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【1】今日の株式相場早わかり!
欧州株高支えに反発! トヨタ・ファストリなど上昇
日経平均株価は3日ぶりに反発! 16日の米国市場はキング牧師誕生日の祝日で休場。ただ、独DAXなど欧州の主要指数が軒並み上昇したことが心理的な支えとなり、今日の東京市場はスタート直後から買い優勢となった。日経平均株価は2日間で600円程度下げていたことから、短期的な戻りを期待した買いも入りやすかった。個別では、円高一服を受け、トヨタ自動車など自動車株が軒並み上昇。ファーストリテイリングや東京エレクトロンなど日経平均株価への寄与度が大きい銘柄の上昇も目立った。
国内では日銀の金融政策決定会合が今日と明日の日程で開かれる。10年国債利回りは今日も0.5%を上回る場面があったが、金融政策の追加修正の思惑はやや後退したようだ。今晩の海外では欧州経済研究センター(ZEW)の独1月景況感指数、米国で1月のニューヨーク連銀製造業景況指数などの経済指標が発表される。ゴールドマン・サックスなど米金融大手の決算発表も控える。
【日経平均】26138.68円↑↑(+316.36円)
【マザーズ指数】721.65↓(-4.18)
【NYダウ】休場
【ナスダック】休場
■日経平均株価チャート/日足・6カ月
【2】今日の注目株!
マツキヨ・イオンファンなど、月次業績・決算をチェック!
来週からは3月期決算企業の決算発表が相次ぐが、今週は目立った発表もなく、端境期といってもよいだろう。ただ個別の材料は漏らさずチェックしておきたい。昨日発表があった百貨店などの月次業績速報や注目の決算発表を確認してみよう。
マツキヨココカラ&カンパニーの12月の既存店売上高は前年同月比+9.2%と大幅に上昇。中核である「マツモトキヨシ」は都心部に店舗が多く、インバウンド(訪日客)銘柄として当メルマガでもたびたび取り上げてきた(11月4日号などを参照)。外国人観光客の増加が売上増に寄与したとみられる。同社の株価は+1.28%となった。
+9.90%と株価が急伸したのは、アミューズメント施設運営のイオンファンタジーだ。既存店売上高は4カ月連続でコロナ禍前の2019年を上回るなど好調を維持。海外子会社は全体では前年同月比マイナスとなったものの、新型コロナウイルス感染症が急拡大した中国での落ち込みを、売上好調な東南アジアが補った。13日の取引終了後に2023年2月期業績予想の下方修正を発表して週明け16日に大きく売られたが、懸念が和らいだようだ。このほか、百貨店各社の月次速報からは、免税売上を含め好調維持していることがうかがえる。
昨日決算発表した主な企業のうち、株価の反応が大きかったのが、医療機器のホギメディカルだ。医療関係者向けの高機能マスクの売上急増などから、2023年3月期第3四半期(4~12月)の営業利益は前年同期比5.5%増となった。同時に第3四半期と期末の配当をそれぞれ0.5円増額することも発表した。マネーフォワードは売上成長を好感した買いが入るも伸び悩み、-0.22%となった。
■マツキヨココカラ&カンパニー株価チャート/日足・6カ月
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【3】火曜連載「ザイアナリスト海老澤界『週イチ!投信ランキング』」
2022年、逆風を乗り切ったグロース型ファンドとは?
今日は、国内株式のアクティブ運用について考えてみたい。代表的なベンチマークである「東証株価指数(TOPIX)配当込み」を上回ったアクティブ型投資信託(中小型、業種に偏りがあるタイプなど除く)の割合は、昨年35%。2019年以降で最低だった。アクティブ型不振の背景の1つに挙げられるのがグロース(成長)株相場からバリュー(割安)株相場への急激なシフトだ。昨年は夏場に中小型グロース株が物色される局面もあったものの、年全般でみるとバリュー優位は明確だった。人気ファンドはグロース寄りのものが多く、変化に対応できなかった面がある。
こうした中でも、昨年、TOPIX配当込みを上回ったグロース型もある。例えば「日興エボリューション」と「ミュータント」。両ファンドとも個別要因で利益成長が期待できる銘柄を中心に組み入れるが、マクロ要因によって利益の改善が期待できる銘柄にも注目する。昨年のように為替や金利といった外部要因が企業業績や株価に与える影響が強い時は、後者の投資比率を高めるわけだ。なお、「日興エボリューション」の昨年末の組み入れトップは、1月16日の当メルマガで「円高メリット銘柄」として取り上げたニトリホールディングスとなっている。
グロース、バリューといった投資スタイルはあくまで良い成績を残すための手段といってよい。短期的には採用するスタイルが理由で成績悪化することは仕方ないとしても、長期間低迷しないように柔軟に対処することも、多くの受益者を抱える人気のアクティブファンドには求められる。足元では国内の長期金利が上昇し、円高も進行する。昨年とは異なる難しい環境を、アクティブ型がどう乗り越えるかに注目したい。
海老澤 界
ダイヤモンド・ザイ アナリスト
横浜国大経済卒。産業専門紙記者を経て格付投資情報センター(R&I)にて年金・投信関連ニューズレター記者、日本経済新聞記者(出向)、ファンドアナリストを務めたのち、現職。日本証券アナリスト協会認定アナリスト。
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