株式投資で儲ける方法&注目銘柄を大公開!
2017年4月25日 ザイ編集部

「割安株」を探すなら「PER」と「PBR」だけでなく
「営業利益率」「ROE(自己資本利益率)」に注目!
運用のプロの割安株の探し方と注目の2銘柄も公開!

割安株に投資するコツを、割安株の運用に精通するスゴ腕ファンドマネジャーが伝授!

ダイヤモンド・ザイでは、特集「5年で2倍上昇の成績を叩き出す! 最強投信に学ぶ 日本株入門」を掲載。この特集では、好成績で人気の投資信託を運用するファンドマネジャーに、「高配当株」「割安株」「成長株」「新興市場&IPO株」「低位株」という5ジャンルの日本株で、きっちり勝つためのコツを聞いている。

今回は、その中の「割安株」部門を抜粋して紹介。教えてくれたのは、「バリュー55【三菱UFJ日本株オープン】」のファンドマネジャーである、三菱UFJ国際投信の石川勝士さん。プロも参考にしている指標や、その活用方法を知って、運用のスキルをアップさせよう!

予想利益や1株純資産と比べて、株価が不当に安ければ買い!

 株価は、その会社に対する評価を表すものだが、必ずしも企業の価値を正確に反映しているわけではない。いくらその企業が安定した収益を上げ、強い競争力を持っていても、ただ認知度が低いというだけで過小評価されることも。

 また、その逆に、勢いのある企業に対して、投資家が大きな期待を寄せ、それが過大評価につながっていることもあるのだ。

 株価が、将来を見据えた企業価値を正確に反映しているかどうか。それを表す指標が「PER(株価収益率)」「PBR(株価純資産倍率)」だ。

 PERは、株価を1株利益で割って求め、株価が会社の利益の何倍まで買われているかを表す。その値が低いほど、実態と比べて株価が割安と判断ができる指標だ。

 たとえば、A社の株価は1000円で、1株利益が100円ならば、PERは10倍。現在の株価は、10年分の利益に相当する。同じ株価でも、1株利益が50円のB社は、PER20倍。投資金額の1000円が10年で回収できるA社の株のほうが、回収に20年かかるB社より割安と考えられる。

 一方で、PBRは株価を1株純資産で割ったものだ。「1株純資産のほうが株価より高い=PBRが1倍以下」ということは、たとえば会社が解散して、資産が還元された場合に、株主に利益が生じるということ。

 「PERとPBRは、『業種平均』と比較することが非常に重要です。たとえば、製造業などの業績は、為替や原油価格、金融政策などの外部環境に左右されやすく、内需企業である小売業、食品、医療品などはある程度の業績が見通せます。業種が違えば、利益の条件がそれぞれ違うので、株価の割安度も変わるのです」(石川さん)

 つまり、一つの銘柄だけを見て、「PBRが1倍以下で低いから、買っていいんだ」と、安易に判断してはいけないのだ。

 業種平均と比べることに加えて、割安度を見るときに注意しなければいけないポイントがある。それは、株価が割安なだけでは、株価が上昇するとは限らないということだ。成長性が低いなどの問題があって注目されず、割安に放置されている「万年割安株」もあるからだ。

 「割安株が上昇するには、利益が成長するかどうかも必要な条件です。逆に今が割高でも、3期先の利益が大きく成長していれば、将来の1株利益で算出したPERは割安になるからです。企業が構造改革を実行したり、成長分野に資金や人材を集中しているかをチェックし、利益の成長性も重視します」(石川さん)

今後の成長力は「営業利益率」で判断する!

 では、割安株の株価が上昇するために必要な「利益の成長力」は、いったいどの指標で見ればいいのか。その一つの指標が、本業の利益を示す営業利益が売上高に対してどれだけ占めるかを示す「営業利益率」だ(営業利益÷売上高で算出)。これが高いほど競争力が強いと判断でき、成長を維持できる。

 「営業利益率の平均は、製造業が8.5%、内需系が10%。利益率が10%超なら、製造業はPER20倍以下、内需系は30倍以下が合格ライン」(石川さん)

 また、PBRが低い銘柄の場合、一緒に見なければいけないのがROE(自己資本利益率)だ。ROEは、1株利益を、1株純資産で割って算出する。つまり、株主が出資した資本に対して、企業が一定期間にどれだけの利益を上げたかを示す指標だ。

 「PBR1倍割れの銘柄が、万年割安株かどうかを見極める際に、チェックしたいのがROEです。少なくとも5%以上、できれば7%以上が望ましいです。例えばROE10%で、3%を配当に回すとすると、残りの7%ずつ1株純資産が毎年増加しますが、ROEが3%しかなければ、1%しか配当に回さないとしても、残り2%しか1株純資産が積み上がりません」(石川さん)

 1株純資産が増加すれば、PBRは低下するので、株価は修正されて上昇に向かう可能性が高い。「主にPERを重視していますが、アベノミクスの初期の頃のように、不動産などの含み益が注目されている相場では、PBRを重視します」(石川さん)

 割安株の売り時は、「割安感がなくなった時」だ。利益の成長が止まり、例えばPER20倍前後で買った銘柄が、PER30~40倍以上まで上昇したら一旦利益を確定しよう。

最強の投資信託の上位組入銘柄のうち、イチオシは?

 さて、ここまで三菱UFJ国際投信の石川勝士さんに解説してもらったが、石川さんが運用する「バリュー55【三菱UFJ日本株オープン】」以外にも割安株を投資対象とする投資信託はあり、主要なラインアップと、それぞれの上位組入銘柄は以下のとおりとなっている(※2017年2月末~3月末時点のもの。運用レポートから抜粋)。

 ここからは、この中でも特に注目の2銘柄を解説していこう(※銘柄推奨は、マーケットコメンテーターの岡村友哉さん。銘柄のデータは4月5日現在)。

 まずは、「バリュー55【三菱UFJ日本株オープン】」にも組み入れられている「アイシン精機(7259)」。自動車部品の大手だが、主力のオートマチックトランスミッション生産台数が市場の想像を上回り、業績に安定感がある。そのわりに、業界の中では株価は割安に抑えられているので、注目度は高い。

 続いて、「日興アクティブバリュー」と「DIAM割安日本株ファンド」に組み入れられている「ホンダ(7267)」。ネガティブ要因に事欠かない自動車株だが、「ホンダ」の場合は出来高に対する空売り比率が5割を超えるなど、執拗な空売りで下げている。買い戻しの局面では、割安感が特に注目されそうだ。