世界投資へのパスポート

フランスの動向に要注意。
今週は肝を潰すような急落場面もありうる

【第209回】 2012年4月16日公開(2021年3月8日更新)
広瀬 隆雄
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【今回のまとめ】
1.先週(4月9日~13日)の米国株式市場は、今年最大の下げ幅だった
2.これまでの米国企業決算は“上っ面”こそよいが、中身はひどかった
3.スペインは10年債金利が6%に乗り、「危機モード」へ
4.「フランス」の動きがヘンになっていることに注意

4月2週目の米国株式市場は、年初来最悪のパフォーマンス

 先週の米国株式市場はダウ工業株価平均指数が-1.6%、S&P500指数が-2.0%、ナスダック総合指数が-2.3%でした。

 これらは、1週間のパフォーマンスとしては年初来最悪でした。

 また先週のダウ工業株価平均指数は、1日を除いて全て100ポイント以上乱高下しました。このことは市場のボラティリティ(=株価のブレ)がだんだん大きくなっていることを示唆しています。

 一般にボラティリティが漸減する局面では株価は上昇しやすく、逆にボラティリティの増加局面では、BUY&HOLDしても儲からないことが多いのです。

 先週のセクター別パフォーマンスを見ると、ヘルスケア(-2.86%)、石油・天然ガス(-2.84%)、金融(-2.4%)、ハイテク(-2.06%)が冴えませんでした。

株式市場はグーグルのファンダメンタルズ悪化を把握

 先週から米国は決算シーズンに入っています。主要な銘柄ではアルコア(ティッカー:AA)だけが決算後株価の上昇を見ており、後の主力株は決算そのものが市場予想を上回ったにも関わらず株価はいずれも急落しました。

 このうちグーグル(ティッカー:GOOG)はアナリストが特に注意を払っているクリック単価が急落していることが嫌気されました。

 グーグルは今回の決算発表に併せて初めて配当を払うと宣言したうえ、実質的な2対1の株式分割を発表しました。それにもかかわらず株価が急落したということは、投資家がそれらの見せかけの好ニュースに騙されることなく、同社のファンダメンタルズの悪化をちゃんと把握していることを示唆しています。

 また、JPモルガン(ティッカー:JPM)、ウエルズファーゴ(ティッカー:WFC)の2つの大手銀行は米国の銀行セクターの中で最も経営の内容がよい部類に入ります。両行の決算も数字の上では市場予想を上回ったのですが、その中身をよく吟味してみると、延滞ローンに対する引当金を減らした事にずいぶん助けられています。つまりこちらもあまり感心できない内容だったということです。言うまでもなく、両行の株価は急落しています。

 先週の決算発表の結果をまとめると、下の表のようになります。

 そして、今週の予定は下のようになっています。なお「ウィスパー」というのは「ささやき」の意味で、直前の投資家の期待値を示しています。従って決算発表がコンセンサス予想を上回っても、ウィスパーを超えられなければ株価は売られます。

 次に、欧州に目を転じると…(次のページへ)

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