東京市場まとめ
1.概況
日経平均は603円安の54,674円と反落して寄付きました。中東情勢の長期化懸念や、原油高を受け、前日の米国市場では主要3指数が揃って下落したことで、日本市場も序盤は売りが優勢となりました。10時29分には、767円安の54,513円まで下げ、この日の安値をつけました。その後、原油先物相場での上昇一服が確認されたことで日経平均は持ち直し、前引けは211円高の55,490円となりました。
後場は一進一退ながら、徐々に上げ幅を拡大する展開となりました。中東情勢や今晩発表される2月分の米雇用統計の内容を見極めたいといった思惑から、上値は重いものの、緩やかに上げ幅を拡大した日経平均は最終的に342円高の55,620円で続伸となりました。
TOPIXは14ポイント高の3,716ポイント、新興市場では東証グロース250指数が21ポイント高の770ポイントで、両指数も同様に続伸となりました。
2.個別銘柄等
富士電機(6504)は6.1%安の11,400円をつけ、大幅反落となりました。6日、日本経済新聞が「デンソー(6902)がローム(6963)に買収を提案した」と報じました。同社はロームと電気自動車(EV)やデータセンターの電力制御に使うパワー半導体分野で競合しており、買収によってロームの競争力が強化されることが危惧され、この報道が売り材料となりました。
良品計画(7453)は3.2%高の3,585円をつけ、反発しました。5日、国内証券が同社の目標株価を従来の3,600円から4,000円に引き上げ、これを材料視した買いが優勢となりました。なお、投資判断は3段階で最上位の「1(アウトパフォーム)」で据え置かれています。
横浜ゴム(5101)は0.8%安の6,553円をつけ、反落しました。5日、外資系証券が同社の目標株価を従来の9,000円から8,300円に引き下げ、これを嫌気する売りが出ました。アナリストは、「原油価格の上昇リスクを業績予想に反映し、目標株価をそれぞれ見直す」としています。
LINEヤフー(4689)は5.6%高の393.6円をつけ、大幅続伸となりました。6日、日本経済新聞が「LINEヤフーは9月から電子商取引(EC)サイト「Yahoo!(ヤフー)ショッピング」で12年ぶりに出店料を徴収する」と報じました。販促に関わる手数料も同時に改定するとされ、これによる収益性改善の思惑が買いを呼びました。
歯科医療機器のナカニシ(7716)は一時4.5%高の2,804円をつけ昨年来高値を更新しました。5日の取引時間中に、米子会社が米医療機器メーカー2社を買収すると発表したほか、2026年12月期(今期)の営業利益予想も上方修正したことで、前日は3.5%高となっていました。本日も買いの勢いは劣らず、堅調な推移となりました。通期の営業利益は前期比15%増の162億円と、従来の156億円から上方修正する見込みとされています。
VIEW POINT: 明日への視点
日経平均は週間で3,229円(5.5%)安となりました。中東情勢の悪化がリスク回避売りにつながった1週間となりました。
来週に向けて、今晩発表される米雇用統計が注目の材料です。2月の非農業部門雇用者数は前月比60千人増が見込まれており、前月からは伸びが減速する見通しです。FRB(米連邦準備制度理事会)による政策金利引き下げを占う上で、労働市場が底堅い伸びを示せるかに注目です。
(マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 山口 慧太)
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