クレジットカード活用術
【第19回】 2014年7月16日 菊地祟仁

海外旅行保険が「自動付帯」にもかかわらず、
年会費無料のお得なクレジットカードはコレだ!
「利用付帯」と「自動付帯」のカード活用法

クレジットカードの海外旅行傷害保険を活用する方法(その2)

前回のおさらいとしては、クレジットカードの旅行傷害保険は「傷害死亡」「傷害後遺障害」以外は複数のクレジットカードの補償金額を合算が可能で、クレジットカードによっては「自動付帯」と「利用付帯」が存在するということでした。

 今回は、「利用付帯」と「自動付帯」を上手に組み合わせる方法を紹介したいと思います。

 例えば、夏休みにハワイ旅行に行くときを例に考えてみましょう。

dカード GOLD」で旅費を全額支払い、サブカードの「楽天カード(JCB)」は現地で「ワイキキ・トロリー」に無料で乗車できるサービスを利用するために持って行きました。

 しかし、ハワイ旅行中に事故に遭ってしまい、入院することになったとします。

 この場合、「dカード GOLD」の海外旅行傷害保険は「自動付帯(最高額は利用付帯)」、一方の「楽天カード」の海外旅行傷害保険は「利用付帯」ですので、旅費を支払っていない「楽天カード」の海外旅行傷害保険は利用できないことになってしまいます。

「利用付帯」のクレジットカードで得する、
上手なクレジットカードの活用方法とは?

 「楽天カード」など海外旅行傷害保険が「利用付帯」のクレジットカードの場合、ハワイ旅行の旅費の一部を「利用付帯」のクレジットカードで支払っておくと「利用付帯」の条件を満たすため、そのカードの海外旅行傷害保険も利用可能となり、「傷害死亡」「傷害後遺障害」以外はほかのクレジットカードと合算可能となるのです。

 では、「旅費の一部」とはどの程度の支払いのことを言うのでしょうか? 旅費の半額? それとも3分の1くらい?

 実は、「旅費の一部」とは公共交通機関の利用料金の最小額で構わないのです。年会費無料の「楽天カード(利用付帯)」の海外旅行傷害保険のFAQがわかりやすいので、下記に一部抜粋してみます。

楽天カード付帯の海外旅行傷害保険についてのよくある質問

 A1とA3から、ハワイ旅行の交通費の一部だけでも「楽天カード」で支払えば「利用」したことになることがわかります。

 例えば、東京駅から成田空港に行く際に「リムジンバス」を利用するなら、そのバス料金をクレジットカードで支払っただけで海外旅行傷害保険の「利用」条件を満たします。日暮里駅から成田空港に向かう「京成スカイライナー」の料金でもOKです。

 ただし、あくまでも「日本を出国する前に支払った旅費の一部」が条件ですので、現地についてからホテルで「利用付帯」のクレジットカードで支払っても海外旅行傷害保険の対象外となりますので注意してください。

 今回は「楽天カード」の「利用付帯」条件を確認しましたが、ほかの「利用付帯」のクレジットカードでも利用条件は同じです(カードによってはさらにWEB明細サービスに登録がなければ付帯しない条件等もあり)。

 また、クレジットカードにはそもそも海外旅行傷害保険が付帯していないものもあります。まずは利用中のメインカードとサブカードの旅行傷害保険の付帯の有無、付帯条件を確認してみましょう。

 例えば、Tポイントが貯まる「Yahoo! JAPANカード」には海外旅行傷害保険は付帯していません。年会費が無料のクレジットカードの場合、このように付帯サービスが削られていることが多いため、必ず事前に確認しておくようにしましょう。海外旅行傷害保険が付帯していないクレジットカードで旅費の一部を支払っても、ポイントは獲得できますが、海外旅行傷害保険は利用できないことになります。

年会費無料にもかかわらず、海外旅行傷害保険が
「自動付帯」のお得なクレジットカードとは?

 よく海外旅行に行く人に便利なのは、最初から「自動付帯」のクレジットカードを持つことです。わざわざ、利用条件を考える必要もなく、旅費の一部を支払わなくても、クレジットカードを保有しているだけで海外旅行傷害保険が付くのですから非常に便利です。

 ただし、海外旅行傷害保険が「自動付帯」のクレジットカードの多くは、年会費が高額なゴールドカードやプラチナカードです。「自動付帯」のコストを負担しなければならないので、当然と言えば当然です。しかし、なかには年会費が無料なのにもかかわらず、海外旅行傷害保険が「自動付帯」となっているお得なクレジットカードも存在するのです。

 例えば、年会費無料で海外旅行傷害保険が「自動付帯」のカードの代表的なものを上げると、「REX CARD(レックスカード」「エポスカード」「JCB EIT」などです(ただし、「JCB EIT」はリボ専用のため利用には注意が必要)。

