IPO株の銘柄分析&予想

「スマート・ソリューション・テクノロジー」のIPO情報総まとめ!スケジュールから幹事証券、注目度、銘柄分析、他のICカードリーダ端末販売企業との比較や予想まで解説![2020年4月3日 情報更新]

2020年3月19日公開(2022年3月29日更新)
ザイ・オンライン編集部
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会社名 【上場延期】スマート・ソリューション・テクノロジー
市場・コード/業種 東証マザーズ・6598/電気機器
上場日 4月23日
申込期間(BB期間) 4月7日~4月13日
おすすめ証券会社 野村證券SBI証券楽天証券DMM.com証券
フィスコ分析による
市場の注目度
★★★最高★5つ
初値(初値騰落率) -円(-%)
最新チャート 【クリックで最新チャートへ】

その他のIPO銘柄の情報はこちら!

※2020年4月3日、スマート・ソリューション・テクノロジーは「新型コロナウイルスの世界的な感染拡大及び原油価格の急落等を受けた最近の株式市場の動向等諸般の情勢を総合的に勘案し」た結果、募集株式発行並びに株式売出しを中止し、それにともなう上場手続きの延期を発表しました。今後の上場に向けたスケジュールは未定ですが、新たな情報が公開され次第、記事を更新します。

スマート・ソリューション・テクノロジーが4月23日にIPO(新規上場)!

「スマート・ソリューション・テクノロジー」の公式サイトより

 スマート・ソリューション・テクノロジーは、2020年3月19日、東京証券取引所に上場承認され、2020年4月23日にIPO(新規上場)することが決定した。

 スマート・ソリューション・テクノロジーは2012年12月27日に設立された。「タッチポイントソリューション」として、ICカードやスマートフォン等といった人が携帯するものと、企業等が保有するソフトウエア等のシステムとを簡単に便利で安全に繋ぐための通信機器(Smart端末)、サービス及びプラットフォーム(SmartSoundサービス)の開発、提供を行っている。

【目次】(クリックで該当する情報へ移動します)
▼いつ申し込んで、いつ購入する?(ブックビルディング期間、上場日など)
▼どこの証券会社で申し込める?(幹事証券会社)
▼いくらで買える?(仮条件・公募価格・予想PER・初値・初値騰落率など)
▼発行株数・単元数・公開規模は?

▼どんな会社?
▼業績データ/業績コメント
▼企業の詳細情報/銘柄紹介
▼投資のポイント

 

スマート・ソリューション・テクノロジーのIPOは、いつ申し込んで、いつ購入する?
(ブックビルディング期間、上場日など)

■スケジュール
仮条件提示 4月3日
ブックビルディング(抽選申込)期間 4月7日~4月13日
公開価格決定 4月14日
購入申込期間 4月15日~4月20日
払込日 4月22日
上場日 4月23日

スマート・ソリューション・テクノロジーのIPOは、どこの証券会社で申し込める?
(主幹事証券会社・幹事証券会社・委託販売証券会社など)

■取り扱い証券会社(2020年4月1日時点。割当は変更になる場合があります)
証券会社名
(※青文字はクリックで詳細ページへ)
引受シェア 口座開設
野村證券
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SBI証券
[最短翌日に取引可能]
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楽天証券
[最短2日後に取引可能]
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DMM.com証券
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みずほ証券(主幹事)  
いちよし証券  

スマート・ソリューション・テクノロジーのIPOは、いくらで買える? 割安/割高?
(仮条件・公募価格・予想PER・初値・初値騰落率など)

■価格情報
想定発行価格(※1) 1070
仮条件
[予想PER(※2)

倍~倍]
公募価格
初値
初値騰落率 %
予想トレーディングレンジ(※3) 1000円~2000円
最新チャート 【クリックで最新チャートへ】
※1 有価証券届出書提出時。※2 予想EPS=今期(IPO時)予想純利益÷上場時発行済株式数、から計算したもの。※3 期間は上場後1年を想定。
■類似会社3社の予想PER(2020年4月2日終値の株価と会社側予想から計算)
会社名 ※クリックで最新チャートへ 予想PER
【3社平均】 13.7倍
アマノ<6436> 14.8倍(連)
マックス<6454> 13.4倍(連)
エプソン<6724> 12.8倍(連)

スマート・ソリューション・テクノロジーの発行株数・単元数・公開規模は?

