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2019年8月8日 ザイ編集部

「住宅ローン」は、定年退職時に一括返済すべきか?
老後破綻を防ぐ「住宅ローンの返済術」をFPが伝授!
[59歳ザイ編集部員・定年退職までのロードマップ(7)]

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「住宅ローン」は定年退職後の年金生活に入る前に完済するのがベスト! ただし、老後資金に余裕がない場合はどうやって返済すべきなのかを、ファイナンシャルプランナーに直撃!

今回は発売中のダイヤモンド・ザイ9月号から、連載「本誌59歳部員の同時進行ドキュメント 定年退職までのロードマップ」の第7回を紹介!

この連載では、2020年3月に定年退職となるダイヤモンド・ザイ編集部の「ハラダ部員(59歳)」が、老後のお金の不安を解消すべく奔走する様子を同時進行で赤裸々に公開している。第7回は「定年後も住宅ローンが続く場合はどうするの?」。住宅ローンを残したまま定年退職を迎えてしまいそうな人は必見! ファイナンシャルプランナーの深田晶恵さんが対策を伝授する! 不安を抱える人はぜひ参考にしてほしい!
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⇒定年退職後も「医療保険」は必要か? 生涯に支払う「負担額」と受け取れる「給付金」のバランスに要注意![59歳ザイ編集部員・定年退職までのロードマップ(6)]

老後になっても住宅ローンが残っていたら
不足額は「2000万円」どころじゃなくなる!?

編集部員・ハラダ

 ダイヤモンド・ザイ9月号の巻頭特集では、例の「2000万円問題」を取り上げている。でも、2000万円不足というあの試算は、住宅ローンを組んでいないか、払い終わったという前提のハナシだ。
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⇒“老後資金は年金だけでは足りない”のは当然なのに、なぜ「老後資金2000万円不足」騒動が起きたのか? 今こそ「老後に本当に必要な金額」を計算してみよう

 だって、総務省の「家計調査」(2017年)によると、高齢者夫婦無職所帯の月当たりの総支出約26万円のうち、住居費は1万3000円にすぎないんだから。老後になっても住宅ローンが残っていたら、不足額は2000万円どころじゃないじゃん。あー、怖っ!

 「多額の住宅ローンを抱えたまま老後に突入する人は、これからどんどん増えてくるでしょうね」

 不気味な予言をするのはFPの深田晶恵さん。ここ10年ほど、住宅価格が上昇を続けている。なおかつ、半官半民の住宅ローン「フラット35」以外でも、完済時の年齢が80歳未満ならOKの銀行が増えた

 中には、みずほ銀行のように81歳未満まで大丈夫のところも出てきている。長寿化に対応したわけだが、それだけ住宅ローンを長期化しないと買えない高額住宅が増えている証拠といえる。深田さんも、40歳半ばで35年ローンを組んで完済が70代半ばとなる人が増えたと実感する。

イラスト-甘い言葉にご用心

 「さすがにみなさん、『年金生活に入っても支払えるのか?』と躊躇します。でも、不動産会社のセールスマンがこう言うんですよね。『大丈夫ですよ、男は早く死にますから』って」(深田さん)

 支払い中に死ねば残債は団信(団体信用生命保険)が肩代わりしてくれるから、というわけだ。でも、男だって80歳前にはなかなか死なない時代だ。幸い(?)早死にした場合でも、老後資金はローンの支払い分だけ減っている

 「遺された奥さんのことを考えて! 団信頼みの考えは捨てましょう!」(深田さん)

退職後または年金生活に入る前の完済が望ましい!
家族と相談して、ベストな選択肢を探そう!

 やはり、住宅ローンは年金生活に入る前に完済しておかなきゃな。できれば、定年退職する時に、それまでの蓄えや退職金を使って一括返済を。そうすれば、嘱託などで働けるとはいえ収入がガタ落ちする60~65歳での負担がなくなり、老後の安心度は増す。とはいえ、これができるのは一括返済しても老後に必要なお金が十分に確保されている人だけ。

 一括返済すると老後資金が厳しくなる場合でも、できる範囲で繰り上げ返済を行って、少しでも負担を減らしておきたい。繰り上げ返済には2つの方法がある。オススメは完済年齢を短くする「期間短縮型」の繰り上げ返済だ。

 たとえば、毎月の返済額が10万円、完済時の年齢が70歳、60歳時点での住宅ローン残高が1100万円で、一部繰り上げ返済に回せるお金が500万円あるとする。残債は600万円だ(上の図参照)。60歳以降の収入でも月10万円の返済が可能ならば、「期間短縮型」で完済年齢を70歳から65歳と短くする。こうすれば、年金生活に入る前に住宅ローンの返済が終わる。

老後のローンは重い

 それが難しければ「返済額軽減型」を。完済する年齢は変えず、月々の返済額を下げる方法だ。ただ、この場合、65歳以降も住宅ローンを返し続けられる収入を確保する必要がある。残債が多い人はキツイだろうが、ローン破綻で家を失うことを考えればやるしかないでしょ! 奥さんや子どもにも協力してもらうとかさ。

 それも難しい場合は、まずは退職金や預金などで完済し、老後資金は家を売ったお金で賄おう。そのうえで、賃貸住まいか、生活コストが安い地方に住み替えるか。こちらはもっと厳しくなるだろうが、老後破綻しないよう、お互い頑張ろーぜ!

今回の結論: 家族と相談してベストな選択を!

 実はオレも、60歳以降も住宅ローンが残る一人だ。一括返済できないわけじゃないけど、そうすると老後がちょっと不安になるかもというビミョーな金額だ。一括返済か、一部返済か、カーチャンと相談して、より良い対策を練ろうっと。

家族とよく相談してベストな選択をしよう

【連載「本誌59歳部員の同時進行ドキュメント 定年退職までのロードマップ」バックナンバー】
⇒■第1回 「老後資金は1億円」は本当か? 誰でも自分の定年後に必要な老後資金がわかる計算式を、専門家が解説!

⇒■第2回 定年後は「転職」と「再雇用」、どちらの道を選ぶ? 中高年の転職事情&定年前に準備できることを解説!

⇒■第3回 定年後の再雇用・再就職時に“給料が激減”する問題は「高年齢雇用継続基本給付金」や「再就職手当」で解決!

⇒■第4回 老後破綻を防ぐには、定年退職前に「支出の把握」と「家計のダイエット」をして“生活費の見える化”を!

⇒■第5回 定年退職後の“健康保険”はどうなる? 定年後の働き方次第で、加入できる健康保険がどう変わるかを解説!

⇒■第6回 定年退職後も「医療保険」は必要か? 生涯に支払う「負担額」と受け取れる「給付金」のバランスに要注意!

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