<今回のまとめ>
1.ナスダックの動きが冴えない
2.GDP改定値のニュースは良かった
3.米国政府機関の一時閉鎖のリスクが高まっている
4.目先、米国市場は二番底を試すので弱気スタンスでOK
5.ただ急落、急騰のケースではアクションを起こせ!
第2四半期GDP改定値の上方修正も効かず
ナスダックは8月の安値を試す展開へ
先週の米国株式市場は冴えない展開でした。ダウ工業株価平均指数は週間ベースで-0.43%、S&P500指数は-1.35%、ナスダック総合指数は-2.89%下落しました。
なかでもこれまで他の指数をアウトパフォームしてきたナスダック総合指数が、金曜日に高寄りした後、大きなリバーサルを演じ、陰線で引けたのが印象に残りました。これはテクニカル的には弱気のシグナルです。
今後の展開として、引け値ベースでの安値4,506.49、ならびにザラバ・ベースでの安値4,292.14を試しに行く展開となることが考えられます。
金曜日に発表された第2四半期GDPの改定値はこれまでの+3.7%から+3.9%へ上方修正されました。
普通なら、このニュースはもっと好感されても良いはずですが、それにもかかわらず金曜日のマーケットが下げたことは、地合いの悪さを象徴していると言えます。
米国政府機関一時閉鎖の危機も
過去のデータからは〝心配は要らない”
さて、議会は9月30日までに暫定予算案を可決する必要があります。これが可決できない場合、10月1日から米国の政府期間は一時閉鎖されることになります。
1976年以降、これまでに米国の政府機関は18回、このような一時閉鎖を経験してきました。つまり一時閉鎖はめずらしいことではないのです。
一時閉鎖は最も短いときで1日、最も長いときで21日間でした。
一時閉鎖期間の株式市場のパフォーマンスをみると、ナスダックは平均して-0.7%、S&P500指数は-0.4%でした。つまり株式市場へのダメージは、それほど大きくないのです。
米国株式市場は二番底へ。
買いに入るべき2つのシナリオとは?
私は、かねてから主張している通り、目先、米国株式市場は二番底をつけに行くと考えています。
引き続き出来るだけキャッシュを温存し、とりわけグロース株を敬遠するスタンスで良いと思っています。
ただ10月半ば頃にはクリスマス・ラリーに向けて買いポジションを作りはじめる必要があると思っています。
具体的に買いに入るシナリオとしては、次に述べる二つのケースに遭遇した場合のみ、出動すべしと考えています。
急落のケース:今後、「ぎゃーっ!」と悲鳴を上げたくなるような急落局面が来たら、吐き気を堪えながら少し打診買いしてみるのが良いと思います。
急騰のケース:逆に予期せぬ大陽線が至現し、さらにその翌日、またまた驚きの大陽線が連続し、いわゆるフォロースルー・デーと呼ばれるダメ押しが確認されたら、これまでの弱気のスタンスを「君子豹変す」で翻し、強気に転じるべきだと考えています。
この二つのケース以外では、ダラダラとした相場展開が続くことになるので、アクションを起こす必要は無いと思っています。
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