■株数などに関する情報
発行済株式数(上場時) 118万5000株(予定)
公開株式数 公募34万株  売出4万株
(オーバーアロットメントによる売出5万7000株)
想定公開規模(※1) 4.7億円(OA含む)
※1 有価証券届出書提出時における想定発行価格で計算。

スマート・ソリューション・テクノロジーは
勤怠管理等のSmart端末提供

 企業向け非接触ICカードリーダ端末の販売、当該端末と連携した店舗向けO2Oサービスの提供、独自音通信技術のライセンス及び認証サービスの提供を行う。Smart端末「ピットタッチシリーズ」は、勤怠管理などのビジネス用途や店舗等での販促用途に利用されている。「ピットタッチ・プロ2」の2019年3月期販売台数は9,614台。

 IPO人気は大きく後退しているが、同社の手掛ける非接触型ICカードリーダ事業は近年の働き方改革やキャッシュレス化の流れに沿ううえ、公開規模も小さい。3/31上場のMacbee Planet<7095>の初値結果を見ると、個人投資家のIPO銘柄への物色意欲もやや持ち直してきた印象。

 公開規模については4~5億円程度となる見込み。ベンチャーキャピタル株主は見当たらず、4/23に同時上場する企業もない。

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スマート・ソリューション・テクノロジーの業績データ

■業績推移(単位:百万円・% )
決算期 売上高
(伸び率)
経常利益
(伸び率)
純利益
(伸び率)
2016/3 703
(―)
81
(―)
58
(―)
2017/3 714
(1.6%)
58
-27.9%
39
-33.2%
2018/3 821
(15.0%)
74
26.1%
54
38.1%
2019/3 1,004
(22.3%)
123
65.5%
80
49.3%
2020/3予 1,161
(15.6%)
233
89.3%
155
92.0%
2019/12 3Q 802
(―)
115
(―)
76
(―)
予想EPS(※)
/配当
単独:130.80円/-円
※予想EPSは「今期(IPO時)予想純利益÷上場時発行済株式数」で計算したもの。

スマート・ソリューション・テクノロジーの業績コメント

 2020年3月期の業績は、売上高が前期比15.6%増の11.6億円、経常利益が同89.3%増の2.3億円と増収増益の見通しとなっている。

 働き方改革関連法が2019年4月から大企業向けに適用が開始され、2020年4月から中小企業向けに順次適用が開始される影響による非接触ICカードリーダ端末の需要拡大を背景に、特に勤怠管理用としての非接触ICカードリーダ端末の需要が増大しており、「Smart端末」の販売台数が堅調に推移している。

 一方で、SmartSoundサービスでは、Zeetleカードサービスのターゲットである飲食業界における人手不足、原材料価格の高騰、消費増税への対応等の影響により、当初見込んでいた案件の獲得に遅れが生じた一方、2019年7月より開始したZeetleアプリ内広告による収入が順調に伸びている。また、費用面においては、技術本部及び営業本部への人材投資等を行っており、同社事業を継続的に成長させるためには不可欠なものとなっている。

