韓国で45万部の超ロングセラーが発売から7年、いよいよ日本に上陸。韓国で社会現象を巻き起こした『勉強が面白くなる瞬間』。この本を読んで、学生の98.4%が「勉強をしたくなった」と証言! なぜ、勉強をしなかった人たちが勉強に夢中になるのか。10代~70代の世代を超えて多くの人が共感。そこにノウハウは一切ありません。ただ、この本を読んだ人にはわかることでしょう。執筆に8年かかったとされる『勉強が面白くなる瞬間』から、その驚くべき内容を紹介する。

【救いか後悔か】自分の「今日」はどんな時間として思い出されるのか?Photo: Adobe Stock

ありがたい1日か、消し去りたい1日か

 高校を卒業して間もないころです。先生に言われて、私はある後輩に会いました。話し始めて5分もたたないうちに、その後輩がいきなり「僕、1年前に戻りたいんです」と言うのです。突然の言葉に、「どういうことだ?」とわけが分からなくなりました。

 さらに聞いてみると、彼は最近、気持ちを引き締めて本格的に勉強を始めたばかりでした。これまで時間を無駄にして遊んでばかりいたのに、いざ勉強を始めてみると、浪費した時間が悔やまれると言うのです。成績を上げないといけないのに時間が足りず、一気にやろうとすると大変です。1年前に戻ったら「何をどうしたいのか」が気になりましたが、質問を少し変えてみました。

「1年前の自分に会ったら、何を言ってやりたい?」

 返事はなく、重い沈黙だけが流れます。ところがこの後輩は図体が大きいくせに、答える代わりに急に泣き始めたのです。私はびっくりして、後輩の顔を覗き込み、再び聞きました。

「私を1年前の君だと思って、話してみな」

 後輩はしばらく迷っていましたが、やっと口を開きました。

「勉強しろ。お前のせいで、いまの僕がどれだけ苦労していると思うんだ。僕はとても後悔しているよ。こいつめ、本当にこんなことしている場合じゃないぞ……」

 真剣な声で話す後輩の顔は、涙と鼻水でぐちゃぐちゃでした。

 そこで、彼にもう一つ質問してみました。

「1年後の自分に会ったらどんな話をしてやりたい?」

 誰にでも、ふと過去を振り返ることがあります。10年後、20年後、さらに50年後に振り返ってみたとき、自分の「今日」はどんな時間として思い出されるでしょうか。あなたの人生を救ってくれた「ありがたい1日」でしょうか、あるいは後悔で胸を痛ませる「消し去りたい1日」でしょうか。

(本原稿は書籍『勉強が面白くなる瞬間 読んだらすぐ勉強したくなる究極の勉強法』の抜粋です)