米国・イスラエルが2月28日にイランへの攻撃を開始してから約3週間が経過しましたが、軍事衝突が継続するなかで株式市場における投資家心理は悪化しています。2月28日前後での最も大きな変化の一つとして原油先物価格の急騰があげられ、市場参加者から注目されるWTI原油先物価格は1バレル98.32ドル(3月20日終値)と開戦前の67.02ドル(2月27日終値)から4割以上の急騰となりました。また、原油高に伴うインフレを巡る思惑から、米国における次回の金融政策変更は利下げではなく、むしろ利上げとの観測も浮上しています。そこで今回は、金融市場が急変している状況にありながら、紛争開始前後を通じて株価が堅調に推移しており、テクニカル面で買われ過ぎのゾーンに入っていない銘柄を以下の条件に基づきピックアップしました。
<抽出条件>
・S&P500種株価指数、ナスダック100指数に含まれる銘柄
・直近株価の200日移動平均線に対する乖離率が3%超30%未満
・2025年11月26日-2026年2月27日の株価騰落率が0%超
・2026年2月27日-2026年3月20日の株価騰落率が0%超、20%未満
・相対力指数(RSI、14日)が70未満
リストをみると機械設備や電力設備の建設および管理サービスに従事するエムコア・グループ[EME]が基準を満たしました。収益の大半を米国内で得ている点が同社の特徴の一つとなっています。加えて、同社は2026年1月2日に前期からの配当増額を発表していました。他方で、生活必需品に関連したクローガー[KR]もリスト入りしています。同社は約2,700店舗を展開し、米国における主要市場の多くで上位の食料品雑貨店として位置づけられています。3月5日に発表された決算では、市場シェアが改善するなかで市場予想を上回る一株当たり利益(EPS)を発表しました。一方、リストにはコミュニケーション・サービスのエーティー・アンド・ティー[T]もあります。同社は収益の7割程度を携帯通信事業からあげており、安定した収益源を背景とする株価のディフェンシブ性が期待されます。
なお、ヘルスケアのホロジック[HOLX]は米投資会社による買収が発表されており、2026年前半に完了する見通しとされています。
足元の株式市場は地政学リスクの高まりで不安定な展開となっていますが、そうした環境下でも相対的に堅調な株価推移となっており株式市場で前向きに評価されている銘柄として参考にしていただければと思います。
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