日経平均株価「2023年1~12月」の値動き予想を公開! アナリストなど専門家100人が予測する日経平均の「高値&安値」と「その時期」は?
12月21日発売のダイヤモンド・ザイ2023年2月号の巻頭特集は「2023年【株】全予測&儲け方」! ロシアによるウクライナ侵攻を皮切りに、相場を揺るがす出来事がたくさんあった2022年が終わり、いよいよ2023年が始まる。そこで気になるのは、相場の先行きだ。この特集では、2023年の日経平均株価の値動き予測や、2023年に値上がりが期待できる国内外の株を紹介! 加えて、為替動向の予測や、これから注目の投資信託なども取り上げているので、2023年の投資計画を考えるうえで役立つはずだ。
今回はこの特集から、100人の専門家による2023年の日経平均株価の値動き予測を公開!
日経平均株価は3万円を突破するという意見が多かったが、
その時期については「年初」と「年末」で見方が分かれた!
2023年は欧米などで景気後退が懸念されているが、はたして日本株はどのように動くのだろうか。ダイヤモンド・ザイでは、アナリストなど100人の専門家に「2023年の日経平均株価の高値と安値がいくらになるか」「その高値と安値は、それぞれ何月につけるか」を予想してもらった。結果は以下のとおりだ。
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2023年の専門家の高値予想の平均値は「3万1253円」で、2021年の高値・3万670円を上回る結果に。一方、安値予想の平均値は「2万5634円」だった。高値をつける時期は「2023年12月」という見方がもっとも多かったが、2番目に多かったのは「2023年1月」と、両極端な予想に。安値予想については、1位が2月、2位が3月で、年前半に落ち込むという見方が多数を占めた。
2023年の日経平均株価の値動きを「強気」「やや強気」と見ている人の多くは「勢いづくのは年後半からで、前半は注意が必要」だという見解。特に、2023年の1~3月は、これまでの世界的な金融引き締めを背景に「世界経済停滞への警戒感がマイナスに働く」(三井住友DSアセットマネジメントの吉川雅幸さん)などの理由から、安値をつけると見る人が多かった。
加えて、2023年3月には中国で全国人民代表大会、4月には黒田日銀総裁の交代という2つのイベントが控える。ゼロコロナ政策で景気悪化が心配される中国の動向が「2023年の相場を惑わす」(楽天証券経済研究所の土信田雅之さん)うえに、「日銀の金融政策、出口戦略のあり方を巡ってさまざまな思惑が生じやすい」(三菱UFJリサーチ&コンサルティングの小林真一郎さん)期間となりそう。株価の上下が激しくなる可能性もあるだろう。
【※関連記事はこちら!】
⇒ここからの中国株、米国株、日本株は買いか? 中国がゼロコロナ政策を緩和し始めた5つの理由。中国の経済正常化が米国のインフレに与える影響は?
年末高を予想する人の見解では、夏以降、徐々に警戒ムードが解かれ、ようやく年末に向けて3万円台を狙える環境になる見通し。ここで期待されるのは、米国の金融緩和への転換だ。「インフレが落ち着き、米国のFRBの利上げ姿勢が変われば、景気回復の機運も高まる」(東海東京調査センターの仙石誠さん)
ただ、先にも述べたように、専門家が高値をつけると予想した時期で2番目に多かったのは、2023年1月。年初高を予想する専門家の意見は「2023年の前半は金融引き締めのペース鈍化により、楽観ムードが漂って高値をつけるが、後半は軟調な展開になる」というものだ。
理由は「欧米の景気後退が深刻化するのが2023年の年央からで、実体経済の不調が年後半の株価を押さえつける」と見ているから。これは、2023年の値動き全般を「弱気」「やや弱気」と見る人に多い見解。ジェイ・フェニックス・リサーチの清水洋介さんは「日銀総裁の交代や中国景気の悪化、地政学リスクなどが取り沙汰される」ことも、2023年の後半に株価が調整する要因になると述べる。
結局のところ、ポイントは欧米の景気悪化があらわになるタイミングがいつになるか、だ。どのように転んでも、一筋縄では行かない相場環境になることは間違いなさそうなので、世界経済の動向を注視しつつ、守りの投資を心がけたほうがいいだろう。
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