■年会費無料で海外旅行傷害保険が自動付帯の代表的なカード
  REX CARD
(レックスカード)
REX CARD(レックスカード)の詳細
エポスカード
エポスカード詳細はこちら
JCB EIT
JCB EITカードの詳細
年会費 年会費無料 年会費無料 年会費無料
還元率 1.25% 0.5~10% 1.0~1.1%
国際
ブランド
Master
VISA
VISA JCB
傷害死亡 最高
2000万円
最高
500万円
最高
2000万円
傷害
後遺障害
最高
2000万円
最高
500万円
最高
2000万円
傷害治療 最高
200万円
最高
200万円
最高
100万円
疾病治療 最高
270万円
救援費用 最高
100万円
賠償責任 最高
2000万円
最高
2000万円
最高
2000万円
携行品
(自己負担3000円)
最高20万円 最高20万円 最高20万円

 そのほかにも「DCカード Jizile(ジザイル)(リボ専用)」や「Ponta Premium Plus(リボ専用)」なども、年会費が無料で海外旅行傷害保険が「自動付帯」になるクレジットカードです。

 また、人気の「イオンカード」の多くには海外・国内とも旅行傷害保険は付帯していませんが、「イオンSuicaカード」には海外旅行傷害保険が自動付帯となっています。ただし、補償額は最高で500万円、傷害治療や疾病治療では50万円と低いので、「イオンカード」にこだわらないのであれば「レックスカード」「エポスカード」を選んだほうがお得でしょう。

レックスカード(REX CARD)
還元率 1.25%
「レックスカード(REX CARD)」のカードフェイス
発行元 ジャックス
国際ブランド VISA、Master
年会費 無料
家族カード あり(年会費無料)
ポイント付与対象の
電子マネー
モバイルSuica、ICOCA
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「レックスカード(REX CARD)」の公式サイトはこちら

 「レックスカード(自動付帯)」「DCカード Jizile(ジザイル)(自動付帯)」「dカード GOLD(自動付帯。ただし、最高額は利用付帯)」と「楽天カード(利用付帯)」を保有している場合は、「楽天カード」で旅費の一部だけを支払い、残りの旅費は「dカード GOLD」で支払うようにしましょう。「レックスカード」や「DCカード Jizile(ジザイル)」では旅費を支払わなくてもOKです。

 こうすることで、すべてのクレジットカードで「利用付帯」「自動付帯」の条件を満たすので、すべてのクレジットカードの海外旅行傷害保険補償額を合算して利用ができます(合算した範囲内で実際の損害額を上限として、それぞれの保険から按分して保険金が支払われる。ただし「傷害死亡」「傷害後遺障害」以外)。

「賠償責任」は5000万円+2000万円+2000万円+2000万円=最高1億1000万円となり、前回確認したAIU海外旅行保険を上回る補償額となります。

「傷害治療費用」は300万円+100万円+200万円+100万円=最高700万円。「dカード GOLD」単体だけの場合の2倍以上の補償額となりますが、「傷害治療費用」や「救援費用」は1000万円程度は欲しいところです。残り300万円を年会費無料で海外旅行傷害保険が「自動付帯」のクレジットカードを申し込むか、他の「利用付帯」のクレジットカードで交通費の一部を支払って、確保するようにしましょう。

 旅行先での「傷害治療費用」や「救援費用」は意外と高額になるケースが多いようです。「傷害治療費用」「救援費用」は300万円もあれば十分と思えますが、1000万円を超えるケースも多数報告されています。旅行前に、必ず、保有しているクレジットカードの旅行保険について確認しておきましょう。

海外旅行に行く前にチェックしておくべき
クレジットカードの付帯保険3カ条

 最後に、ここまでの内容をもとに、安心して海外旅行ができるように、保有しているクレジットカードで海外旅行傷害保険の補償が十分なのかを確認するために「3カ条」を掲載しておきます。

■チェック項目
□保有するクレジットカードの海外旅行傷害保険の有無を確認
 ⇒付帯していない場合、ほかのクレジットカードを申し込むか、
  または任意の海外旅行保険に加入
□保有クレジットカードの海外旅行傷害保険の条件を確認
 ⇒「利用付帯」のカードがある場合は旅費の一部を支払うことを忘れずに
□「傷害治療費用」「救援費用」の補償額を確認
 ⇒保有する複数のカードの補償額の合計が1000万円未満の場合は、
  ほかのカードを追加で申し込むか、または任意の海外旅行保険に加入

 前述した「年会費無料で海外旅行傷害保険が『自動付帯』」のクレジットカードなどを上手に活用して、楽しい海外旅行を満喫しましょう! 

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