 2023年おすすめ「法人カード」を発表! 「キャッシュレス決済」おすすめ比較 太田忠の日本株「中・小型株」アナリスト&ファンドマネジャーとして活躍。「勝つ」ための日本株ポートフォリオの作り方を提案する株式メルマガ&サロン

ダイヤモンド不動産研究所のお役立ち情報

ザイFX!のお役立ち情報

ダイヤモンドZAiオンラインαのお役立ち情報