世界投資へのパスポート
【第346回】 2014年12月21日 広瀬 隆雄

年末年始は例年「ごっつあんです」の楽勝相場。
強気スタンスを崩すな!

【今回のまとめ】
1.先週の米国株式市場は大きく切り返した
2.年末・年始の米国市場は高いというジンクスがある
3.FOMCは無事通過した
4.キューバと米国の国交回復はベルリンの壁崩壊に匹敵する大事件
5.ロシアにとって大きな黒星
6.究極の「おみやげ」は世界最大の埋蔵量を誇るベネズエラの石油だ

鋭角的に戻した米国株市場

 先週の米国株市場はダウ工業株価平均指数が+3.05%、S&P500指数が+3.43%、ナスダック総合指数が+2.39%と鋭角的に切り返しました。

 このため読者の中には(もうこれから出動するのでは遅すぎるだろうか?)とお迷いの方も多いと思います。

 私の考えでは、クリスマスの週から新年にかけての米国株は経験則的に極めて強く、今は強気一点張りの姿勢を崩すべきではないと思います。

 下はS&P500指数の年末年始のパフォーマンスです。年内最終立会日から逆算して五日目を起点とし、新年二日目までの七日間、平均するとS&P500指数は1.53%上昇します。

 今年の場合、最終立会日から五日目はクリスマスイヴの12月24日に相当します。クリスマスの12月25日は立会がありません。また1月1日も休場です。従って新年最初の立会日は2015年1月2日、新年二日目の立会日は1月5日ということになります。

 言い換えれば、今週、来週は、ずっとポジションを持ったままにしておくのがベストなのです。

連邦公開市場委員会(FOMC)の総括

 先週、今年最後の連邦公開市場委員会(FOMC)が開催されました。結論的にはFOMCの声明文の中に「辛抱強く(patient)」低金利を維持するという表現が新たに加わり、いよいよ来年の前半に利上げが迫っていることがシグナルされました。

 その一方で、今回の声明文の中には「当分の間(considerable time)」というこれまで使われてきた表現も依然残されており、新しい表現の導入が引き起こす市場の混乱を最小限に食いとどめようとする連邦準備制度理事会の気配りが印象付けられる結果となりました。

 「相場は知ったら、しまい」という格言がありますが、今回、「辛抱強く」という表現が声明文に盛り込まれたことで、市場参加者が最も恐れていた事が現実のものとなったわけです。

 「利上げ止むなし」という事が材料として顕在化した以上、もう恐れることはありません。後は強いアメリカ経済というストーリーを素直に好感しながら今後の業績の伸びをストレートに買ってゆく相場が到来するという理解でOKなのです。