 なお、通期計画に対する第3四半期末時点における進捗率は、売上高8.0億円で69.0%、経常利益1.1億円で49.3%となっている。

スマート・ソリューション・テクノロジーの詳細情報

■基本情報
所在地 東京都新宿区神楽坂一丁目15番
代表者名(生年月日) 代表取締役社長 山川 進(昭和34年6月25日生)
設立 平成24年12月27日
資本金 5200万円(令和2年3月19日現在)
従業員数 47人(令和2年2月29日現在)
事業内容 企業向け非接触ICカードリーダ端末の販売、当該端末と連携した店舗向けO2Oサービスの提供、独自音通信技術のライセンス及び認証サービスの提供
■売上高構成比率(2019/3期 実績)
品目 金額 比率
Smart端末販売 797 百万円 79.4%
SmartSoundサービス 206 百万円 20.6%
合計 1,004 百万円 100.0%
■大株主上位10位
順位 株主名 保有株数 保有シェア
1 山川 進 40万株 47.34%
2 安田 寛 6万株 7.10%
2 大島 貴之 6万株 7.10%
4 木村 禎 4万株 4.73%
4 吉野 陽子 4万株 4.73
4 川島 昭彦 4万株 4.73%
7 TIS株式会社 2万9000株 3.43%
8 スマート・ソリューション・テクノロジー従業員持株会 2万6000株 3.08%
9 難波 弘行 2万株 2.37%
9 山本 篤 2万株 2.37%
9 ビー・ユー・ジ―DMG森精機株式会社 2万株 2.37%
9 宇都 泰孝 2万株 2.37%
9 姫崎 光昭 2万株 2.37%
合計   79万5000株 94.08%
■その他情報
手取金の使途 (1)製品開発関連費、(2)研究開発費、(3)広告宣伝費、(4)開発用機材購入費、(5)オフィス増床費に充当する予定
関係会社
VC売却可能分(推定) -社 -株(売出し・保有期間などの制限があるもの以外)
直近有償第三者割当 年月日 2017年8月4日
割当先 スマート・ソリューション・テクノロジー従業員持株会
発行価格 370円 ※株式分割を考慮済み
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スマート・ソリューション・テクノロジーの銘柄紹介

 同社は創業来、モバイルやインターネットといったバーチャルの世界と、企業や店舗そして利用者といったリアルの世界の融合を実現するための「接点(タッチポイント)」となるソリューションづくりに取り組んできている。また、企業理念として「技術を文化へ」を掲げ、同社の取り組みである「タッチポイントソリューション」が多くの人に使われ、文化として根付くよう技術開発及び製品開発を行っている。

 同社は、「タッチポイントソリューション」として、ICカードやスマートフォン等といった人が携帯するものと、企業等が保有するソフトウエア等のシステムとを簡単に便利で安全に繋ぐための通信機器(Smart端末)、サービス及びプラットフォーム(SmartSoundサービス)の開発、提供を行っている。

(1)Smart端末販売

 同社が開発したSmart端末「ピットタッチシリーズ」の販売を行っている。「ピットタッチシリーズ」に は、非接触ICカードによる通信のほか、同社の独自音通信技術による通信方式を採用した端末があり、勤怠管理などのビジネス用途と店舗等での販促用途に利用されている。

 Smart端末の製造は、ハードウェアの設計を含めた製品開発は同社にて行っているが、製造ラインは保有しておらず、全て外部の製造委託先にて製造を委託している。また、一部の部材については、同社が調達し、製造委託先に支給している。

(2)SmartSoundサービス

 同社が独自に開発した音通信技術は、スマートフォンのマイクとスピーカーを使用する技術であるためスマートフォンの機種への依存が少なく、より幅広い対象にサービスが提供できるほか、ビルなどの施設に既存で設置されているスピーカーを使うことも可能なため特別な設備を必要とせず、スマートフォンとの通信環境を構築できるメリットがある。

 同社では「SmartSoundサービス」として、同社の音通信技術とSmart端末を活用したO2Oサービス「Zeetleカードサービス」及び、同社の音通信技術を用いたサービス構築において必要となるセキュリティに対応するための認証サービス「TrustSoundサービス」の提供を行っている。

 また、「Zeetleカードサービス」で提供する無料アプリ「Zeetle」において、広告代理店に対しアプリ内広告枠の提供を行っている。

 「Zeetleカードサービス」は飲食や小売等の店舗やチェーン店を展開する企業を主なターゲットとしており、「TrustSoundサービス」は、音通信を活用したチェックイン、会員認証、決済などのサービス構築のニーズを有する企業を主なターゲットとしている。いずれのサービスも、同社営業による直販もしくは販売代理店経由で販売を行っている。

スマート・ソリューション・テクノロジーの投資のポイント

 IPO人気が大きく後退するなか、3/19上場の関通<9326>(公開規模4.8億円)は公開価格比+110.6%という初値を付けた。3社同日上場という環境でも2倍以上の初値を付けたのは、小型、好需給、テーマ性と3つの好条件が揃ったためと考えられる。

 同社の手掛ける非接触型ICカードリーダ事業は近年の働き方改革やキャッシュレス化の流れに沿ううえ、公開規模も関通とほぼ同サイズ。さらに既存株主による売り圧力は小さいと受け止められるだろう。また、3/31上場のMacbee Planet<7095>(公開規模21.1億円)が+28.3%という初値を付けており、個人投資家のIPO銘柄への物色意欲もやや持ち直してきた印象がある。

