最下層からの成り上がり投資術!
2016年11月1日 藤井 英敏

日経平均株価は、先週に引き続き「カンカンの強気」
年末に向けた「仕込みのチャンス期間」到来の中、
11月8日投票の米大統領選挙の結果に注目!

 想定通り、日経平均株価は堅調に推移しています。やはり、従来の上値のレジスタンスの52週移動平均線(10月31日現在1万7013.95円)を超えて推移しているため、東証1部の主力株の株式需給は、劇的に改善しています。

日経平均株価チャート(週足・1年)*チャート画像をクリックすると最新のチャートがご覧になれます。SBI証券HPより
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「買い方」からも「売り方」からも
「日本株を買いたい!」という強いニーズが

 多くの買い方は、総じて「評価益」の状況、逆に多くの売り方は「評価損」の状況と観測されます。苦境に陥った売り方は、オプション取引を利用した「デルタヘッジ」、または「損失覚悟の買い戻し(踏み)」に迫られているとみられます。

 また、日経平均株価がここまで上がると思っておらず、「押し目待ち」をしていたために出遅れた投資家も多いと推察されます。このような出遅れ組も、「下がれば買いたい」と今でも「押し目待ち」していることでしょう。

 このように、「日本株を買いたい」という強いニーズが見込めるため、当面の日経平均株価は「下がり難く、上がり易い」状況が継続する見通しです。もちろん、今後、日経平均株価が52週移動平均線を下回ると、需給は一転して悪化します。元気のなかった売り方が息を吹き返し、買い方は評価益が評価損状態になり、一気に、売り需要が増していくからです。

目先の日経平均株価は「カンカンの強気」
ボリンジャーバンドをトレード参戦の目安に!

 それでも、目先の日経平均株価の先行きは、「カンカンの強気」です。当面の日経平均株価の想定レンジは26週移動平均線ベースのボリンジャーバンドプラス1σ(10月31日現在1万7053.50円)~26週移動平均ベースのボリンジャーバンドプラス3σ(同1万8096.06円)です。

 プラス1σを割り込んだら、26週移動平均線(同1万6477.39円)を目指すでしょうが、一応、この26週移動平均線が「押し目限界」であり、逆に、26週移動平均線を割り込むようだと、相当深刻な調整局面に入ると認識しています。

 なお、現時点のメインシナリオは、プラス3σへのオーバーシュートが時々起こる場面があるものの、ボリンジャーバンド自体が「エクスパンション(拡張)」し、日経平均株価自体はプラス1σとプラス2σとの間を行き来して「バンドウォーク」するというものです。

 このため、投資戦略的には、日経平均株価が「プラス1σを割り込んだら、いったん撤収」、「再び上回ったら参戦」、「割り込んだままなら26週移動平均線付近までの押し目を待つ」のがいいでしょう。

海外ヘッジファンドによる買い戻しも
日経平均株価を支える要素のひとつ

 それにしても、投資主体に着目すると、やはり外国人が買うと日本株はよく上がりますねえ。足元で、彼らの日本株買いが鮮明になっています。

 具体的には、10月第3週(17~21日)の投資部門別株式売買動向で、外国人は3週連続で買い越し、累計買越額は4667億円でした。この外国人買いは、これまで日本株を空売りしていた海外ヘッジファンドの買い戻しが主因と観測されています。

 なお、第4週の日経平均株価の力強い動きをみる限り、外国人の買いはこの週も継続したとみられます。そして、この外国人の買い越しは、日本を取り巻く外部環境が大幅に悪化しない限り、続く見通しです。

11月8日(火)の米大統領選でトランプ大統領誕生なら、
世界の株式市場にとって「ネガティブサプライズ」

 現時点で、市場で最も強く意識されているのは、11月8日(火)投票の米大統領選におけるメール問題再燃です。

 7月にいったん捜査終結を宣言した米連邦捜査局(FBI)が捜査を再開した影響で、ワシントン・ポストとABCテレビが10月28日に実施した調査では、トランプ氏が45%とクリントン氏の46%に1ポイント差まで接近したそうです。また、ハッカー集団「アノニマス」は10月30日、クリントン氏は72時間以内に逮捕されると予告したとも一部で伝わっています。

 「選挙は水もの」で結果は神のみぞ知るですが、万が一、トランプ大統領誕生なら、世界の株式市場には「ネガティブサプライズ」です。

 株式市場は不透明感を嫌います。トランプ氏の政治手腕は未知数です。特に、市場的には経済・外交政策が不透明な点がネガティブです。よって、トランプ氏が大統領になったら、世界の株式市場は一時的にせよ、動揺するでしょう。

今週はFOMCなどイベントが目白押しだが、市場への影響は限定的
米大統領選後が「仕込みのチャンス期間」

 今週に関しては、11月1日に日銀が金融政策決定会合を開き、2日はFRBがFOMCを開き、そして、3日には英中央銀行イングランド銀行が金融政策委員会の結果を公表します。さらに、4日に10月の米雇用統計が発表されます。重要イベントが目白押しです。

 ですが、従来以上に、これらへの市場の注目度、関心は低いようです。特に米国に関しては、8日の大統領選目前の2日のFOMCでは利上げを見送って、12月の利上げが見込まれているからです。

 よって、当面の重要イベントは米大統領選挙の結果であり、それさえ無事に通過すれば、クリスマス&年末ラリーの助走が始まることでしょう。そして、決算発表が一巡する11月中旬から、模様眺めを決め込んでいた投資家が市場に本格的に参加し、売買代金が増加し、市場の体感温度は徐々に上がってくるはずです。それまでは、発表した業績の好不調にあわせて投資家が個別株を売り買いする「決算プレー」がメインに行われる見通しです。

 正直、今の相場は日経平均株価だけは堅調ですが、柱になる物色テーマも見当たらず、個人にとって体感温度が低い局面です。つまり、儲け難い相場といえます。ただし、前述のように11月中旬以降はラリー発生確度が高いとみているため、現在は決算内容を吟味して、値上がり期待の高い銘柄をじっくり仕込むべきタイミングでもあると考えます。

 今週及び来週が「仕込みのチャンス期間」ですが、テールリスク(発生確率の低い想定外のリスク)を考慮すると、米大統領選挙の結果が判明してから仕込み始めればよいでしょう。よって、それまでは、「休むも相場」を決め込むのもありだと思います。