 同社は、ICカードやスマートフォン等の人が携帯するものと、企業等が保有するソフトウェア等のシステムとを簡単に便利で安全につなぐための通信機器(Smart端末)、サービス及びプラットフォーム(SmartSoundサービス)の開発、提供を行っている。2019年3月期実績で売上高の79.4%を占めるSmart端末販売では、同社が開発したSmart端末「ピットタッチシリーズ」の販売を行っている。同シリーズには、非接触ICカードによる通信のほか、同社の独自音通信技術による通信方式を採用した端末があり、勤怠管理などのビジネス用途と店舗等での販促用途に利用されている。

 端末の製造は全て外部に委託。ビジネス用途向けでは、勤怠管理向け(今第3四半期累計で端末販売の約63%)を筆頭に、経費精算、認証印刷及び登降園管理等、様々な分野に利用されている。「ピットタッチ・プロ2」の販売台数は同9,614台。同20.6%を占めるSmartSoundサービスでは、同社の音通信技術とSmart端末を活用したO2Oサービス「Zeetleカードサービス」などを提供している。

 業績面について、2020年3月期は売上高が前期比15.6%増の11.6億円、経常利益が同89.3%増の2.3億円と増収増益の見込みとなっている。Smart端末販売の売上高は、特にビジネス用途向けが「働き方改革関連法」の段階的施行を背景に需要拡大したことにより、9.7億円(同22.6%増)となる見込み。なお、ビジネス用途向けSmart端末の販売では、期末に売上が偏重する傾向があるという。また、保険解約払戻金0.4億円を計上する見込み。

 想定仮条件水準の予想PERは7~9倍程度となり、タイムレコーダーなどのオフィス機器を手掛ける類似企業を下回る。

 公開規模については4~5億円程度となる見込み。山川進社長が発行済株式の5割弱を保有しており、ベンチャーキャピタル株主は見当たらない。また、4/23に同時上場する企業はない。需給面は比較的良好と言えるだろう。

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主幹事数(上)/取扱銘柄数(下) ネット配分・抽選方法 口座数
2023 2022 2021
19社
52社
24社
47社
26社
80社
10%:1人1票の平等抽選
最大5%:「ステージ別抽選」
※1
345万
【ポイント】
大手証券の中でもIPOに力を入れており、例年、主幹事数・取り扱い銘柄数ともに全証券会社中でトップクラス! また、国内五大証券会社のひとつだけあり「日本郵政グループ3社」や「JR九州」「ソフトバンク」などの超大型IPOでは、主幹事証券の1社として名を連ねることも多い。10%分の同率抽選では、1人1単元しか申し込めないので資金量に関係なく誰でも同じ当選確率となっているのがメリット。さらに、2019年2月からは、預かり資産などによって当選確率が変わる「ステージ別抽選」がスタート。平等抽選に外れた人を対象にした追加抽選で、最高ランクの「プラチナ」だと1人25票が割り当てられて当選確率が大幅にアップする。
※1 預かり資産残高などによって決まる「ステージ」ごとに、別途抽選票数が割り当てられる。
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◆SBI証券
主幹事数(上)/取扱銘柄数(下) ネット配分・抽選方法 口座数
2023 2022 2021
21社
91社
13社
89社
21社
122社
60%:1単元1票の平等抽選
30%:「IPOチャレンジポイント」順に配分
10%:知識・経験・資力と取引状況を踏まえて配分
1245万
【ポイント】
ネット証券にもかかわらず、主幹事数、取扱銘柄数ともに大手証券会社に引けをとらない実績を誇る。特に取扱銘柄数がダントツで、2023年は全96社中91社と約95%のIPO銘柄を取り扱った。つまり、SBI証券の口座さえ持っていれば、ほとんどのIPO銘柄に申し込めると考えていいだろう。個人投資家への配分の100%がネット投資家へ配分されるのも魅力。1単元1票の抽選なので、多くの単元を申し込むほど当選確率は高くなる当選確率がアップする「IPOチャレンジポイント」が、資金量・取引量と関係なく、IPOに申し込み続ければ誰にでも貯められるのもメリットだ。また、スマートフォン専用サイトでIPOの申し込みや情報確認ができるのも便利。
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